「誰かが問題を解決してくれないかなぁ」 | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

「誰かが問題を解決してくれないかなぁ」

先日のエントリで、
カスタマーサポートの質を向上させるために、
社員増ではなく、スタッフのポジション別役割分担の明確化をした、と書いた。

ふつうは、非正社員が行っている業務を正社員に行わせれば、質が上がると考えるのかもしれない。

ただ、僕はそこには根拠がないと思った。
非正社員ができないことを正社員にやらせればできる、というのは、正直根拠がない。

例えば、サービスの良さで有名なディズニーランド。
あのディズニーランドの現場で接客にあたっているのは、
ほとんどが社員じゃなくてアルバイトだったと思う。

で、正社員によるサービスで、質が低いのはいくらでもあるわけで。



サポートの質が低い時ってのは、二つの理由があると思う。

1) 提供している商品・サービスそのものの質が悪かったり、サポート要員が足りなかったり、サポートの仕組みが未発達だったりして、よいサポートをやろうとしてもできない

2) よいサポートをやろうとしたらできるのに、サポート要員の素質不足または努力不足によって、サポートの質が悪い


つまり、

1) サポート部隊の責任ではない。 つまり、経営者側の責任である。
2) サポート部隊の人選、またはインセンティブ設計が間違っている。 つまり、経営者側の責任

ということになる。



つまり、サポートの質が悪いのは、経営者が悪いからだ、というところに落ち着く。

だから、正社員増=サポートの質の一層の向上、ってのは、
僕にしてみれば、
「誰かが問題を解決してくれないかなぁ」 って期待している経営者みたいで、
だからそんな方法はとれなかった。

これはカスタマーサポートに限らず、経営者の業務全般に言えることだと思う。

だから、企業を経営するというのは、
厳しいし、
大変だけれど、
やりがいがあるし、
楽しい。