ロゼッタへの道 -14ページ目

新聞

 体調が悪いと気分も低調。


 仕事帰りの夜11時に、湖畔道路のチェーン店のそば屋でうどん定食を食べながら、読売新聞と産経新聞を読んでいてさらに気分が暗くなった。


  • チベットの事件について、中国政府の言うことそのまま垂れ流して 「暴徒を鎮圧」って書いてるし。あれは、どう考えても「大虐殺」でしょ?

  • イラク戦争はブッシュ政権にたてついたフセインが悪い、だからイラクの治安悪化の原因もブッシュ政権にはない、なんて真面目に社説で書いてるし。あれは、どう考えてもブッシュ政権が石油利権と戦争利権を目当てに攻め込んだだけでしょ?

  •  いつもは「ああ、また新聞がインチキばっかり書いてるわ」と読み流すことも、今夜は妙にひっかかって、「おまえらもっと海外の新聞やニュース読めよ」と腹が立ってくる。たぶん、体調が悪いせいだな。


     あと、この記事 も。文化を経済的側面から考えるようじゃ終わりだよなあ、経済を文化的側面から考えるならともかく。


     ああ、寝よう。


     

    卒業式

     今日は四回生の卒業式でした。うちのゼミからは無事に全員が卒業することができ、教官としては一安心です。卒業式の前にちょっとしたアクシデントがあって式には間に合いませんでしたが、卒業証書授与式には無事に間に合い、なんとか卒業証書を手渡すことができました。



     しかし、卒業式のたびに自分の卒業式のときを思い出そうとするのですが、ほとんど思い出せません。考えてみたら、指導教官とはまともな人間的接触もなかったうえ、ろくに指導もなかったから、なにも感慨がなくても、記憶に残っていなくても当然ですよね。そういう意味では、うちの学生は教員に恵まれてるよなー(自画自賛)。


     社会人になったら社会の現実に直面していろいろと理不尽な思いや厳しい思いをすると思いますが、とにかく身体だけは気をつけるようにしてくださいね。それ以外はなんとかなるから。「ほんとうに倒れる前に倒れたふりをしろ」というのは私が社会人になって真っ先に先輩から言われたことですが、今となってはありがたい言葉だったと思います。組織はキミのことを切り捨てることはあっても、ぜったいに守ってくれないからね。自分の身は自分で守ってくださいね(人間として大事なものは捨てない程度に)。マトモな人ほど難しいんだけどね。


     こちらは卒業できないでずっと大学にいるので、また何かあったらいつでも話しにきてくださいね。あ、残るやつがもうひとりいるか。

    びわ湖ホール

    緊急署名活動のお願い  
       
       
      私たちは、去る3月1日の新聞報道により、滋賀県議会において審議中の平成20年度予算案について修正案が提出されようとしており、福祉医療費増額の財源として、びわ湖ホールを約半年休館し、その間に民間会社も含めた管理者を公募して自主運営費を削減することなどが検討されていることを知りました。
    びわ湖ホールで公演を鑑賞し、びわ湖ホールの舞台に立ち、あるいは劇場サポーターとして活動してきた私たちにとって、びわ湖ホールは元気に生きるためのエネルギーを与えてくれるかけがえのない施設であるにとどまらず、滋賀の文化創造の拠点であり、日本の文化芸術の振興にも貢献しています。
    私たちは、びわ湖ホールが創造的で個性的な活動をこれからも続けていくことができるように、急遽「びわ湖ホールを応援する会」を結成し、署名活動を始めました。
    滋賀県議会の日程によれば、3月19日(水)には予算特別委員会の採決が、24日(月)には本会議での採決が行われるため、速やかに署名活動を行わなければなりません。滋賀県内にとどまらず、広く全国から多数の署名を集めていただきますよう、ご協力、ご支援よろしくお願いいたします。

    びわ湖ホールを応援する会 より転載)


     大分から帰ってきました(いろいろとありがとうございました>中野先生)。


     今日は京都で毎月恒例の読書会があったのですが、そこに参加されている方から、びわ湖ホール が閉館するかもしれないという話を聞きました。開業してまだ10年しかたってないのに!


     びわ湖ホールは音響設備がいいだけでなくて、けっこういいプログラムを提供していて、来月のピナ・バウシュをはじめ、 よく海外の著名なアーティストや楽団を呼んでくれるので、個人的には「滋賀県もなかなかやるなあ」と思っていたところでした。全国的にもそれなりに高い評価みたいだし。



    ホール内

     こういった県民向けの文化施設が「赤字」であることが問題になるというのは、一見するともっともらしく聞こえるけど、やっぱりおかしい。だって、そういう施設って黒字が目的じゃないでしょ?

