宇佐見りんさんのデビュー作&文藝賞受賞作&三島由紀夫賞最年少受賞作(豪華!)。


「かか弁」という、主人公うーちゃんの家庭内でだけ使われる独特の方言みたいな言葉で、自分では抱えきれん、こわれた母親との関係と、女であることのしんどさを、弟のみっくんに語りかけまくる。


私は好き、というか好ましく思いました。これが小説になってるかどうか誰にもわからない、でもそのギリギリの崖っぷちを落っこちそうになりながらも必死で踏みとどまりながら歩いていこうとする感じがビシバシ伝わってきて。


SNSの使い方もすごくよかった、SNS上で母を殺し、現実の母は女を降りる。あんなに自分の意志で親離れしたかったのに、親離れさえもその呪いによってしか達成されないというやりきれなさも。


新しい人が出てきたな〜、と思う。これからがすごく楽しみ!と思ったら、二作目でこないだ芥川賞とられましたね!おめでとうございます!

 

 

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