クリハラタカシさんの絵本。


私の大好きなラジオ『ウィンディーズマニア!シャバダバ』で紹介されてたので手に取った。


主人公(?)はふしぎな生き物、ゲナポッポ。ゲナポッポはしゃべる。ゲナポッポは飛ぶ。ゲナポッポは分裂する。ゲナポッポとは何なのか、その生態を、2~3ページの短いエピソードとともに紹介しまくり、そして紹介しまくったあげく、結局なんなのかわからない(笑)。


私が好きなのは、ゲナポッポが基本的に親切なところ。山に登りたい人や、自殺しようとした人や、カッコよくなりたいと願う男子に、その持ち前の超能力を発揮して問題を解決しようとするんだけど、その発想は誰も思いつかない上に、親切の方向が斜め上すぎて解決できてない(笑)。でも、だから人間の「山頂とは頂にあるものである」とか、「好きってなんだろう?」とか、いろんな固定観念をぐらぐらと愉快に揺らしていくんですよね。


しかし私がゲナポッポだったら、と思う。あんなに全能で何でもできたら、はじめは楽しいかもしれないけど、あとから退屈で頭がおかしくなってしまわないのだろうか。ゲナポッポによると、ゲナポッポはこの世界に100億匹いるそうなので、続編として『闇堕ちゲナポッポ』も読みたいものです。

 

 

 
●面白かった絵本(隠居の本棚より)
 
 
『ちいさなねこ』(石井桃子、横内じょう・著)
 
『Professor Crocodile』(Giovanna Zoboli・著, Mariachiara Di Giorgio・イラスト)
 
『ぶす』(内田麟太郎、長谷川義史・著)
 
『よあけまで』(曹 文軒・著, 和歌山 静子・イラスト)
 
『ちいさいおうち』(バージニア・リー・バートン・著)
 
 
『ぼくがラーメンたべてるとき』(長谷川義史・著)
 
 
『どこいったん』(ジョン・クラッセン・著、長谷川義史・訳)





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