長谷川義史さんの絵本。
「おとうさんが おしごとで たびにいきました。 とおいとおい ところへ。」
というはじまりの一文を見たとき、あーきっと、おとうさん実は死んじゃってて、おかあさんが本当のことを隠して、こどもたちには、おとうさんが旅に出たことにしたんだな、と思った。
その証拠におとうさん、季節が巡っても一度も帰ってこないんだもの。
「早く帰ってきてね、元気に帰ってきてね」とか言ってるけど、ほんとは大人がよかれとついた嘘にもうこどもは気づいてて、大人の前では気づいてないフリをしてるに違いない。なんて健気なんだ!と泣きながら読んだら、フツーに南極に研究に行ってるおとうさんを想うこどもの話でした。そら南極まで行ってたらしょっちゅう帰ってはこれません。
深読みしすぎて気持ちの落としどころ迷子になった絵本。
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