先週から今週にかけて、2か所でお話しをさせていただきました。

まず先週の土曜日にR大学でお話をさせていただきました。同大学のM先生がお声かけくださいました。教科教育法の一部として設定されているとのことで学生のみなさんや卒業生のみなさんが参加してくださいました。

コミュニケーション活動の具体例をいくつか実演させていただいたり、feedbackの重要性などをお話しさせていただきました。

学生のみなさんが熱心にご参加くださり、大変うれしかったです。ありがとうございました!

また、本日、埼玉県の高英研様にお招きいただき、お話しさせていただきました。普段は小学校や中学校の先生方の前でお話しをさせていただく機会が多いので、高校の先生方へお話しさせていただくのは本当に久しぶりでした。柄にもなくずっと緊張しておりました。

今回の内容ですが、これはいつもと違う内容で進めました。英作文のfeedbackや英単語の小テストの方法など、データを元にしたお話しが中心です。先生方には、ペアで考えていただく時間を適宜取りましたが、こちらも非常に積極的にご参加いただきました。

また、県内の高校で働いている卒業生も何人か参加してくれて、いろいろとお話しできました。うれしかったです。


毎度のことですが、一番勉強になったのは私ではないかと思います。本当にありがとうございました!
 

先週の土曜日に毎年恒例の SITC for Freshers を開催しました。

丸一日英語でいろいろな活動を楽しむイベントです。これまでもこのブログで毎年ご報告をしています。

「現代英語」という授業の一環として行っているのですが、この授業は英語分野の1年生(去年までは小学校コースは2年生)が事実上必修の授業なので、英語分野の学生は全員が在学中に一度は経験することになります。

*今までは SITC for Freshmen という名前だったのですが、今年から Freshers に変えました。

TA(Teaching Assitant)と呼ばれる学生ボランティアが企画から運営まですべてを担ってくれています。私は教室予約や飲み物の買い出しなど彼等・彼女たちがスムーズに進められるよう、サポートをしています('Assistant' は私ですね(笑))。

2008年度の入学生から全員が参加しているのですが、2020年度と2021年度はコロナ禍で対面では実施できず、オンラインで実施しました(「SITC on Zoom!」と「今年も Zoom で SITC!」で報告)。きわめて厳しい条件の中、当時のTAのみなさん、そして参加者のみなさんが本当に頑張ってくれたので、参加した後輩たちが先輩からのバトンをつないでくれました。

2022年度は3年ぶりの SITC for Freshmen(当時の名称)を対面で開催。ただし、この時はまだ午後のみの半日開催でした。 翌年も午後のみの半日開催。でも、徐々にかつてのSITCに戻っていきました。

 

そして、今年ついに5年ぶりの一日開催となりました。感慨深いです。

TAは総勢16名。3年生が中心でしたが、2年生が非常に多く、活気があふれていました。いろいろと忙しい中、1か月以上も前から準備に取り掛かり、スケジュールの決定やマテリアルの準備、そして本番に向けての練習と、すべて見事に成し遂げてくれました。TAのみなさん、ありがとうございました!

そして、参加してくれたみなさん、ありがとうございました!
 

授業でパワーポイントなどのプレゼンソフトやアプリを使うという方、多いと思います。児童生徒のみなさんが発表で使うことも多いでしょう。

「プレゼン用リモコン」と聞いてもピンとこないという方も、写真を見ればすぐにわかると思います.

(↓私が使っているものです)。
 

          

 

私もよく使います。パワポで作ったスライドを使って授業で説明したり、講演でお話しさせていただくときなど、とても便利です。

これがあると、お話をするときにPCから離れることができるので、学生や先生方の反応を拝見しながら自由に動き回ることができます。また、自然と顔が上がるので(逆の言い方をすれば、リモコンがないとPC画面を見ている時間が長くなるので)、皆さんのほうに顔をしっかりとむけながらお話しできます。

また、これは児童生徒のみなさんや学生のみなさんのプレゼンでも効果があると思います。体がaudienceのほうに向くので、話す人と聞く人が対話をするような印象が生まれるでしょう。

ちょっとしたのように思えるかもしれませんが、実際は影響が大きいと思います。これまで使ったことがないという方は是非一度試してみてください。

約12年前に「授業はfeedback(ダメ出し、コーチング)」という記事を書いています。
 

教師の大きな仕事の一つが feedback だと言っているのですが、その考えは今も変わりません。児童生徒や学生に何かをやってもらい、それに対し、良かった点や改善すべき点を伝えることは、教師にとって、非常に重要な仕事の一つです。

私も授業では feedback に力を入れています。例えば、「現代英語」という授業があります。この授業は、受講者に、英語教師にふさわしい英語力、特に英語で話す力をつけてもらうことを目的としています。今年度も英語分野の1年生及び2年生以上の未履修の学生及び他専修で意欲の高い学生のみなさんに受講してもらっています。

