今年95歳で亡くなった脚本家・橋田壽賀子さんが、安楽死について語りおろした本。
戦前の京城(ソウル)に生まれた橋田さん。生きるのも死ぬのも国のため、命は自分のものではなかった時代を経て、戦後、急に命を突き返されて戸惑ったこと。男性社会で女一人脚本家として戦ってきたこと。がんの夫を看取ったこと。などなどを経て、いざ自分が死ぬ番になる。
橋田さんの希望は、安楽死。国民調査や過去の裁判の判例、海外での事例もしっかり引きつつ、やっぱり安楽死が制度としてあったほうがいい、と。ただし、本人が希望した場合のみ。他の誰かに勝手に決められるようなことはあってはいけない、悪用されないためのしっかりした制度が必要で、医師や弁護士、専門家などのサポートチームも作ったほうがよい。というところまでしっかりフォローしてるので、信頼がおける。
これはボケた年寄りの戯言じゃない、頭脳明晰な一人の人間の意見。私も回復の見込みがなくて、苦しみながら生きながらえさせられるなら安楽死のほうがいいなぁと思う。
死なない人はいないんだから、これは折に触れて読み返さなくては。いい本に出会った。
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