フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記 -53ページ目

RareJob China!

先日お伝えしたRareJob China 、動き出しました。

正社員として入ってくれたSho-sanですが、さっそくチームを編成してくれた模様。

戦略コンサル辞めて起業している日記-RareJobChina

(一番右側がSho-san。社長っぽい感じです。)


チャットでやりとりをしましたが、いやー 楽しそうです!

何をするか自分で決めて、
自分で人を選んで、
自分で仕事を割り振って、
ほめて、全体を調整していく・・・

自分自身の決断で、結果が全てが決まっていくという感覚が、
「又圧力、又愉快」 (楽しくもあり、プレッシャーでもある)
そうですが、

「前職より10倍も充実しています」

とのことでした!

そうそう、この瞬間って、楽しーんだよね! 

と、2年くらい前の自分を思い出してにんまりしました。

「誰かが問題を解決してくれないかなぁ」

先日のエントリで、
カスタマーサポートの質を向上させるために、
社員増ではなく、スタッフのポジション別役割分担の明確化をした、と書いた。

ふつうは、非正社員が行っている業務を正社員に行わせれば、質が上がると考えるのかもしれない。

ただ、僕はそこには根拠がないと思った。
非正社員ができないことを正社員にやらせればできる、というのは、正直根拠がない。

例えば、サービスの良さで有名なディズニーランド。
あのディズニーランドの現場で接客にあたっているのは、
ほとんどが社員じゃなくてアルバイトだったと思う。

で、正社員によるサービスで、質が低いのはいくらでもあるわけで。



サポートの質が低い時ってのは、二つの理由があると思う。

1) 提供している商品・サービスそのものの質が悪かったり、サポート要員が足りなかったり、サポートの仕組みが未発達だったりして、よいサポートをやろうとしてもできない

2) よいサポートをやろうとしたらできるのに、サポート要員の素質不足または努力不足によって、サポートの質が悪い


つまり、

1) サポート部隊の責任ではない。 つまり、経営者側の責任である。
2) サポート部隊の人選、またはインセンティブ設計が間違っている。 つまり、経営者側の責任

ということになる。



つまり、サポートの質が悪いのは、経営者が悪いからだ、というところに落ち着く。

だから、正社員増=サポートの質の一層の向上、ってのは、
僕にしてみれば、
「誰かが問題を解決してくれないかなぁ」 って期待している経営者みたいで、
だからそんな方法はとれなかった。

これはカスタマーサポートに限らず、経営者の業務全般に言えることだと思う。

だから、企業を経営するというのは、
厳しいし、
大変だけれど、
やりがいがあるし、
楽しい。

メールの二度見

メールがたまりにたまって、返事が遅れて、スタッフから文句がちらほら。。

見たら即返す! 優先順位を付けずに返す! 短くてもいいから返す! 」 を今実行中。

メールの二度見は時間の無駄なのですよ。

次に達成すべき小さな目標を提示できる体制をつくる

カスタマーサポートスタッフとの面談を行っているが、

・人の意欲を引き出すには、
 次に達成すべき小さな目標を提示すること

と、

・それら小さな目標が大きな流れとして提示されていること

とが、重要なのだと思った。


つまり、いきなり
「スーパーなカスタマーサポートスタッフになりなさい」 と言っても
「はぁ? でもどうやって」 という反応になってしまう。

そんなときに、次のように提示すると、具体的なアクションに結びつけやすい

「スーパーなカスタマーサポートスタッフは、レベル20」
「あなたはいまレベル5」
「レベル5からレベル6に行くには、xxxという経験を積んで、xxxという目標を達成すればよい」
「そうするとレベル6に行ける」
「これの繰り返しが、レベル20まであって、
 いつの間にかあなたはスーパーなカスタマーサポートスタッフになれる」

大きな成功のためには、小さな成功体験をコツコツ積み重ねていける環境をつくりだすこと、
だと思います。



まぁ何でこういうことをやっているのかというと、

・アルバイトの人を増やしたのに、社員の業務負担が減らない

という、典型的な「成長の痛み」があったのです。

でも、アルバイトの人には、やる気も素質もあったので、
何が原因だろうということを掘り下げた結果、
「役割分担が明確じゃなくて、これ以上何を求められているのか、アルバイトの人には見えづらい」
という結論になりました。