授業では毎回受講者の半分が英語の本(多読用の薄い本が多い)を一冊選んで内容を3分で英語で紹介します。そして、それをビデオで撮影し、授業後に一人ずつ来てもらって、その映像を一緒に見ながら、私が発音のアドバイスをします。1人約10分なので、受講者が多い年は、毎回2時間以上かかります。

 

4月の段階では学生の発音は様々で、かなりうまい学生もいれば、日本語の影響が大きい学生もいます。あまり発音を意識してこなかったという学生が多いのですが、受験で発音が問われることがなので、どうしても後回しになっていたのだと思います。これは私たち大学教員の責任でもあります。

特に気になるのは th の音と全体のリズムです。th は英語独特の音なので、日本人だけが苦手というわけではないのですが、苦労をしている学生が後を絶たないのも事実です。リズムについて言えば、英語での話し方が平坦になっている学生が多いと思います。

 

なるべく私が例を示すようにしていますが、さすがに英語を頑張りたいと思っている学生の皆さんなので、私の発音を聞くと、すぐに自分の悪いところに気づき、さらに、「発音してみて」と言うと、グッと良くなる学生が多いです。

また、時折、「グルグル」をやります。「グルグル・メソッド」は大東文化大学教授の靜哲人(しずか・てつひと)先生が考案された指導法です。詳しくは靜先生のご著書である『英語授業の心・技・体』をお読みください。

グルグルは過去にも何度か書いていますので、よろしければ、そちらをご覧ください。

「授業でグルグルメソッド」

「久しぶりのグルグル」

「グルグル完全復活!」

昨日、今年度初のグルグルを行いました。学生一人ひとりの発音を確認し、瞬時にアドバイスをするのはなかなか大変ですが、限られた時間で多くの学生に発音指導ができる優れたメソッドです。

授業はまだ3回目ですが、学生のみなさんとの心理的距離も近くなった気がします。

これから忙しくなりますが、頑張りたいと思います。
 

埼玉大学教育学部附属中学校の教育研究協議会が開催されます。

日時:令和6年5月22日(水)午後1時~4時50分
   (この日は、社会、保健体育、技術・家庭、英語、学校保健が発表。23日は国語、数学、理科、音楽、美術)

会場:埼玉大学教育学部附属中学校(さいたま市南区別所 4-2-5)
 

研究主題:挑戦心を育む『令和の日本型学校教育』の実現~自己評価が育む 未来への挑戦心~

詳しくは下記のサイトをご覧ください。現時点では第一次案内がアップされていますが、近いうちに第二次案内がアップされます。

http://www.jhs.saitama-u.ac.jp/kenkyu/annai.html

英語科は3人の教諭が授業を公開します。また、その後「「自分のことば」で意思疎通できる生徒の育成~他者との協働や、自己調整を図りながら学び続けられる学習指導の工夫を通して~」というお主題のもと。研究協議会が開催されます。皆様、ふるってご参加ください。

またまたやりました!!!

Wordleで再び1回目で正解(first attempt win)しました。


 

約7か月前の9月22日に初めて first attempt win を達成しました。

こちらを → First attempt win!

今回の語は前回の first attempt win の翌日からずっと第1ワードとして使ってきた語です。英語でよく使われる文字を調べ、それらを使った単語を一つ選びました。

その単語に変えてから、勝率が上がりました。やはり最初の語が大切だと思います。

さて、これでまた新たな第1ワードを探さなけ得ればなりません。うれしい悲鳴です。よく使われる文字を調べて、最適な1語を選びたいと思います。

Wordleについては、以前こちらでご紹介していますので、ご覧ください。

Wordle(英単語のゲーム)のススメ
 

 

もうだいぶ前のことですが、ある英語の先生がこんなことをおっしゃっていました。

「教科書が新しくなったら、まず最初から最後まで一冊全部読みます」

そんなことは当たり前だと思われる方も多いと思いますが、実際にはなかなか時間が取れず、教える直前に該当部分にだけ目を通すというケースも少なくないと思います。

でも、年度のはじめにその年の教科書を最初から最後まで目を通しておくと、どの段階でどういう項目や表現が出てくるのかがわかるので、見通しをもって指導をすることができます。

さらに、可能なら、その学年の前後の学年の教科書にも目を通しておけば、もっと広い視点で指導の計画を考えることができます。少しでもいいので、できるといいですね。

勤務先も授業が始まりました。今年は事務的な仕事も多くなります。4月になったとたん、一気に忙しくなりました。でも、細々とでも、毎週書いていきたいと思います。
 

「四月になれば彼女は」という名前の映画が公開されたようです。

私たちの年代、あるいはそれ以上の方の中には、このタイトルを見るとサイモン&ガーファンクルの「4月になれば彼女は」を思い出す方も少なくないでしょう。

ただ、この日本語タイトルは誤訳ではないかとの指摘もあります。

もともとのタイトルは  "April Come She Will" です。前半の2つの単語が「4月になれば」で、後半が「彼女は」に相当するということでしょう。

前半は April が主語で Come が動詞(述部)です。When she come の when が省略されているという解釈で、「4月になれば」という訳になったと考えられます。

