マルグリット・デュラスの戯曲。兄と妹の近親相姦をめぐる二人の対話劇、ということなんだが。初めて読んだけど、まず戯曲をどう読めばいいのか軽く困惑。。。

戯曲って、どこの時点で完成するもの?役者の体と声を通さない、文字情報だけの状態で読んで楽しめるもの?

などと考えつつも、何の事前情報もなく、あらすじも目を通さないまま読んだので、ふたりの関係がさらされていく会話には迫力があった。

近親相姦なんて、自分だったらと想像すると吐き気がするけど、この作品はデュラスが実際に慕っていた兄のことをモデルに書いたらしく、ほんとにこういう関係があるのなら、奇跡みたいなもんだと、読んでるうちに思った。

お互いが品と尊敬と愛に支えられた奇跡のような家族って、ほんとにときどき存在してて、見るとびっくりしますよね。よかったね、デュラス。

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●拙著でてます