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One of 泡沫書評ブログ

世の中にいったいいくつの書評ブログがあるのでしょうか。
すでに多くの方が書いているにもかかわらず、なぜ書評を続けるのか。
それは、クダラナイ内容でも、自分の言葉で書くことに意味があると思うからです。

パンズ・ラビリンス 通常版 [DVD]/イバナ・バケロ セルジ・ロペス マリベル・ベルドゥ ダグ・ジョーンズ

¥3,990
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連れ合いが借りて来たので観た。連れ合いが紹介してくれる作品はだいたい面白いものが多いのだが(「ショーシャンクノ空に」「ソウ」「es」など)、これははずれだった。だが一般に評価は高いようだ。要はわたしに合わなかったということだろう。もしかしたら、ホラーかと思って観ていたのがよくなかったのかもしれない。

多くのレビューアによれば、これはファンタジーだという。しかし、説明されなければわからないのではないか。戦時中らしきことはなんとなくわかるのだが、それ以上の時代背景がよくわからないし、駐屯している軍隊(?)のリアリティがなさ過ぎて感情移入しづらい。いや、これはむしろわたしが軍隊のことをよく知らないからかもしれないので、これは言いすぎた。失礼。

たぶん、ターゲットとしては女性向けなんだと思います。男が観るにはギミックが少なすぎて、萌えない。表現も中途半端で、消化不良を起こしてしまう。そんな作品です。
こんどの日曜日は参議院選挙である。

四の五の言わず、投票へ行きましょう。

また、老人にはそれとなく棄権を勧めましょう(60歳以上の方)。これまで、若い世代は「どうせ選挙に行ったって無駄だよ」と言われ続けてきましたが、今度は老人にもそう言ってあげましょう。「どうせ選挙に行ったって日本はよくならないよ」と。かれらは人数が多いので、われわれ世代の投票率が100%になっても数で勝てません。半分くらい棄権してくれればイコールコンディションになりそうです。

前回の衆議院選挙の時にはあまり感じられなかった、「世代間闘争」というアングルがここへきて大きくクローズアップされている(ような気がするのは、わたしのTwitter/Livedoor Readerが偏っているからなのだがw)

とにかく40歳以下で投票用紙を持っている方は、理由のいかんにかかわらず投票所へ行って紙を入れてきてほしい。最悪、政党の名前なんか書かなくてもいい。ぜひとも若年層の投票率を改善させましょう。

<追記>
白票は投票率に反映されないそうです(無効票扱い→なかったことに)。
無知ですみませんでした。訂正してお詫びします。
キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)/J.D. サリンジャー

¥924
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有名な小説だが、いわゆるタイトルは知ってるけど読んだことがないという類の本だった。もちろん手に取ったきっかけは「攻殻機動隊 Stand Alone Complex」の笑い男のトレードマークに、「僕は耳と目を閉じ、口をつぐんだ人間になろうと思った」(I thought what I'd do was, I'd pretend I was one of those deaf-mutes.)という、例のあのネタの出どころを読んでみたくなったというだけ。たまたま村上春樹の新訳が出ていたので興味本位で買ってみたのだ。内容をまったく知らずに読んだので、青春小説だと知って少し驚いた。スタインベックの「怒りの葡萄」みたいなのをイメージしていたのだが、全然違う。

こういう超有名な古典的な作品こそ書評家の腕が試されるわけだが、奥行きのない読書しかしていないわたしには無理だ。だいいち、文芸作品はほとんど読まないので、これが良い作品なのかどうか判断がつかないし、いろいろ引用して蘊蓄を講釈することもできない。ただ、アメリカ人にもこういう感受性が小説として成立するのかというのは一種の驚きであった。どちらかというと日本的な私小説に雰囲気が近いような気がするのはわたしだけではあるまい。私小説の本家本元である日本で同じような作品を挙げればきりがないだろう。(と言って、わたしは文芸的な引き出しがないので一つも挙げることができないが・・・)強いて挙げれば古谷実に近いと思うのだろうが、どうだろうか?(漫画だけどね)

