原則として英語の文字に書き順はありません。これは恩師である故若林俊輔先生から教えていただきました。日本語のように文字に書き順があることが当然だと思っていたので、驚きました。

 

ただし、書き順が全く存在しないかといえば、そうではないようです。絶対にこれ、という書き順はないものの、「こう書いたらきれいに書ける」という提案はあるようです。たとえば、武蔵高等学校中学校の手島良先生はご著書の『これからの英語の文字指導』:の中でも書き順を示しておられます。手島先生はもちろん英語に絶対的な書き順がないことはご存知です。そのうえで、書きやすい、読みやすい文字を書くための書き順を示してくださっています。こういう書き順は必要でしょう。

 

なので、私は書き順そのものを否定しているわけではありません。あっていいと思っています。必要ないのは書き順の「テスト」です。テストを実施することで、答えの書き順以外を否定することになります。先程申し上げた通り、アドバイスとしても書き順はあっていいのですが、それを強要してはならないと思います。なので、書き順の「テスト」は不要だと思うのです。