いしいまきさんのコミックエッセイ。

いしいさんが、上京して漫画家としてのささやかな日常にたどりつくまでの半生記的なマンガ。

不安やうつ病を乗り越えて、つつましく生きているいしいさん。なんかこう、大変身してキラキラハッピーエンドにならないところがいいですよね。大変な時期を生き延びてきたけれど、未だに比べちゃうし悩んじゃうし落ち込むし。不器用は不器用のまま。でも人が持ってるカードではなくて、自分に配られた手持ちのカードで生きていくことを引き受けたときに、本当に自分の人生が始まる、という感じがして。

上京するときに、私の本『年収90万円で東京ハッピーライフ』を読んでくださったそうで、それがご縁で私も帯にコメントさせていただきました。思い出深い作品です。
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●おもしろかった漫画(隠居の本棚より)
 
 
 
『誰でもないところからの眺め』 いがらしみきお・著
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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●文庫出ました