『羅小黒戦記』

中国アニメ映画、最近クオリティ高いものが多くて発掘するの楽しい。

主人公は、ネコの妖精・シャオヘイ。人間によって破壊されていく森を追われ、フーシーという妖精に助けられる。人間の手がついていない小さな島でいっしょに暮らそうとしたが、シャオヘイは超人・ムゲンにさらわれてしまう。

どうやらムゲンはシャオヘイを、妖精たちの住む「館」へ連れて行こうとしているらしい。シャオヘイは何度も脱走を試みるも、その旅の途中、人間と妖精が共存する街や、他の妖精たちとの出会いによって、悪者と思っていた人が悪者じゃない、知れば知るほど誰も悪者じゃない、という現実を知っていく。そしてシャオヘイが出した結論は…！？というお話。

単純な善悪に回収しない姿勢がよかった…。ずっと敵なら世界はもっと簡単だったのに、もう、そういうふうに単純に済ませることはできない時代に突入してしまったのだから。それにしても、「悪を倒す」→「共存する」に舵を切ったときの、急に正解のベクトルが複雑になっていく感じ。これが現代を生きる人間の挑戦であるなあ。

キャラの線描や、自然破壊への警鐘というテーマなど、えーっとこれは『となりのもののけ』だっけ？『天空の神隠し』だっけ？という（笑）、既視感のあるイメージが随所に出てくるんだけど、二昔前くらいに言われていたような「中国＝パクリ」という連想を大きくアップデートする、これはもはや日本のアニメへの「オマージュ」と言っていいレベルに達していると思う。あと日本のアニメではなかなか見ないユーモアも面白かった。私の大好きな宇垣美里さんも「花の妖精」として特別出演してた！声ピッタリ～！

中国アニメ、引き続き要チェックです。

第1話

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