AI時代に英語を学ぶ意味は何か、という話題が外国語ワーキンググループでも中心議題の一つになるなど、このことを改めて考える時代が来ているのかもしれません。

それに直接答えるものではなく、むしろ、「答えが見つからない」という内容ですが、よろしければお読みください。

「先生。どうして英語を勉強しなければならないのですか」と聞かれたら...?(2024年8月23日)

「先生。どうして英語を勉強しなければならないのですか」と聞かれたら...?(続き)(2024年8月30日)


 

英語教育を語る新しいポッドキャストが始まりました。その名も「えいごのせんせいの喫茶店」。

https://open.spotify.com/show/033Mu0mjbNO0yWfc1L4RuZ?si=522ff34438194345
(Spotifyの無料登録が必要です)

 

元中学校教師のanfiledroad さんと彼がマスターを務める喫茶店 Odd Knot の常連「こってりそーすのゆうえんち」さんがリラックスした雰囲気の中で英語教育についてゆる~く(時には熱く)おしゃべりします。

毎週水曜日更新だそうです。必聴です!
 

しばらく更新を怠けておりました。また頑張りたいと思います。

7月や8月は英語教育関係の学会や研究会が数多く開催されます。私が気づいたものをここにご紹介します。

ただ、間違った情報を載せてしまう可能性もあるので、各団体のホームページをご覧になるなどして、必ず、ご自身でご確認ください。間違っていても、責任は負いかねますので、悪しからずご了承ください!


7月18日(土)19日(日)
「小学校英語教育学会(JES)」の全国大会
at 筑波大学
詳しくはこちら(↓)
https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/ejes2026

7月18日(土)
英語授業研究学会(英授研)関東支部第301回例会
at 東洋大学赤羽キャンパス
詳しくはこちら(↓)PDFです
https://drive.google.com/file/d/1Nq4ajblkl2BvPU65zaHpsUPljvZWvDmP/view

一般財団法人語学教育研究所(語研)
(↓)こちらにまとめて掲載されています。
https://www.irlt.or.jp/modules/survey/
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  7月20日(月祝)
  ア・ラ・カルト講座6【オンライン】 語の意味
  講師:砂谷 恒夫(東洋学園大学非常勤講師)

  7月25日(土)
  授業づくりワークショップ1【対面】 中学校英語指導の基本的考え方と実践
  講師:小菅 敦子(元東京学芸大学附属世田谷中学校教諭・1997年度パーマー賞受賞)

  7月26日(日)
  ア・ラ・カルト講座7【オンライン】 言語活動をより豊かにするためのタスクの視点
  講師:高杉 達也(筑波大学附属中学校・2025年度外国語教育研究賞受賞)

  8月1日(土)
  授業づくりワークショップ2【対面】子ども達とやり取りしながら進める授業ー低中学年の授業づくり
  講師:仲光 直子(青梅市立河辺小学校)・松原 木乃実(聖マリア小学校)

  8月1日(土)
  授業づくりワークショップ3【対面】子ども達とやり取りしながら進める授業ー低中学年の授業で活用できる歌やライム・絵本など
  講師:町田 協子(東洋英和女学院小学部)・渡辺 麻美子(明星学園小学校)

  8月5日(水)
  ア・ラ・カルト講座8【対面】授業における「音読」の意義・方法を問い直す
  講師:久保野 雅史(神奈川大学教授)

  8月7日(金)
  ア・ラ・カルト講座9【オンライン】リテリングから対話へー段階的に育てる英語のやり取りと形成的評価
  講師:福島 玲枝(畿央大学)

  8月10日(月)
  ア・ラ・カルト講座10【オンライン】スローラーナーの指導法についてー高校と大学の実践に基づいて オーラル・イントロダクションとリプロダクション活動へのチャレンジ
  講師:江原 一浩(高崎経済大学)

  8月22日(土)
  ア・ラ・カルト講座11【オンライン】「深い学び」につながる活動とは?ー教材研究の視点
  講師:若有 保彦(秋田大学)

  8月29日(土)
  授業づくりワークショップ4【対面】中学校英語における「話すこと」の再設計ー活動・評価・テストをどうつなぐかー
  講師:鈴木 文也(高崎健康福祉大学)
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7月26日(日)
Sherpaセミナー#72
高校での語彙指導について、トコトン考えよう! ~単語集から、大学入試対策まで~
オンライン
詳しくはこちら(↓)
https://senseiportal.com/events/90049
(↓)こちらは申し込みフォーム
https://forms.gle/iWxodrmedgHeMgH46