なので、次のようなアクションをとりました。

・ポジション別にやってほしいこと(=スキル)を表として明確にしていく (その際、スキルを習得できている・できていないの評価基準を、具体的な行動に結びつけて、明確にすることが大事)
・達成できたら、その分昇給と言う形で報いる制度にする (昇給の原資は、社員の負担減の部分から出るので、昇給と全体のコスト削減が両立できる)
・面談をして、一人ひとりをMotivateしながら、小さな目標を提示する。


こういうところは、社長業とコンサル業がかぶる部分だと思います。


もっとも、
・アルバイトの数を増やさず
:社員の数を増やす
ことの方が、上記問題の解決には一般的な気がします。

でも、その方法はとらなかったです。
なぜか、というと、また次回に。

サポート

カスタマーサポート担当スタッフと話をしていて、
「カスタマーサポートが、サポートじゃなくって、レッスン管理にとどまっている」
という反省点が浮き彫りになった。

つまり、とどこおりなくレッスンが行われるようにManageしていくという作業に没頭してしまい、
生徒様をケアし、英語学習を応援するというサポート部分がおろそかになっているという点だ。

で、下記の決定をくだした。

・サポート部分までできるよう、余裕を持った人員のリソース配分を行う。

・サポートができるように、スタッフを養成する。 具体的には、全スキルをランク別に表にする。 サポートスタッフには面談を行い、伸ばすべきスキルを表の中から毎月具体的に明示して頑張ってもらう。 スキルが伸びたら昇給で報いる

まぁ、「サポートまできちんとやる」という方向性さえ出れば、以上の2点は、コンサル的には当たり前のこと。
ただ、実際にこれを実行できるかどうかは、よい人材が社員・アルバイトスタッフの双方でいるかどうかがカギになる。
あとは、「サポートまできちんとやる」方向を目指すかどうかを決めるのも、社長の役割。

コンサルと社長業の違いって何かとよく聞かれますが、
・大きな方向性を決め、
・「良い人をそろえる」ようにすること、
この2点が大きな違いです。

短い文章を書きたい

文章を短くしたい。

読み手から喚起したい行動はそのままで、分量を半分にしたい。

分量を半分にできれば、書く時間が半分に減る。

つまり、倍のメールを出せる。 倍のコミュニケーションができる。

あと、読み手も半分の時間で済むし。

社長の限界=会社の限界

サイバーエージェントの藤田社長が、上場前に書きつづっていた日記が、
今でも見れる

「そうそう、この気持ち、わかるわかる」 って、
ときどき見返すのが好きなんだけれど、
その中に面白い一節 があった。

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よく、「ベンチャー企業に一番大切なものは何ですか?」という質問を受けますが、私は「トップのビジョンだと思います。」と答えています。
ありきたりの答えのように感じるかもしれませんが、これまで会社を経営してきて、高い目標に経営者が全力でコミットすることが企業を大きくする一番重要な要素であると強く実感しました。

会社を設立するときに、大阪有線の宇野社長に、「トップがどこまで上をみているか、ただそれだけでで会社がどこまで大きくなれるか決まる。」とアドバイスを頂き、私はずっと上を目指しつづける決意をして歯を食いしばったことがあります。

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会社を経営していると、いろんなことが起こる。

いろんなこと、の理由を、他人のせいにするのは簡単だけれど、
「何でそのことが起こったんだろう?」 
「自分に何ができただろう?」
と考え続けていると、
最終地点として、自分の弱みにたどり着くことが多い。

自分の弱みが見えてきたとき、
「あぁ、社長の限界=会社の限界 にしてしまっているな」 って
強く感じる。

だから、会社をもっと大きくする、よりよくしていくために、
まず自分の限界をどんどんぶっ壊していく必要がある。

それは、タフな道ではあるけれど、
自分がすごいスピードで成長しているのを見るのは、とても楽しい。

Who we are NOT

ミッション・ビジョンのミーティング、2回目をやった。

(これはフィリピン側スタッフたちからリクエストがあった。
 なんてうれしいこと!)

