ギタリストにとって、ギターの調整状態というのは「弾きやすさ」や「音」に非常に大きく作用する超重要項目である。そして、自分でギターを調整することは、ギター構造への理解が深まり、その気づき、フィードバックが演奏や音作りに反映され当人の成長に繋がる。これは決して大げさな話ではない。

 

 

 しかし、ド下手糞のギター講師(詐欺師)の中には、「ギターを自分で調整できない」、「ギターは自分で調整できなくてもいい」などと恥ずかしげもなく公言する者がいる。なんでも、ギターの調整はギタリストにとって専門外のため、リペアマンに丸投げしているのだとか。一体どうして、自分で出来もしないこと、知りもしないこと、やったことすらないことを「出来なくてもいい」等と断言できるのだろうか?知ったかぶりの大噓つき野郎である。

 

 

 それだけではない。そういった風潮に共感・称賛する取巻きの多いこと多いこと。本来、ギター講師が出来てしかるべきことを「出来ない」と偉そうに講釈垂れることが、彼らにはウケが良いらしい。彼ら取り巻きは、簡単な調整すら出来ないダメな自分に都合のいい意見に、いとも簡単に吸い寄せられてしまう。その甘ったれた思考が詐欺師に利用されていることにいい加減に気づくべきである。

 

 

 ギターの基本調整すら自分で出来ないなんて、ギターの構造について何も理解していないことと同じである。そんな人間はギター講師を名乗る資格はなく、絶対に信用してはいけない。今回は自分でギターを調整する重要性と、ギターの調整ができない講師は信用できない理由について解説する。

 


1.ギターの基本調整項目


 まず、ギタリストであれば出来てしかるべき基本調整。というより、誰でも出来るギターの基本調整だが、ざっと挙げるとこんな感じだ。片手で数えられるくらいである。

 

 ・オクターブ

 ・弦高

 ・ピックアップ高

 ・トレモロのフローティング

 ・ネックの反り(トラスロッド調整)

 

 上記のちょっとした調整によって「弾きやすさ」、「音」が劇的に変化する。これらの調整項目に必要な工具は定規、六角レンチ(ギターの付属品)、ドライバーくらいで、特殊な治具は必要ない。調整方法は「ネジを左に回すか、右に回すか」の2通りだけであり、特殊な技術も必要ない。そして、これらの基本調整は素人もリペアマンもやることは同じである。が、心得のない素人の場合はどれくらいの裁量で行えばいいのか正解が分からないため、リペアマンに丸投げし続けてしまうことも多いのだ。

 

 

 では、ギターの調整状態の正解とは?ギターがどういう調整状態だと最も弾き易く、いい音になるか?であるが、これは人によって感じ方が異なるため、厳密に言えば唯一の正解というものは存在しない。例えば、弦高が少し高めの方が弾きやすいとか、ネックは少し順反りの方が音が好みだとか様々である。リペアマンに依頼した場合、リペアマン自身の考える好みの調整、または多くの人が弾きやすく感じる最大公約数的な調整となる。つまり、リペアマンに丸投げしたとて、それが自分自身の正解となるかは、また別の話なのだ。

 


2.自分で調整ができる意味


  自分で調整できることは、リペアショップで調整料金がかからない以上の意味がある。それは冒頭でも述べたように、自分自身の正解(弾きやすさ、音)を理解し、ギターの構造を理解することに繋がるからである。そして、調整ができるのと、できないのではギターの音作り、演奏に対する認識が、天と地ほどの差が生まれる。

 

 

 例えば、ギターの標準的な調整状態で弦のテンション感が弱く、音質的に不満を感じる場合である。テンション感が弱い場合、低音域が薄い、微細なバズ音、余弦ノイズを発しやすい、サステインが短い等の傾向にある。自分で調整が出来る場合、弦高やネックの反りを調整することで弦のテンション感を稼ぐことが出来る。これにより、低音域の倍音を増やし、余弦ノイズを減らし、音にキレ、サステインをもたらすことが出来る。これは演奏時のミュートが楽になることにも繋がり、より音楽的な表現に集中しやすくなるのだ。(この調整によるデメリットもあるが説明は割愛する)