一つ確実に言えることは、30過ぎたオッサンが初見で共感できるような本ではない、ということだ。どう考えても18歳までに読んでおかなければこの作品の本質は味わえないだろう。そういう意味で、わたしにとっての青春小説は「海がきこえる」で十分だw
読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー (ムックセレクト)/アレン・カー

¥945
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本書は、努力や忍耐というアプローチではなく、読むだけで禁煙に成功するというアプローチの本だ。内容は、まあ文字も少ないので読んでもらうのが一番良いと思うが、わたしはこれを読んだだけで完全に禁煙に成功するというのはは難しいだろうと思う。少なくともわたしは本を読んだ後も何度も禁煙に失敗した。着眼点は良いと思うが、実際には専門医によるカウンセリングや、二コレット等の薬物療法を組み合わせていかないとなかなかうまくいかないのではないだろうか。わたしはその後なんとなく煙草を止めることができたが、何か特別に理由があったような気がしない。周囲でだんだん吸う人が少なくなってきたので、なんとなく止めたというのが一番の理由だろう。もともとそれほどのヘビースモーカでもなかったので、ニコチン中毒の度合いも軽かったのもあるかもしれない。

そういう意味でわたしはこの本の効果には懐疑的だ。本当にニコチン中毒になっている患者はいわば麻薬中毒者と同じだ。そういう人たちが、セラピーだけで本当に禁煙できるものなのだろうか? 著者のカー自身はこの方法論で止めたそうだし、このセラピーによって多くの喫煙者を救ってきたという。確かにまったく無駄ではないので、止めようと思っている人の気休めくらいにはなるかもしれない。わたしが個人的に思うのは、最近は煙草が高いからとか、タスポの導入で買いにくくなったから、周りで吸う人がいなくなったから、喫煙所がなくなったからというような理由で止める人が多いのではないかということ。どちらかというと環境の要因が大きいのではないか。

ちなみに著者のカーは肺がんで亡くなったそうだ。禁煙に成功して何年かたった後に肺がんになるという、何とも言えない最期を迎えたようである。ご冥福をお祈りしたい。



ところで喫煙者vs嫌煙者の闘いほど不毛な”神学戦争”もないだろう。互いに利害がクロスする部分が一切ないのだから、理解しあえるわけがない。ある意味ではパレスティナとイスラエルの関係よりも悪い。だが中東と違うのは、その性質上、喫煙者が一方的な加害者であるという事実だ。一方で喫煙者もニコチン中毒者、いわば病人なのだから治療せずには完治しないだろう。したがって両者の住み分けのためには、「分煙」こそが文明国の取り得る唯一の方法だと思うが、喫煙所をつくる費用はだれが負担するのか? などと議論は収束する気配がない。もはや喫煙者は煙草を止めるのが最も合理的なのではないだろうか。森博嗣さんもやめたそうだしw
小説家という職業 (集英社新書)/森 博嗣

¥735
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この本は成毛さんの書評を読んで即購入したもの。むかつくくらい成毛さんの書評は購買行動につながる。これまで彼の書評で何度本屋に駆け込んだことか。(リアル書店で買うのは、別に成毛さんにアフィリエイト収入が入らないようにあてつけているわけではなく、単に帰り道に本屋で買って帰った方が、アマゾンで注文するよりも早く読めるからに他ならない)

ところでわたしには素直に本を買って読めない”物書き”が二人ほどいる。一人が日垣隆。もう一人がこの森博嗣だ。もう少し若いころは理由がわからなかったのだが、要するに嫉妬していることに最近気がついた。有能なジャーナリストとベストセラ作家を捕まえて嫉妬も何もないものだが、わたしにだって少しくらい思うところはあるのだ。くだらないので嫉妬の理由はくわしく書かないが、そんな感じでこの本も嫉妬心からなかなか手が出せずにいたのである。買って読んだら、案の定嫉妬心がめらめらと・・・。

たぶん小説家志望者が読んだら卒倒するだろう。それくらい身も蓋もないことが書いてある。たいてい、良い本というのは本質的すぎて読者には苦いことが多いものだ。成毛さんの書評に的確なたとえ話が引き合いに出されているので、引用させてもらおう。


