2007年公開、河瀬直美監督の映画。カンヌ映画祭でグランプリを獲ったっていうんで気になって、観て、よくわかんなかった思い出のある作品。


えーと、どうやら子どもを亡くして離婚したあと、奈良の老人ホームで働き始めた真子と、妻の真知子を30年前に亡くして今もその面影にとらわれている認知症気味のしげきさん。「殯」というのは、日本の旧い風習で、死者が腐敗・白骨化するまで、その死を惜しみ、悲しみ、受け入れていくこと、みたいな意味らしい。語源は「喪あがり」か。


だからか~、この二人は、亡くした人への思いを抱え続け、この殯の森のなかでようやく解放してあげたたわけだね。…と簡単に済ませられなくもないが、なんか、奈良の美しい、そして険しい自然を見ていたら、そんなことど~でもいい気がしてくる。これは、本当の主人公は森だったんだな、と思った。


それにしても尾野真千子さんの、河をわたるときの絶演、すばらしかった。なんかよくわからない気持ちなのに、涙が搾り取られる。そしてしげきさん、この人は…。めっちゃ走るし、意志があるし、方丈記は諳んじるし、こんな認知症のジイサンいるか?(笑)ちょっとやりすぎ感があってついていけなかったかなぁ。

 

 

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