言わずと知れた太宰治の代表作。


いや~、落ち込んでるときに読む太宰ほどグッとくるものはないですねぇ。再々々読ぐらいだろうか、久々に読んだけど、これ世界最高峰の自意識劇場ですよね。だけどこの自意識劇場が、元気なときは、何をウジウジ言っとんのじゃ!とか、こんなんばっかが女じゃないわい!とかイライラしてしょうがない(笑)。なのに落ち込んでるときは、「この感情知ってる、あの感情も知ってる(さらに太宰の年表にびっくりするような共通点も発見してしまい)、自分はもしかして太宰の生まれ変わりじゃないの?」などと、中2のアホような感想を抱いてしまうこともまた事実で、本当~~~に不思議な作家だ、この人。


…ていうか、この小説は私が紹介しなくても色んな人が色んな事を言い尽くしてるんで、久しぶりに読んだらやっぱり良かった、という感想以上に言うことがとくにない。


ので、久々に読んで、前回わからなかったところがわかったような気がしたので記しておく。


葉三が、友人の堀木と、「喜劇名詞/悲劇名詞」や、「アントニム(対義語)/シノニム(同義語)」の当てっこをする、という場面がワクワクして好きなんですが、葉三がこういうんです。


「罪。罪のアントニム(対義語)は、何だろう。」


国民栄誉賞とか?(笑)太宰が生きてたら、聞いてみたいですねぇ。

 

 



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