15年ほど前のこと、ビル・ゲイツが日本経済新聞社主催の「起業家セミナー」で講演したことがある。参加者は2000人ほどであった。もう1人の講演者であるリチャード・ブランソンと控室で談笑中、2人の意見が完全に一致して爆笑していた。「こんな講演を聞いていて立派な起業家になれるわけなどない。成功したければ、呑気に講演なんか聞かないで、ともかく仕事するべきだよね」と。



この本にも同じようなことが書いてある。だからよほどのマゾでもない限り、小説家志望者は読んではいけない。われわれの落とした金で財をなした成功者に追い銭を払う必要はないだろう(笑)。しかもその中身は、小説家になりたくてもがいている「無能な人」たちをどん底に突き落とすような現実ばかりが書いてあるような本なのだ。もしどうしても読みたいのであれば、ささやかな反抗として、立ち読みをして留飲を下げるべきだろう。まあわたしは買ってしまったわけが、わたしは小説家志望ではないので、別にいいのである。べ、別に強がりで言ってるんじゃないんだからねっ!

すベてがFになる (講談社文庫)/森 博嗣

¥770
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組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)/菊澤 研宗

¥794
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短くまとめようと思ったのだが、文才がなくてまた冗長になってしまった。出版されたプロの本に「冗長だ」と冗長な書評でケチをつけることほど、恥ずかしいことはない。まあ、これも訓練の一環ということだ。

さて、文庫版のあとがきによると、本書はもともと2000年に出版された「組織の不条理」という単行本がもとになっているそうだ。この「組織の不条理」はどうやら例の勝間和代さんが折に触れて宣伝していたということで、たいそう売れたことだろう。もしかしたら文庫化したのも勝間さんの威光かもしれない。著者は勝間さんに頭が上がらないだろう。何とも形容しがたい。

組織の不条理―なぜ企業は日本陸軍の轍を踏みつづけるのか/菊澤 研宗

¥2,940
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まあそんなどうでもいい話はさておき、本書は「失敗の本質」にインスパイアされた著者が、いつか日本軍を題材にした軍事組織研究を発表したいとかねがね考えており、結実した本らしい。そういえば「失敗の本質」はうちに「積ん読」になっているが、たしかこの本のオビには「勝間さん推薦」と書いてあったような気がする。勝間さんのプレゼンスはすさまじい。書評をしていると彼女に無縁ではいられない。すごい影響力だ。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)/戸部 良一

¥800
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また脱線してしまった。勝間さんのパワーにやられてしまっているかもしれない。


このままいくと勝間さんの話で終わってしまいそうなので、さくっと内容をおさらいしたい。本書の骨子は、「新制度派経済学」という”新しい経済学の方法論”を組織論に持ち込み、不合理の象徴といわれた旧日本軍、とりわけ陸軍を題材に、「日本軍は不合理であったために失敗した」という従来の見方を覆し「人間は(限定的に)合理的であったがゆえに失敗した」という逆説的な論考だ。著者によると、この「新制度派経済学」というのは、人間が「限定合理的」であるという前提に立ち、代表的な三つの理論によって組織の行動を分析するアプローチだという。三つの理論とはすなわち


・取引コスト理論 (コストが発生するがゆえに、取引が行われない)
・エージェンシー理論 (モラル・ハザードとアドバース・セレクション)
・所有権理論 (権利の移転)


である。これらの理論は、経営学でよく出るキーワードだから、勉強熱心なビジネスマンはとっくに御承知かもしれない。それぞれの理論の説明は本書のプロローグにうまくまとめられているのでそちらを参照してほしいが、著者によると、これらの新しい理論を用いると、これまで「不合理だったから失敗した」と一方的に断罪されるだけの存在であった旧軍が、むしろ逆に”限定的に”合理的であったがゆえに失敗を繰り返したのだという。また逆に組織がこれらの理論において適切な方法をとったと考えられる場合は、一部の戦闘や統治においてはずいぶんと成功した(効率的であった)ということが言えるという。具体的な、「不合理」の典型例として、有名な「ガダルカナル戦」「インパール作戦」を取り上げ、また逆に「効率的」であった例として「硫黄島戦」「沖縄戦」「ジャワ軍政」などを分析している。

