内田麟太郎さんと長谷川義史さんの絵本。

狂言を絵本にアレンジしたシリーズらしいんだけど、『ぶす』ってなんだろう、、、と思って読み始めました。途中で、あ、この話知ってる!って思ったんだけど、オチを知ってるのにおもしろいのが伝統芸能の不思議なところ。

何百年も絶えることなく受け継がれてきたものって、途方もない時間とたくさんの人に、いろんなものが加えられたり削られたり淘汰された結果、一番いいところがギュッと詰まったものを受け取ってる気がする。

「なごりの そでを ふりきりて~
  ぶすの そばにと よりにいく~」

なにこの筆舌につくしがたい可笑しみ。ひとつひとつの節回しの、調子のよさが絶妙!あらゆるパターンを試して、ここにたどり着いたんだろうな~。なんかすごい贅沢な気分。


●長谷川義史さんの絵本(隠居の本棚より)
 
 
 

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●拙著でてます