8月2日(日)
筑波大学附属中学校英語科主催のワークショップ
「やりとり」を鍛えよう
at 筑波大学附属中学校
詳しくはこちら(↓)
https://senseiportal.com/events/86326
(↓)こちらは申し込みフォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe3ijw0Q6uI6MSJdDG-4O7iyE-ZtZLfv982K6KYJXOOpLWNpQ/viewform

8月8日(土)9日(日)
英授研全国大会
at 龍谷大学
詳しくはこちら(↓)
https://www.dropbox.com/scl/fi/yxibk6szv3vkxrx3tzsoy/37-0619.pdf?rlkey=gxgol0vh1bwhxl971qbkwyjcy&e=1&dl=0

8月18日(火)~20日(木)
外国語教育メディア学会(LET)第65回年次研究大会
at 北海学園大学豊平キャンパス
詳しくはこちら(↓)
https://www.j-let.org/let2026/

8月22日(土)23日(日)
全国英語教育学会(JASELE)第51回岡山研究大会
at 岡山大学
詳しくはこちら(↓)
https://jasele2026.ivory.ne.jp/

8月29日(土)30日(日)
関東甲信越英語教育学会(KATE)第50回記念東京研究大会
at 明治学院大学白金キャンパス
詳しくはこちら(↓)
https://kate-jp.sakura.ne.jp/taikai/

昨日(2026年6月6日)、今年度第1回のSEEDを開催しました。

 

約50名の皆様にご参加いただきました。誠にありがとうございました。

当日用のポスターはこちら
 →「第7回SEEDのご案内(20260606)

前半は、埼玉県を代表するレジェンド英語教師、青野保先生によるワークショップでした。中学校の授業で今日から使えるアイディアを中心に、数多くの指導技術をテンポよくご紹介いただきました。

ご紹介いただいた内容は、いわゆる「小手先の技術」とは一線を画すものだと思います。生徒一人ひとりの成長を真剣に見据えた先生の熱い思いが言葉の端々から伝わり、会場全体が引き込まれるような時間となりました。

中学校でのご実践を中心にお話しいただきましたが、小学校・高校はもちろん、大学の授業にも応用できるヒントが随所に散りばめられており、校種を問わず参加者の皆さんにとって実りある内容でした。

後半は、廣田彩先生の授業ビデオを参加者全員で拝見しました。昨年度、私が廣田先生の授業を参観する機会があり、「ぜひ多くの先生方に見ていただきたい」という強い思いから、廣田先生ならびに校長先生にお願いし、今年2月に撮影させていただいたものです。

テンポよく、かつ細部まで計算された授業展開が印象的でした。その根底には、先生と児童との確かな信頼関係があることが伝わってきました。子どもたちは楽しそうに授業に参加していましたが、単に「楽しい」だけではなく、文字・発音・書くことなど幅広い領域での学びが保証された授業でした。

今回は若い先生や学生の参加者も多く、お二人の先生の実践から多くを吸収できる貴重な機会になったと思います。

閉会の挨拶で同僚の奥住先生がおっしゃっていた言葉も印象に残りました。「素晴らしい授業を見て憧れる一方で、(環境なども含めて)自分にはまだ無理だと感じ、かえって気持ちが沈んでしまうこともあるかもしれない。でも、今の自分にできることを一つひとつ学び取り、少しずつ成長していけばいい」。若い先生方への温かいまなざしが感じられるお言葉でした。

今回もお二人の先生は、謝礼なしでのご登壇を快くお引き受けくださいました。そのご厚意に、心より感謝申し上げます。

次回は10月の開催を予定しています。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

先日、知り合いのT先生がSNSに下記の新聞記事を引用した投稿をされました。

中学生の英語力低下なぜ? 小中接続に課題「基礎分からないまま」
(→これは有料版なので一部のみ閲覧可能です)

記事の概要は、昨年7月に公表された「経年変化分析調査」で中3の英語の成績(2024年実施)が前回(2021年)のより低下したが、その背景には、中学校英語の内容の難化があるのではないか、というものです。

ただ、その中に気になる一節が。

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「アルファベットも書けない」 小学校では何を?