最後にまとめとして、これら一連の日本軍の成功事例と失敗事例をもとに、「第10章 組織の不条理を超えて」と題し、現代の組織運営におけるベスト・プラクティスとして「開かれた組織」というモデルを提示しようとしているのだが、この一番重要(と思われる)部分の整理がやや散漫で、議論が無軌道な感じがしたのが残念である。このあたりは、池田先生がしばしば言及する、いわゆるヒューム的な懐疑主義という進化論的な方法論のことにつながる話だと私は勝手に思ったのだが、この辺の議論の整理がいまひとつよくわからなくていつもストレスになる。もう一歩踏み込んで断定的に説明を加えてほしかったと思う。


本書は学者の書いた本にしては比較的読みやすく、文体にも癖がない。ただし、「不条理」という用語の用法がご都合主義的な感じがするし、また至るところに埋没コスト(サンクコスト)の記述が登場するのだが、これが(経済学では当たり前の概念とはいえ)あまりにも多用されるために、巨大な組織はむしろこのサンクコストこそが決定的な障壁となって変革に失敗するのではないか、という気にもなる。


以上、強引にまとめると、全体的には組織論として非常に示唆に富んでおり、大企業病に悩まされる現代の会社組織には耳に痛い話ばかりだろう。つまり処方箋として非常に有効だということだ。「取引コスト」「サンクコスト」などは、多くの企業体において改革を阻むほとんど唯一の原因と言っても過言でないかもしれないw
世代間格差ってなんだ (PHP新書 678)/高橋 亮平

¥756
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すでに著者のブログをはじめ、池田先生にマインドコントロールを解除された身としては、本書に書いてあるようなことはすべて既知の問題と解決策であり、今更取り立てて目を引くようなトピックはない。真新しい点と言えば「世代間公平委員会」の提言や、若者が構造的に政治参加できるような具体的な仕掛けを提言したりという点だが、これらもすでに詳細はともかく、大きな方向性としてはどこかで読んだり聞いたりしたことばかりだ。

ではなぜこの本をいまさら読む必要があるのか? 本書の意義は、冒頭に城さんが書いている通り

―――上の世代に対して若者から抗議の声が上がらないのは、そもそも自分たちが不利な社会システムを押しつけられていることに、彼ら自身が気づいていないからではないだろうか(本書18ページ)

ここにすべてが集約されているような気がする。以前、城さんの本「7割は課長にすらなれません」を読んだときも同じことを感じていたのだが、わたしも、今の若い世代というのは、構造的に世の中がどういう仕組みで動いているのかいまいち判っていないのではないかと思っている。要するに本書は、こうした若い世代に向けて書いた「パンフレット」である。

実際わたし自身、数年前までは年金の仕組みもわからず、社会保障費の仕組みもわからず、雇用の仕組みもわかっていなかった。したがって当然選挙にも行ったり行かなかったりで、政策もよくわかっておらず、そのくせ「どうせどこに投票したって一緒だよ。棄権するのも俺の自由だ」などと言って投票日に一日ネットばかりやっていた。バカ丸出しである。

本書はこういう過去のわたしのような愛すべき(笑)若者にこそ向けられた本だろう。内容はコンパクトながら論点がよくまとまっており、普段から本を読まない人にもお勧めできる内容だと思う。おそらく参院選の前に合わせて来た、というのもあるだろうから、そういう意味でもお勧めである。これを読んで選挙に行こう。

ちなみにPHPでは本書の発売記念に城さんの講演をやるらしいです。\3,000。どうしようかな。。。



著者たちの提言に一つ付け加えるならば、わたし自身の経験から、「テレビを一切見ないようにする」こともお勧めしたい。2ちゃんねるなども似たようなものだが、こうした一方通行のメディアは、よほどリテラシが高い人間なら情報源の一つとして活用できるが、普通の人は往々にして印象操作されてしまうからだ。とくにテレビは、我々が想像が及ばないような巧妙さで印象操作してくる。ほとんど洗脳といっていいレベルだ。

