今週は映画の感想ウィークです。

よろしければお付き合いくださいm(_ _)m


私の大好きな中国映画(2018年制作)。でも、なんで大好きなのかは…正直よくわからない。

どういう話かっていうと、中国のうらぶれた田舎町で、居場所のない孤独な老若男女4人が、ひょんなことから一緒になるんですね。で、2300キロ離れた動物園に、一日中座ってる象がいるというんで、見に行こう!っていう。あらすじだけ書いても、「で?」って思いますよね。しかもそれだけの話で4時間あるんですよ(笑)。なんでこんなの作ったの?

このフーボー監督、これがデビュー作なんだけど、公開を待たずに29歳で自殺したんですよね。

人が何かを作るとき、「こんなふうだったらいいのにな」っていう理想を作品に落とし込んで、そこに救済を求める人もいる。だけどこの監督は、絶望を絶望のままバーンとぶつけてくるタイプの人。「これが俺の見た、嘘偽りのない世界だ」と。それが彼の救済だった…いや自殺してるから救済になってないのかもしれないけど。でも、自分の見てきた現実をなかったことにされることへの反抗心みたいなものをビシバシ感じるのです。チョーかっこいい。たぶんそういうことに胸をわしづかみにされているのかな、と思う。

ときどき、圧倒的に生きていくのに向いてない人っている。そして、生きていくのが向いてないかどうかは、生きてみないとわからない。この監督には、自分を騙してでも生きて生きて生きて、もっと映画を作ってほしかった。っていうのはこっちの都合だけども。

よくわかんないけど、これからも絶対に何度も見返すと思う、大大大好きな映画。





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