 「中学入学時点で8割以上の生徒がアルファベットも書けない」
 こう指摘するのは、北関東の中学で教える英語教諭だ。中1の最初の授業で曜日を書かせたところ、すべて正答したのは約30人中3人ほどだったという。

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T先生は、「曜日の名前を英語で書く」ということは小学校の目標ではないことを指摘し、この発言の問題点について述べておられました。

T先生が指摘されている通り、小学校における「書くこと」の目標は単語や文を「書き写す」ことです。何も見ずにすらすら書けることは、小学校の目標ではありません。その意味で、「小学校では何を?」という小見出しや文脈は小学校の先生に失礼だと思います。中学校の先生方の大部分のは小学校で扱う範囲を正確に理解していると思いますが、このような報道があると残念に思います。

ただ、一方でもう一つの可能性もあります。

そもそも記事では、この英語教諭の発言の前後のやり取りや意図が十分に示されているわけではありません。そのため、この発言だけを取り上げて真意を判断することは難しいように思います。

もしかすると、この北関東の先生は、生徒の実態を把握するために曜日を書かせてみただけであり、小学校で扱う内容や目標については十分に理解していた可能性もあります。ところが、記者がその点を十分に理解しないまま、「小学校では何を?」という問題提起として記事を構成した可能性も否定できません。

また、中には最初から一定の結論を想定して記事を書く記者がいるとも聞きます(今回の記者の方がそうだと言っているわけではありません)。その場合、自分の主張に都合のよい部分だけが取り上げられ、結果として、取材を受けた方の意図とは異なる形で意見や考えが伝わってしまうこともあるでしょう。

T先生の投稿に対して私が上のようなコメントをしたところ、T先生も「2つ目の可能性を信じたい」とおっしゃっていました。

これに限らず、英語教育に関してはさまざまな誤解が存在しているように思います。そのような誤解が少しでも減るよう、私自身も情報発信や説明に努めていきたいと思います。
 

登録している「初中教育ニュース(初等中等教育局メールマガジン)」第518号(令和8年5月22日)に、「『ローマ字のつづり方』Q&Aを公開しました!」と紹介されていたので、早速アクセスしてみました。

メルマガは先日送られてきたばかりですが、Q&A自体の公開は2月だったようです。

「ローマ字のつづり方」そのものは、昨年12月に発表されています。比較的大きく報じられていたので、記憶されている方も多いのではないでしょうか。以下のサイトからダウンロードできます。

ローマ字のつづり方

そして、今回のQ&Aは下記サイトにあります。「『ローマ字のつづり方』(令和7年内閣告示第4号)に関するQ&A」をクリックしてください。

国語施策

さらに、短い解説動画も公開されています。概要を知るのに便利です。

「ローマ字のつづり方」解説動画

動画は5つに分かれていますが、合計しても20分程度です。まずはこちらを視聴されることをお勧めします。今回の改定の大部分を把握できると思います。

今回の改定は、1954年の内閣告示以来、実に70年ぶりとなるものです。今回の改定の中心となる考え方は、

「ヘボン式を基本とする」

という点にあります。

ただ、あくまでも「基本」であり、完全にヘボン式へ移行しているわけではない、というところが今回の複雑さでもあります。その背景には、すでにさまざまな表記方法が広く用いられており、それらを一つの方式に統一することが難しかったという事情があるのでしょう。改定に当たられた委員の皆様の苦労がうかがえます。

そのため、文化庁は今回の改定内容を「よりどころ」と表現しています。厳格な「ルール」というより、頼りになる「参考」といった位置づけなのかもしれません。

いくつか例を挙げます。

◎ヘボン式に準じたつづりを採用
(「し=shi」「チ=chi」「ツ=tsu」「フ=fu」など)

◎撥音「ン」については n を用いる形を表に収録
→ 英語では b・m・p の前で m を用いることも多いと思いますが(kampai、shimbun など)、今回の改定では、例外なく n を用いる形(kanpai、shinbun)が示されました。

◎長音は以下の2通りを認める
・符号を付ける:Tōhoku、jūgoya
・母音字を並べる:Touhoku、juugoya(現代仮名遣いに従う)

気を付けなければならないのは、これがローマ字であって、英語そのものではないという点です。基本的に、ローマ字は日本語を表記するためのものです。

したがって、「東北」を Tōhoku と表記することはローマ字としては問題ありませんが、英語圏向けの表記では、このような長音符号は省かれることが一般的です。そのため、Tohoku や Touhoku といった表記が用いられることになります。

