今日も今日とて暑い中

買い物に出た際

真っ赤な花の固まりが

目に入ってきました。

 

百日紅

 

さっそく

ハナノナで調べてみると

「ヒャクジツコウ」

と出ましたが

念のため、あとで調べたら

これは一発で正解でした。

 

百日紅(ハナノナ)

 

別名「サルスベリ」とあり

おお、これが、かの百日紅か

と感心してしまいました。

 

 

「ヒャクジツコウ」というのは

百日紅という漢字を

そのまま音読みにしたものですが

Wikipedia によれば

その漢字表記は中国名だそうで。

 

この年齢[とし]になるまで

「サルスベリ」という和名を

中国名の表記に当てたものとは

思いもよりませんでした。

 

 

おお、これが、かの百日紅か

と思ったのは

横溝正史が1951年に発表した

「百日紅の下にて」

と題する短編があるからです。

 

自分は中学生の頃

文庫本の『横溝正史長編全集1』

 

春陽文庫『横溝正史長編全集1』

(春陽文庫、1974.5.30)

 

に入っているもので

初めて読みました。

 

内容については

当時、感銘を受けなかったものとみえ

すっかり忘れているので

よい機会でもあり

今回、読み直してみることに。

 

 

で、読み直してみると

まあ、忘れてもしょうがないか

という出来ばえだというのが

正直なところでした。

 

というか

田舎の奥手な中学生には

理解し難かったろうと思われるし

何より百日紅の花のイメージが

知らないもんだから結ばず

それがネックだったかと。

 

 

とはいえ

ちょっと『真珠郎』(1936)の

ヴァリエーションじみた設定もあり

おやっと思わされた次第です。

 

谷崎潤一郎『痴人の愛』(1925)の

遠い響きも感じられますね。

 

あと

アガサ・クリスティーを研究した痕跡が

見られるような気もしましたけど

それだけに

これは長編向きのネタではなかったか

とも思ったことでした。

 

 

「百日紅の下にて」は

NHKでドラマ化されたようですが

(2016年11月26日、BSプレミアム)

自分はオンタイムでは観逃してます。

 

ただ、検索したら

ネットにアップされていたので

こちらもよい機会ですし

(いつ削除されるか

分からないことでもあり)

これ幸いと観てみました。

 

 

ドラマのセットで使われている

百日紅の樹は

幹と枝振りの感じが

まるで梅の老樹のようですね。

 

ああいう風にも

育つもんなんでしょうか。

 

 

それはともかく

ドラマでストーリーを追い直してみると

プロットはなかなかよく練られている

と、感心させられた次第。

 

わざわざ観る手間をかけることで

功徳を得られた気がします。

 

 

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