で、前回のミーティングでは、
Who we are
についてやり、ミッション・ビジョンを固めた。

なので今回は、
Who we are NOT
を考えた。

自分たちが誰でないかを考えれば、
自分たちが誰なのかが、見えてきやすいというものである。

で、スタッフひとりひとりに、過去働いたことのある会社とレアジョブを比較してもらった。

正社員・オブザーバ含め10数人が参加していたので、
マクドナルドとかマニュライフ生命とか、10数社が例に挙がった。

その中で面白かったのは、世の中には色々な会社があるということ。

・社員のためを配慮する会社と、そうでない会社
・社員にイノベーションを期待する会社と、そうでない会社
・社員を厳しく選んで採る会社と、そうでない会社
・「世界一」のような高い目標を掲げる会社と、そうでない会社

で、特に、下記の傾向があったのはおもしろかった

・社員のためを配慮する会社は、社員を厳しく選んで採る
・社員のことを配慮しない会社は、誰でもいいから社員を採用する

まぁこれは考えてみれば当たり前で、

・厳しく選んで採った社員は、会社は逃したくないから、きちんと配慮する強いインセンティブが生じる
・社員が誰でもいいのであれば、社員に配慮するコストを払うインセンティブが弱くなる

つまり、

・採用基準を厳しくするのは、会社のためだけでなく、社員のためにもなる

ということかな。

最悪の状況を防ぐには

最悪の状況におちいってしまったときに、
「どうやったらこれを抜け出せるか」
を考えてはいけない。

そもそも抜け出せられないから、最悪の状況になっているわけで。

まず考えるべきなのは、「まだマシ」な状態にもっていくための行動目標である。


・経済面、仕事面、感情面、法律面など の各分野において、
       ×
・「本当に最悪」な状況とはどういう状況か
・「まだマシ」とはどういう状況か

これを表にしてそれぞれ書き出す。
どうしても楽観視してしまいがちだが、可能性の低い「本当に最悪」であっても書き出す。

その表に、この列を加える。

・「本当に最悪」、「まだマシ」のどちらの状況になるか、大きな影響を与える要素上位3つ

そうすると、その横にこの列を加えやすくなる

・偶然や他人の意志でなく、自分の影響力で「まだマシ」の状態に持ってこれる可能性



この表が完成すると、最悪な状況においては、
たいがいの分野において、自分の影響力はほとんどなくなっていることがわかる。

コントロールがきかないから、最悪の状況だっていうわけで。

でも、逆に言うと、まだ多少なりともコントロールが効く分野ってのがある。
少なくともそこが、「行動すべき分野」 になるから、
今発揮できるエネルギーはそこに注ぐべき。

そして、「まだマシ」の状態に持ってくるためにどんな行動が必要なのか、
可能な限り具体的に考え、リストアップする。


最悪な状況においては、たいがい努力が裏目に出て、ますます状況が悪化することが多いが、
「行動すべき分野」においてならば、努力しただけ成果がきちんと出る。

悪い結果になっているのは、悪循環にのっているから。
良い結果になっているのは、好循環にのっているから。

だとすれば、こうやって悪循環を脱して小さな好循環にのるのが、
最悪の状況においては望ましい。



あ、レアジョブが最悪の状況ってわけじゃぁないですよ、念のため。
人の相談に乗っていて、どう話を持って行こうか考えていただけです。


戦略コンサル辞めて起業している日記

フィリピンの伝統的ダンス

昨日、結婚式に出席する前、

時間があったのでフィリピンのリゾートに行った。



で、そこでは昼食時に、フィリピンの伝統的なダンスをショーで見せていた。

それが、すっごく多様で素敵で驚いた。



例えば中国には少数民族がたくさんいるから、

北から南から、仏教、イスラム、道教まで、

多種多様なダンスがあるのは理解できる。



でも、それに負けず劣らずくらい、フィリピンのダンスも多様で楽しめた。



理由はよく考えたら、フィリピンの歴史によるものだと思う。



土着のアニミズム



ヒンドゥー教 (13世紀あたりまで)



イスラム教 (多くはスペインが入ってくるまで)



キリスト教 (スペインが占領後)



というように、宗教が様々に入れ替わってきた国。



だから、その影響を受けて、多様な文化が築かれたのだろう。





こちらは、おそらくイスラムが入ってくる以前。

バリ島のガムランに似たレベルの高い音楽と、ヒンドゥーっぽいポーズが特徴。











こちらは、イスラム後。

女性の服が肌を全部覆うようになっているのがわかる