     ホールを閉館せずに運営を民間に委譲するとしても、ようするに客が埋まって金になるように方針が変わるってことで、演し物も現代演劇とかやらなくなって、JーPOPとか演歌とかアニメソングばっかりになっちゃうんでしょ?だったら、実質的に終わってるよなあ。


     「福祉充実のために閉館」という理屈には反対しにくいところがあるけど、生存にかかわる基本的サービスを充実させるために文化サービスをやめるっていうのは、そもそも基本的サービスが不十分だったってことでしょ?しかも、ただでさえ文化資源がなくて住宅と湖しかない滋賀県で、主要な文化施設をつぶしてしまうってことは、ますます滋賀県は「食う、寝る、住む」だけの魅力のない場所になっちゃうってことでしょ?(まあ、今でもそうなんだけどね)。

     公共の文化施設が赤字で問題になるってことは、次は図書館や美術館、博物館もターゲットになるんだろうな。実際、大阪府は図書館を大幅に減らしたり、フェスティバルホールをつぶしたりしてるうえ、博物館も新規企画展はすべて中止らしいし。


     こういうと「お前は食っていけるから文化施設を守れなんて贅沢なことを言うんだ」って叱られそうだけど、でもねー、よく考えてくださいよ。住宅と商業施設ばかりで文化がない街って、ほんと魅力ないですよ。ジャスコと分譲マンションだけの街とかね。地価も下がるし。しかも、実際に文化施設を支えている人たちって、お金持ちどころか、お金はないけど文化に人生を捧げている人たちが多いですよ。


     いずれにしても滋賀県(民)にとって「文化施設」をもつ意味がなくなった(見失った)ってことでしょうけど、余裕がない街ってつまらんよね。ギスギスしていて。でも、そのわりにはダムつくったりする 余裕はあるみたいだけど。


     ああ、書いててウンザリしてきた。やっぱり京都に引っ越そうかな・・・。


     

    食あたり?

     昼、某コンビニでシュークリームを買って食べたら、そのあとで寒気と高熱と下痢に七転八倒するはめに。しばらく大学で寝て、病院で薬をもらって自宅で寝たら、だいぶ落ち着きました。医者によれば、どうも細菌性じゃなくて、疲れがでたんじゃないか、とのことでした。


     そういえば最近、仕事が変わったり、長い緊張が解けたりしたとたん、熱がでて寝込むことが多くなりました。いわゆる「死と再生」の儀礼ってやつですか。年齢とともに柔軟性がなくなって、モードの切り替えが大変になってきたんでしょうね。


     このところ専門書を読もうにも、事務仕事ばかりに追われていたせいか、会議資料はすらすら読めるのに、専門書の内容が頭に入ってこなかったんですけど、これで頭のほうも切り替わりそうです。


     でも高熱が下がったときって、ほんとうに「底を打った」って感じがしますね。「生きててよかった」とまでは思いませんけど、過去とおさらばして人生をリセットできそうな錯覚に陥ります。


     明日から大分大学に出張です。フェリーで行くので、船に乗るまでになんとか身体を治しておかないと・・・。

    十年ひとむかし

     自宅のPCが吹っ飛びました。正確には、ハードディスクのブートローダかどこかが壊れて、Windowsが起動しなくなってしまった。半年前にインストールしなおしたばっかりなのに。

     数日間にわたって復旧作業を試みていたのですが、もう打つ手もなくなったので、あきらめて寺町へ。


     大学からいつものパーツ屋に直行したら、店内に「Comptia A+資格取得の店員があなたを丁寧にサポートします」と大きなビラが張ってありました。


     この資格、実は6年くらい前に、私(正確には、私も含めた数人のスタッフ)が日本に導入したんだよね。教科書や模擬試験をつくったっけ。そういや、日本導入にあたって、アメリカのComptia本部の会長といっしょに真冬の保津川を船で下ったよな。あれは寒かった。あれからなかなか広まらないなあと思ってたら、こんなところに普及していたなんて。


     そんなことを思い出しながら、うれしがって店内でハードディスクを物色しているとき、ふと、私が陰ながら先生として導いた生徒であるはずの、目の前にいる店員を試してやろうという悪い考えが浮かんできました。もしちゃんと答えられたら、「キミのとった資格を日本に導入したのボクなんだけど、さすがキミよくできるね、うれしいよボクは」なんて誉めてあげようと思ったわけです。


     「ねえ、このintelのCPUとあっちのAMDのCPU、XPで使うんだったらどっちが早いかな?」

     って聞いてみると、すぐに店員が答えました。

     「えーと、それはお客さまのXXがXXXX規格に沿っているかどうかによりますね。○○○だったら、CPUじゃなくて△△△をアップグレードしたほうがいいですよ。それにマザーボードが○○○でないと動きませんよ。」

     ・・・・悲しいことに、私の想定していた答えのほうがどうやら間違っているみたいで、しかも私には店員の話してくれた用語の意味があまりに新しすぎて、ほとんどわかりませんでした。


     けっきょく「誉めてあげよう」なんていう思い上がった考えはすっかりどこかに飛んでしまい、むしろ店員を畏敬の念で眺めながら、「ああそうですか、ありがとう」と答えるしかありませんでした。


     10年ひと昔っていいますが、こあまりに技術革新の速さのために、自分がおじいさんになってしまった感じ。老いては子に従え」っていう諺の正しさをまざまざと齢40にして実感した次第です。