わたし自身、かつて「小泉内閣は格差を広げた悪だった」とか、「大企業は内部留保を貯め込んで労働者から搾取している」とか、「後期高齢者なんていう差別的な呼び方で老人を切り捨てるなんてひどい制度だ」とかバカなことを声高に主張していた。冷静に過去を振り返ると、これらはすべてテレビをなんとなく見ていたことで印象操作されてしまっていたのだと思う。ということで、多くの人にとって、テレビは見ないに越したことはない。これはテレビが偏向しているからとか、製作される番組がつまらなくなったから、ネットの台頭でテレビの価値が下がってきたから、とかいうような「大きな話」ではなく、もっと個人的で瑣末な問題だ。賢い人ならともかく、テレビを見てるとバカがスーパーバカになるだけだから、単なるバカにとどまるためにテレビを見ない努力をしたほうがいいというだけの話だ。

だまされないための年金・医療・介護入門―社会保障改革の正しい見方・考え方/鈴木 亘

¥1,995
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労働市場改革の経済学/八代 尚宏

¥2,310
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7割は課長にさえなれません (PHP新書)/城 繁幸

¥735
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拝金/堀江 貴文

¥1,470
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流行りモノですみません。とりあえず読んだのでご報告ということで。

ホリエモン信者はとりあえずご一読をお勧めしたい。が、前提として以下の2冊は読んでおいたほうがより物語の背景を理解できると思います。

メディアの支配者(上) (講談社文庫)/中川 一徳

¥780
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徹底抗戦/堀江 貴文

¥1,000
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以下、ネタばれを少々。わたしの「思い込み」では、作品の登場人物は以下のとおり実在の人間とリンクしている気がしました。(本書未読の方は以下飛ばしていただきたい)











































作中人物・企業 実際のモデル(敬称略)備考
藤田優作 堀江貴文主人公
堀井健史 堀江貴文オッサン「チーフデザイナー」もう一人のホリエモンか?
ユイグラドル。いったい誰だろう?
エリナグラドル。いったい誰だろう?
杉作くんまさか由来は杉作J太郎から?
宇多由里子まさかこの人?
松沢真一いったい誰だろう?
村上由紀乙部綾子これは正直「?」ですが…
三木山社長三木谷浩史「売天」社長だそうですw
宇田社長宇野康秀「MUSEN」社長w
山村代表村上世彰「山村ファンド」代表w
朴社長孫正義「ハードバンク」社長w
サル「仕出し屋」いったい誰だろう?
田宮武宮内亮治税理士
熊本明雄熊谷史人もしくは岡本文人氏?
多田常夫渡邊恒雄読売新聞社代表取締役社長
田村宗太郎田原総一郎「朝まで生討論」の司会。口調似せすぎw
球団社長調べるの面倒…
元球団管理部長同上
本監督同上
門田哲郎日枝久和内一族をクーデターで倒す
和内一郎鹿内信隆ヤマトの帝王
和内春生鹿内春雄一郎の息子
株式会社伝書鳩オン・ザ・エッヂじゃないのかな?
株式会社ネクサスドア株式会社ライブドア
マネティックス証券マネックス証券
大鉄バイソンズ近鉄バファローズ
大阪鉄道近畿鉄道(近鉄)
日の丸新聞読売新聞社
日の丸ビッグスターズ読売ジャイアンツ
ヤマト・ザイケイグループフジサンケイグループ
東京ヨーグルドッグスヤクルトスワローズ
財経新聞社産経新聞社
ヤマトテレビフジテレビ
ラジオジャパンニッポン放送
旭日テレビテレビ朝日
オリエントブレーブスオリックスブルーウェーブ
ローズ・ブラザーズリーマン・ブラザーズ
オン・ザ・エイジオン・ザ・エッヂ
企業参謀 (講談社文庫)/大前 研一

¥470
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はじめに正直に告白しておくと、後半はややこしくて頭に入ってこなかった。これがいわゆる戦略コンサルタント的な発想法なのであろう。初版は1985年だというから、じつに今から25年も前からこのおっさんはこんなことをやっていたわけだ。グラフやら図やら多用しているので、おそらく標準的な読者からすると「やさしい」部類に入るのではないかと推測するが、絵を見ても理解が及ばないわたしは、コンサルタントにはまったく向いていないという現実にorzするのみだ。