 

 

 そして前述の通り、ギターの調整は「出音」に非常に大きく作用する。ギターの後続にあるエフェクター、アンプの設定も当然、それに従属する。すなわち、「ギターの調整」とはギタリストにとって一番最初の音作りであり、一番根底にあるこだわりであり、そのギターの本質を知る最も基本的な超重要項目なのである。

 

 

 では、リペアマンを盲信し、ギターの音作りに「調整」の「ち」の字も頭にない人間だとどうなるのか?これは往々にして、バズ音や余弦ノイズを気にして過剰なミュートで練習をしたり、ギターから出ていない音を得ようと、アンプやエフェクターで破綻した極端な設定をしたり、ギターや機材を安易に買い替えたりと、ギターの真価も分からずにとんちんかんなことを繰り返すのである。要するに、調整できないことによって音作りや演奏における問題解決能力が著しく低くなるのである。

 

 

 といったように、ギターの調整にこだわれない人間の語る演奏、音作り、機材のこだわりなぞ、鼻で笑ってしまうほど底の浅いものであることは明白なのである。また、こうした人間ほど、ギターの調整を軽視して「音は機材でなんとでもなる」だとか、「音は手元でなんとでもなる」なんて、よく知りもせずに軽々しく言いがちなので注意だ。ギターの調整による変化、ギター構造の片鱗をを体感した者であれば、調整を軽視することなど到底ありえないのだ。

 

 

 もし、自分でギターを調整できない読者は、ギターのメンテナンスブック(書籍)を購入することを勧める。自分で調整にチャレンジし、調整状態の違いによる「弾きやすさ」、「音」の違いを是非体感してくれ。見える世界が大きく変わり、今まで調整を依頼していたリペアマンの哲学すら垣間見れるだろう。

 


3.ギターが調整できないギター講師


 ギター講師たるもの、ギターの基本調整スキルは必須である。初心者の多くはギターの調整に疎く、明らかに調整状態が悪いギターで練習していることも少なくない。調整状態の悪いギターは弾きにくく、上達が遅れるばかりか、演奏時に変な癖がつく可能性すらある。そう、ギターそのものが上達に差し障る要因となるケースがあるのだ。

 

 

 前にも話したが、こういったケースの場合、まともな講師であれば、生徒のギターの調整状態の悪さを指摘し、その場で調整が可能である。これにより、生徒に調整の重要性と、自分で簡単に調整できることを教えることができる。また、その場での調整で改善できなければリペアショップへ誘導することも可能である。

 


 対して、ド下手糞のギター講師(詐欺師)は「自分で調整できない」と公言しているため、当然それができない。そもそもギターの構造をよく理解していないので、生徒のギターの調整不良も見逃してしまうだろう。仮に気づいたとしても、調整スキルがないため、本来は自前で調整できるギターもリペアショップ行きとなってしまう。生徒は弾きにくいギターを弾き続けて上達が遅くなったり、無駄な出費を強いられたり、調整を教わる絶好の機会を奪われてしまうのである。

 

 

 こうしたケースを考慮すれば、ギター講師が「調整なんてできなくてもいい」なんて口が裂けても言えないはずである。しかし、詐欺師は「専門外だから調整なんて出来なくてもいいんだ」と吹聴する始末。ギター講師の職務は生徒の上達や知識向上を支援することだろう?それがなんで最初から怠惰や諦めを促すのか?というか、自分自身が出来ないことに気づいたら、講師でなくても少しは調べたり勉強するだろう普通?講師の風上にも置けないクズである。

 

 

 ド下手糞のギター講師(詐欺師)はなぜ、こんな簡単な調整もできず、頑なに勉強しようとしないのか?それは筋金入りの不勉強で、向上心が腐りきっているからであり、今まで自分に都合のいいように出来ないことに理由をつけて正当化してきた結果に他ならない。こうなってしまったら人間終わりである。

 

 

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