広田奈津子監督が、たまたま訪れた東ティモールで、壮絶な独立までの歴史があることを知り、いろんな人にインタビューするドキュメンタリー映画。市井の人から、はては初代大統領まで!


16世紀から、ティモール島は、オランダやポルトガルなどの植民地争いに巻き込まれ、東西に分断していた。それで1975年に東ティモールが独立宣言をするんだけど、それをインドネシア政府が認めず、軍事侵攻(←なぜそこで!?)。これを率いた人物が誰なのか映画の中には出てこないんだけど、当時、この軍事侵攻&人権侵害に対して、国連からの非難決議があったにもかかわらずインドネシアが強気でいられたのは、ひとつには日本が支援をしていたから。そこには、インドネシアを支援すれば東ティモール近海の油田が利用できるから、という理由があったそうな。


で、東ティモール紛争のことをちょっと調べたんだけど、日本の外務省のページを見てたら、「日本は、豪州、ポルトガル、米国と並ぶ東ティモールの主要援助国です」だって。え、それは正確ではないのでは…?


それにしてもこの映画、東ティモール人のあり方が素晴らしかった。自分たちを拷問・レイプ・殺害してきたインドネシア軍を捕虜としてとらえたとき、彼らをどうしたかっていえば、「拷問も殺害もせず、食べ物を与え、人間として扱い、東ティモール人が目指している平和な未来へのビジョンを説明して、無傷で解放しつづけた」これはまったく思いつかなかった、すごい…。


私がいちばん気になるのは、なんで東ティモールの人々にこれができたのかってこと。東ティモール独立の父と呼ばれるシャナナ・グスマンの本は…出てないみたい。歴史概要よりも、主要人物に迫るインタビューが読みたいのだが、そして書かれるべきと思うのだが、そういうのはないんだろうか。





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