後半は she が主語で will が述部ですが、動詞が省略されているので、「彼女は」で止まっていると考えられます。willが未来を表すことは、前半の「になれば」に反映されていると思われます。

この日本語タイトルが間違いだという指摘の根拠は come にあります。お気づきになった方もいらっしゃると思いますが、先ほど挙げた When she come は文法的に間違いですよね。三単現のsが抜けています。正しくは、When she comes です。

なぜ come に三単現のsが付いていないのか?これは、実は come が will に続く動詞だと解釈すればすっきりします。will は助動詞ですから、後続の動詞は原型になります。つまり、she will come がもともとの形で、このうち come が倒置で前に出てきたと考えられます。

つまり、April Come She Will は April Come と She Will に分かれるのではなく、April と Come She Will に分かれることになります。日本語にするなら、「4月、彼女はやってくる」です。「"April" は "In April" じゃないの?」という声が聞こえてきそうですが、口語では前置詞がなくても不自然ではないでしょう。日本語の「4月、彼女はやってくる」の「4月」も「4月に」としなくても問題ないですよね。歌詞を公開しているwebsiteの中には、April, Come She Will のようにカンマを入れているものもいます。このほうがわかりやすいですね。

先ほど come は倒置で前に出てきたと書きましたが、歌詞の続きを追うと、その理由がわかります。

5月以降はこうなります(必要な部分のみ書き出しています)。ぜひ声を出して読んでください。

May, she will stay

June, she'll change her tune

July, she will fly

August, die she must

気づいたと思いますが、月をあらわす単語とフレーズの最後が韻を踏んでいるのです。Mayとstay、Juneとtune、Julyとfly、Augustとmustという具合に。だから、4月は willを最後に置き、April と韻を踏ませているのだと言えます。8月もdieを前に出すことで、Augustとmustが韻を踏むようにしています。

ちなみに9月は 

September, I will remember 

となります。ここでも September と remember が韻を踏んでいます。

サイモン&ガーファンクルらしい、印象深い曲です。ぜひ一度お聞きください。そして、歌ってみてください。

 

25日は学部の卒業式及び大学院の修了式でした。

教職大学院の皆さんは学卒が2年、現職が1年での修了となります。とても短い期間でしたが、様々なテーマを一緒に考えることができ、私のほうが勉強になりました。修了式の前や当日にご挨拶をいただき、感謝感謝です。これからも体に気を付けて頑張ってください。また、ぜひこれからも連絡を取っていきましょう。

今年学部を卒業する皆さんのほとんどは2020年4月の入学です。覚えていらっしゃる方も多いと思いますが、このとき日本はコロナが始まったばかりでした。入学式は中止となり、授業もすべてZoomによるリモートとなりました。

中学校コース英語分野の1年生及び小学校コース英語分野の2年生が履修している「現代英語」という授業は英語でディスカッションをしたり、プレゼンを行ったりする授業なので、リモートでは不可能だと思い、通常は前期に開講しているのですが、この時は後期に移しました。この時点では、コロナ禍がその後2~3年に亘って続くとは想像もしておらず、夏になるころには落ち着いているだろうと勝手に思っていました(同じような思いだったという方は少なくないと思います)。後期が始まるころには対面に戻るだろうと思っての移動でした。なので、例年なら4月に顔合わせができる1年生に初めて会えたのが10月でした。もちろん、「会えた」と言ってもオンライン上でのことでした。

翌年の2021年度、彼らが2年生になっても、まだ直接会うことはできませんでした。小学校コースの2年生のみなさんが受講した「現代英語」は例年通り前期に行ったのですが、これもオンライン(リアルタイム)だったので、直接会うことはできませんでした。中学校コースの2年生が受講した「中等英語科指導法C」もオンラインになってしまったため、この時もまた直接会うことはできませんでした。

やっと会えたのが2021年度の10月でした。「中等英語科指導法D」が対面で実施されることになり、それまで画面越しにしか会えなかった皆さんのうち中学校コースの皆さんと直接会えました。小学校コースの皆さんと合えたのは12月。初等英語科指導法は4月から対面だったのですが、英語分野の学生は第4タームだったので、この時が初めてでした(小学校コースの全員が必修なので、受講生は専攻で履修時期が指定されています)。

3年生になった2022年の4月からゼミが始まり、ここでゼミ生全員と顔を合わせることができました。そして、4年生時はマスクの着用も任意となり、やっとコロナ前にほぼ戻ったなという気持ちになりました。

本来であればもっと自由に過ごせたはずの4年間の半分くらいを様々な制限の中で過ごしながらも、仲間との絆を深め、成長していった卒業生のみなさんに心から拍手を送りたいと思います。皆さんの前途に幸多からんことを心よりお祈りいたします。そして、またいつでも遊びに来てください!

