台湾出身の作家リン・シュウスイさんと、画家リャオ・ジャンホンさんの絵本。


中国西部の敦煌市に、莫高窟という仏教の石窟寺院があって、そこの壁画に描かれた物語がネタになっているという。


童話や昔話は、その国の道徳観や人生観が垣間見えて、おもしろいですよね。


この絵本の主人公は、砂漠の王宮に住む強欲な王妃の命により、うつくしくなる薬草を探しに行くことになった薬草とりの男。彼は薬草つみにでかけた森で、世にも美しい九色のしかを目撃するのだが…。


でもわかりやすい勧善懲悪とか、人としての正しい行い、みたいな方向には行かないのが中国のダイナミックなところといいますか。なんたって人間が全員卑しいんです!ラストなんて、人間ひとりも出てこないし(笑)。これが中国のリアルなのか。


子供の頃にこんな話ばっかり読んでたら、「性悪説」を信じてしまいそうだな〜。


世界各国の昔話、読み比べてみるとおもしろそう!

 

 


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●面白かった絵本(隠居の本棚より)
 
 
『ちいさなねこ』(石井桃子、横内じょう・著)
 
『Professor Crocodile』(Giovanna Zoboli・著, Mariachiara Di Giorgio・イラスト)
 
『ぶす』(内田麟太郎、長谷川義史・著)
 
『よあけまで』(曹 文軒・著, 和歌山 静子・イラスト)
 
『ちいさいおうち』(バージニア・リー・バートン・著)
 
 
『ぼくがラーメンたべてるとき』(長谷川義史・著)
 
 
『どこいったん』(ジョン・クラッセン・著、長谷川義史・訳)


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