しばらくは、さまざまな表記が併存し、判断に迷う場面も出てくるかもしれませんね。

過去の記事を再掲する "Throwback Friday"。

先日、日本テレビの「踊るさんま御殿」を見ていたら、出演者がみな左利きの方で、日々の苦労についてお話しされていました。

特に、文字に関するお話しは、私たち教育者に関わる重大なものだと感じました。

その時に思い出したのが、約2年前に書いた自分のブログ記事です。

これは村上加代⼦先生(武庫川⼥⼦⼤学)のご講演をお聞きして書いたものです。

(↓)こちらをクリックしてください。

やはり英語の文字に書き順テストはいらない(左利きへの配慮が足りない)(2023-08-18)

そして、この記事には下記の記事へのリンクもあります。

「英語の文字には書き順がない」ことについて(2022-05-27)


書き順テストは不要(2020-01-27)

さらにそのあとで書いた記事がコレ。

日本語にも書き順テストはいらない(2023-11-17)

お読みいただけると幸いです。
 

本日(5月9日)、今年度のSITC for Freshersを開催しました。

SITCは、埼玉大学教育学部英語講座が年に3〜4回実施している英語集中訓練プログラムです。文字通り「英語だけで一日を過ごす」のが特徴で、ゲームやディスカッションはもちろん、休憩中や昼食時の会話もすべて英語です。

今年の参加者は、「現代英語」を履修する英語専修の1年生23名。今年から小学校・中学校のコース別クラス編成がなくなり、入学者数もこれまでの18名から23名に増えました。10年前に戻った感覚です。

1年生たちは最初から最後まで積極的に取り組んでくれました。約7時間ぶっ続けで英語漬けというのはなかなかハードだったと思いますが、みんなよく頑張ってくれました。

そして今回も大活躍だったのがTA(ティーチング・アシスタント)の皆さんです。3・4年生11名のうち、当日参加できたのは9名でしたが、23名の学生を9人で担当するのはかなりの挑戦でした。

それでも、活動の進め方や教室のレイアウトを工夫しながら、見事にやり遂げてくれました。さらに、別の3・4年生3名が当日サポートに駆けつけてくれたのも心強かったです。

終了後のアンケートには、「TAに興味がある」と書いてくれた1年生が数名いました。頼もしい限りです。次回はregular SITCを計画中。より多くの1年生に(もちろん2年生以上も歓迎!)ぜひ参加してほしいと思っています。

とある衣料品コーナーで、こんな表示を見つけました。
 


へー、そうなんだ。「カットソー」は cutsew じゃなくて、cutsewn なんだ。

ということは、cut は原形ではなく過去分詞か!これは大発見かもしれない。

cutsewn はやや不自然だから、きっと、もともとは cut and sewn じゃないかな。

cut and sew だと、「切る」「縫う」の能動の形で、主語は人間。でも cut and sewn だと、「切られる」「縫われる」で、主語は生地のほう。

そういえば、英語が日本語になるとき、活用の一部が省略されることはよくある。例えば、iced(氷で冷やされた)→ アイス、whipped(泡立てられた)→ ホイップ、など。

だから、本当は cut and sewn(cutsewn)なのに、「カットソー」という日本語になったんだな。

衝撃だ!でも、勉強になった。今度、英語教育ゼミや指導法の授業で話せるな。

この段階で、こう思いました。そうだ、念のためClaudeに聞いてみよう。「私の解釈で合ってますよね!」と。

……そして、本当の衝撃はここからだった。

Claude の答えは――

「『カットソー』は和製英語で、英語圏では通じません」

え〜?! なんと!

さっきまでの「考察」は何だったんだ……。

調子に乗って、もっともらしい「考察」をしてしまったものの、的外れだった。なんとも恥ずかしい。

でも、Claude は優しい。こんなふうに慰めてくれた。

「過去分詞という正しい文法形式を使っているので、英語として違和感がなく、『これは本物の英語に違いない』と思ってしまいますよね。むしろ普通の和製英語(例:『ワンピース』→ one piece、『コンセント』→ consent など)の方が、英語話者には全く通じなかったり、まったく別の意味になったりします。それに比べると cutsewn は構造的に理にかなっているだけに、『正しそう』に見えるという逆説的な面白さがあります」

ありがとう。これで立ち直れそうです。

過去の記事を再掲する "Throwback Friday"。

 

本日の記事は約5年前のものですが、今でも、アクセスの多い記事です。

「I-my-me-mine」ではなく、「I-me」と「my-mine」がよい、という記事です。この考え、ぜひ、広がってほしいと思います。

(↓)こちらをクリックしてください。

I - me & my - mine