ご卒業おめでとうございます!

またまた大河ドラマネタです。

2024年は「光君へ」で、主演の吉高由里子が演じるのは紫式部。現在放送中。

2025年も既に決まっており、江戸時代中後期の蔦谷重三郎が主役(演じるのは横浜流星)。

そして、先日、2026年の大河ドラマが発表になりました。タイトルは「豊臣兄弟!」で、主役は豊臣秀吉の弟の豊臣秀長です。演じるのは仲野太賀。名前が「たいが」なので、そのことも話題になっています。私たちの世代だと、彼のお父さんのほうが馴染みがあるかもしれません。彼のお父さんは中野英雄で、は『愛という名のもとに』(1992年、鈴木保奈美、唐沢寿明、江口洋介らが出演)の「チョロ」という役で一躍有名になりました。その息子さんが次々回の大河ドラマの主役ですから、時の流れを感じます。

豊臣秀長は戦国時代が好きな人、あるいは詳しい人であれば確実に知っている人物だと思いますが、そうでなければ、ご存じないという方も多いでしょう。その彼が主役というのは、ちょっと意外かもしれませんが、信長、秀吉、家康という三英傑はもう何度もテーマになっているので、ネタ切れの感があり、大河ドラマでは、この3人と絡む周囲の人物を主役に据えることが少なくありません。

「春の坂道」(1971)の柳生宗矩、
「黄金の日日」(1978)の呂宋助左衛門
「おんな太閤記」(1981)のねね(秀吉の妻)
「独眼竜政宗」(1987)の伊達政宗
「春日局」(1989)春日局
「利家とまつ〜加賀百万石物語〜」(2002)の前田利家と妻のまつ
「名が辻」(2006)の千代と山内一豊
「天地人」(2009)の直江兼続
「江〜姫たちの戦国〜」(2011)の江(徳川秀忠の妻)
「軍師官兵衛」(2014)黒田官兵衛
「真田丸」(2016)の真田信繁(幸村)
「麒麟がくる」(2020)の明智光秀

2026年の豊臣秀長は最後まで秀吉と行動を共にするので、当然、信長、秀吉、家康と絡みます。

秀長の生涯は堺屋太一氏の『豊臣秀長 ある補佐役の生涯』が詳しいでしょう。私も若いころに読みました。
 

堺屋氏は組織の発展・維持にはすぐれたナンバー2の存在が欠かせないと述べていますが、その堺屋氏がナンバー2として称賛していたのが秀長です。歴史好きの間では評価の高い人物で、もし秀長がもう少し長く生きていれば、歴史は変わっていたかもしれないという声もあるほどです。

さて、大河ドラマファンにとっての楽しみの一つがキャストの予想です。ネット上では既にいろいろな意見が出ていますが、特に注目なのが秀長の兄である秀吉を誰が演じるのか、ということです。いろいろな役者の名前が挙がっており、森山未來、柄本時生、神木隆之介、柳楽優弥、山田裕貴をはじめ、30才前後の俳優さんがズラリ。竹中直人(大河ドラマで秀吉を2回演じている)やムロツヨシ(「どうする家康」で秀吉)の名も挙がっていますが、仲野大賀(現在31才)との年齢差が大きすぎるのでさすがにそれはないでしょう。

では私の予想は?

私は濱田岳に一票。

彼は現在35才で年齢的にもちょうどいい。また、秀吉は小柄だったので、仲野大賀(168㎝)より高すぎると違和感がありますが、濱田岳は160㎝なので、これもちょうどいい。また、秀吉は若いころと天下統一期で性格や行動が異なるところがあり、演じるのが難しい(個人の意見です)。その点、濱田岳なら演技力も申し分ない(以前、こんな記事を書いたことがあります:「豊臣秀吉を演じる面白さについて」(2014年10月27日))。もちろん、SNSでも彼の名は挙がっています。

最終的には、脚本家が秀吉をどう描くかで役者が決まってくると思うので断定はできませんが、おそらく、彼が有力候補の1人であることはまちがいないでしょう。

濱田岳以外なら、森山未來、柄本時生あたりが有力なのではないかと。神木隆之介は仲野大賀より年下で、若いイメージが強いけど、秀長のほうが秀吉より落ち着いていて、むしろ兄のような印象もあるので、その点を強調した秀吉像にするなら、アリかもしれません。

早ければ4月ごろには秀吉が発表になるかもしれません。楽しみにしたいと思います。