本書で面白いと思ったのは第三章である。「戦略的思考方法の国政への応用」と題して、あるひとつの外交問題をケースとして取り上げ、問題を分析し解決策を考えるという思考実験をしている。大前研一の思考方法がよくわかる面白い読みモノなのだが、わたしはこのような”いわゆるMBA”的な(と言っていいのかどうかもわからないが)思考方法がものすごく苦手で、途中の論証はいちいち飛ばして読んでしまった。次々と出てくる大前シンキングの前にただ圧倒され、「おれが担当者だったら、こんな頭の回るコンサルタントに出てこられたら困るなぁ~」などという無為な感想を抱いただけであったが、こうしたロジカルに理屈を詰めていくのは確かに「出たとこ勝負から脱却するために」必要であろう。

また第五章も、「これはつい最近書いた文章なのではないか?」と思えるほど、日本の状況を的確に描写していておもしろい。立ち読みするなら五章だけでも読むことをお勧めしたい。



以上、すでに述べたとおりこの本は古い本だが、大前研一を一躍有名にした当時のベストセラーである。戦略的思考を仕事に使おうとしている人は読んでみて損はないだろう。なにしろたったの470円である。

それにしてもこの内容で470円とは、じつに本というのは安いメディアであると改めて思う。昨今、電子書籍、電子出版が脚光を浴びているが、この喧噪とは無縁のひとも多いに違いない。まとまったかたちで日常的に読書をする層というのはおそらく全体の2割もいないだろう。年に数冊活字を読むのはまだいい方で、ほとんどまったく本を読まない人が国民の大半ではないだろうか。文庫本の場合は500円前後なのだから、どんどん買って斜め読みし、最悪面白くなければブックオフに売ればいいのに、と思う。



さてここからは恒例の人物評である。面倒な方は飛ばしてください。

大前研一は非常にすぐれた戦略家であると思う。最近のコラム「まともな税制議論ができない日本は「絶滅種」」などを読むと、もう一度国政に出てくれまいかとすら思う。だがかれは「平成維新の会」を立ち上げて東京都知事選に出馬した際、青島幸男氏(いじわるばあさんの人ね)に完敗を喫し、億単位で私財を失ってしまったらしい。その際に多くの知人もかれのもとから離れていったと聞く。そのせいか、かれはもう二度と政治家になろうと思わないと明言していたように思う。たしかに90年代に「道州制」を主張するなど、今から考えても先進的すぎて、とても一般市民はついていけなかっただろう。

細かい点はいろいろと突っ込みどころがあるのだろう。たしかにかれはときどき変なことを言うこともある。だが、大前研一の最大の特長は、コンセプトをまとめあげ、ビジョンを提示する能力にある。教育者に徹する、などと言わないで、とりあえず前言撤回して、どさくさまぎれに参院選に出馬してみてはどうか。そのまま内閣に入ればなかなか面白い仕事ができるのではないか。などと無責任な発言をして、この稿を終えるw
モンスターハンター3(トライ)(通常版)(特典無し)/カプコン

¥7,340
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パナソニックの大坪社長が「打倒サムスンの秘策」という方針を打ち出しているらしく、いよいよもってわたしのようなスキルレスな日本人の将来は危うくなってきた。これまで日本人であるというだけ、日本に生まれたというだけで、豊かな生活を享受してきたわれわれのような「パンピー」は、今後はグローバル世界でのフラットな競争にさらされ、「われわれの豊かさは、戦後、稼いだ資産を90年以降食いつぶしてきただけ」という現実に向き合わざるを得ない。

そんなのっぴきならない状況にもかかわらず、なぜか買ってしまったモンスターハンター3(トライ)。いい大人がゲームに時間を費やしています。カプコンらしく、基本は覚えゲーで、パターン化した作業の繰り返しが要求されるだけなのだが、テンポがよくゲームバランスが絶妙なためついつい繰り返しプレイしてしまう。現在レベル3の最後のクエストがクリアできず中断中。このまま飽きて放置したい…。