アメリカのカルト作家、チャールズ・ブコウスキーの短編集。

カルト作家なんて素敵!さあ私を洗脳してくれ、とページを開いたが、無理だった(笑)。

表題作の『町でいちばんの美女』は、酒浸りで醜くくて、箸にも棒にもひっかかんない男が、町でいちばんの美女(って言ってるけど、どうやら町でいちばんのやりまん)・キャスとバーで出会ってファックして、美女は精神的に病んでて結局自殺しちゃうんだけど、オレにはなんにもできないんだぜ、不憫だよな。

っていうだけの話なんだけど。

アメリカ版自滅系私小説、という感じかなぁ。キャスをふくめて、そういうふうにしか生きていけない人たちのかなしみはわかるけど、私の好みではなかった。

私の読んだ単行本では、なんと17刷!昨今、国内文学でもなかなか見ない数字で、たしかにカルト的人気なのかも。