またまた大河ドラマネタです。

2024年は「光君へ」で、主演の吉高由里子が演じるのは紫式部。現在放送中。

2025年も既に決まっており、江戸時代中後期の蔦谷重三郎が主役(演じるのは横浜流星)。

そして、先日、2026年の大河ドラマが発表になりました。タイトルは「豊臣兄弟!」で、主役は豊臣秀吉の弟の豊臣秀長です。演じるのは仲野太賀。名前が「たいが」なので、そのことも話題になっています。私たちの世代だと、彼のお父さんのほうが馴染みがあるかもしれません。彼のお父さんは中野英雄で、は『愛という名のもとに』(1992年、鈴木保奈美、唐沢寿明、江口洋介らが出演)の「チョロ」という役で一躍有名になりました。その息子さんが次々回の大河ドラマの主役ですから、時の流れを感じます。

豊臣秀長は戦国時代が好きな人、あるいは詳しい人であれば確実に知っている人物だと思いますが、そうでなければ、ご存じないという方も多いでしょう。その彼が主役というのは、ちょっと意外かもしれませんが、信長、秀吉、家康という三英傑はもう何度もテーマになっているので、ネタ切れの感があり、大河ドラマでは、この3人と絡む周囲の人物を主役に据えることが少なくありません。

「春の坂道」(1971)の柳生宗矩、
「黄金の日日」(1978)の呂宋助左衛門
「おんな太閤記」(1981)のねね(秀吉の妻)
「独眼竜政宗」(1987)の伊達政宗
「春日局」(1989)春日局
「利家とまつ〜加賀百万石物語〜」(2002)の前田利家と妻のまつ
「名が辻」(2006)の千代と山内一豊
「天地人」(2009)の直江兼続
「江〜姫たちの戦国〜」(2011)の江(徳川秀忠の妻)
「軍師官兵衛」(2014)黒田官兵衛
「真田丸」(2016)の真田信繁(幸村)
「麒麟がくる」(2020)の明智光秀

2026年の豊臣秀長は最後まで秀吉と行動を共にするので、当然、信長、秀吉、家康と絡みます。

秀長の生涯は堺屋太一氏の『豊臣秀長 ある補佐役の生涯』が詳しいでしょう。私も若いころに読みました。
 

堺屋氏は組織の発展・維持にはすぐれたナンバー2の存在が欠かせないと述べていますが、その堺屋氏がナンバー2として称賛していたのが秀長です。歴史好きの間では評価の高い人物で、もし秀長がもう少し長く生きていれば、歴史は変わっていたかもしれないという声もあるほどです。

さて、大河ドラマファンにとっての楽しみの一つがキャストの予想です。ネット上では既にいろいろな意見が出ていますが、特に注目なのが秀長の兄である秀吉を誰が演じるのか、ということです。いろいろな役者の名前が挙がっており、森山未來、柄本時生、神木隆之介、柳楽優弥、山田裕貴をはじめ、30才前後の俳優さんがズラリ。竹中直人(大河ドラマで秀吉を2回演じている)やムロツヨシ(「どうする家康」で秀吉)の名も挙がっていますが、仲野大賀(現在31才)との年齢差が大きすぎるのでさすがにそれはないでしょう。

では私の予想は?

私は濱田岳に一票。

彼は現在35才で年齢的にもちょうどいい。また、秀吉は小柄だったので、仲野大賀(168㎝)より高すぎると違和感がありますが、濱田岳は160㎝なので、これもちょうどいい。また、秀吉は若いころと天下統一期で性格や行動が異なるところがあり、演じるのが難しい(個人の意見です)。その点、濱田岳なら演技力も申し分ない(以前、こんな記事を書いたことがあります:「豊臣秀吉を演じる面白さについて」(2014年10月27日))。もちろん、SNSでも彼の名は挙がっています。

最終的には、脚本家が秀吉をどう描くかで役者が決まってくると思うので断定はできませんが、おそらく、彼が有力候補の1人であることはまちがいないでしょう。

濱田岳以外なら、森山未來、柄本時生あたりが有力なのではないかと。神木隆之介は仲野大賀より年下で、若いイメージが強いけど、秀長のほうが秀吉より落ち着いていて、むしろ兄のような印象もあるので、その点を強調した秀吉像にするなら、アリかもしれません。

早ければ4月ごろには秀吉が発表になるかもしれません。楽しみにしたいと思います。