はじめて読みました、エドワード・ゴーリーの絵本。
風の吹き荒れるある冬の夜、ある一家のもとへ、とつぜんわけのわからん奇妙キテレツな何かがやってきて…。
この本、英語と日本語が対になってるんですが、だからこそ、柴田元幸さんの大胆な翻訳にやられたー!!と思いました。だいたい「The Doubtful Guest」っていう原題に「うろん」って、日本語でもそんなに聞かない、うさんくさくて怪しい言葉を当てるなんて…。そして原文の韻を、五七五七七に変換してみせるなんて…。独特のケロッとした感じが出ていて、これまた良いんですよね〜。
最後の解説、「うろんな客が誰なのか」が本当だとすると、私はその「誰か」を、「客」止まりにしたところに拍手を送りたい。「客」である間は、本当の人生は始まらないのだよ。
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●面白かった絵本(隠居の本棚より)
・『はんなちゃんがめをさましたら』(酒井駒子・著)
・『ちいさなねこ』(石井桃子、横内じょう・著)
・『Professor Crocodile』(Giovanna Zoboli・著, Mariachiara Di Giorgio・イラスト)
・『ぶす』(内田麟太郎、長谷川義史・著)
・『よあけまで』(曹 文軒・著, 和歌山 静子・イラスト)
・『ちいさいおうち』(バージニア・リー・バートン・著)
・『ピーナッちゃんとドーナッちゃん』(つつみあれい・著)
・『ぼくがラーメンたべてるとき』(長谷川義史・著)
・『サンタクロースはおばあさん』(佐野洋子・著)
・『どこいったん』(ジョン・クラッセン・著、長谷川義史・訳)
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●文庫出ました