イギリスの絵本作家、ジョン・バーニンガム・作、谷川俊太郎・訳の絵本。
主人公の男の子、ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー(ながいけど、これで一人の名前)は遅刻の常習犯。それはなぜかといえば、彼は明け方に家を出て、お勉強しに出かけて行くんですけど、道中、マンホールから出てきたワニに襲われ、ワニとカバンの争奪戦を繰り広げ、手袋をかたっぽなげつけたらワニはそれに食いつき、ようやっと解放されて遅くなったから。
当たり前のように先生に怒られ、罰として「もう わにの うそは つきません、てぶくろも なくしません」と300回書かされるのです。
次の日も、その次の日もジョン・パトリック(以下略)は遅刻して、その理由がこんなんばっか。毎日罰を受けるジョン(以下略)。
私は不安になりました、この絵本が最後にどこに行きつくのか。ジョンが、嘘つきだったとしても、正直者だったとしても、予定調和みたいなめでたしめでたしになったら…と、心のなかでイラつく準備をしていたら、見事に裏切られました!!
しかも勉強ってけっきょく何だったの?そしてどこに行くの?そもそもあれは学校だったの?
読み手の予想をひらりとかわして、ジョンは絵本のむこうへ。読者を置き去りにする、その勝ち誇った後ろ姿!大したもんだよ!!
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