四神降臨 第1章 予言 (10)白虎の若君の力
四つになった若君は父である陰陽頭のほうに近寄り自慢げにある岩を指差す。
「父上、いくよ。」
指を指した大きな岩がひとりでに動き、若君の指差すほうに飛んでいく。
「父上すごいでしょ。式神を使わないで出来るんだ。どうして僕だけなの?父上は式神にさせるよね・・・。」
「そうだね・・・。西斗だけだね・・・。でもその力はやたら使うものではないよ・・・。いいかい・・・使うべき時のみ使うんだ・・・。私が式神を使う時みたいにね・・・。」
「うん・・・。」
陰陽頭である父はわが子の内に秘めた力に気づいていた。それはとてつもない力に違いない・・・。わが子の力を使うべき時まで封印することに決める。
それがいい事なのか、反対に悪いことなのか・・・。それはその時が来なければわからないであろう・・・。
子守代わりの式神・白狼と遊んでいる若君を見て陰陽頭は苦悩の表情を見せた。
続く・・・
四神降臨 第1章 予言 (9)白虎
青龍の皇子が生まれた年の秋、ある邸にも若君が生まれる。
陰陽頭安倍家の待望の男児。しっかりとした顔立ち、そして凛々しい顔立ちは陰陽頭を喜ばせる。
若君の名は「安倍西斗」。
この名前は陰陽道の占いにより決められた。
この若君が生後2ヶ月ごろのことである。
父である陰陽頭は自室で書き物をしている。するとふっと明かりが消える。何か引き付けられる様に若君のいる部屋へ向かう。
グルルルル・・・・

父の目にはこの若君が噛み殺されようとしているように見えた。
陰陽頭は式神を使い、その獣に立ち向かうも見事に敗れる。
しかし白い獣はこちらを見つめるも、一行に襲う気配がない。それどころかさらに白い光を放ち、若君の頬をなめたあと、若君の体内に消えていった。
「あの獣は一体・・・。」
陰陽頭は若君に駆け寄る。そして抱き上げると、今まで若君がつけていなかったものに気がつく。
「これは・・・?」
若君の首には白い勾玉がかけられていたのだ。その勾玉は清い光を放ち、若君を包み込んでいる。
「あれはもしや・・・。白虎・・・?何故うちの嫡男に・・・・。」
自室に戻ると紙にこう書かれている。
『青龍にひきつけられし白虎、選ばれし幼きものに宿る。』
また神の声を書き記す式神の仕業か・・・。
つづく・・・
はぁ・・・バレンタイン小説挿絵でけた~~~V(^.^)V
「夢~高校編」の番外編というかバレンタイン企画小説「ばれんたいんでー・きす」の挿絵が仕上がりました^^;
結局本日計5枚書いたってことですねえ^^;
といってもそんないいものじゃありませんが、なんとか形になったって言うか・・・。
こういう構図をはじめて描きました・・・。ちょっとレイヤーで遊んでみたり・・・・。ちょっと挿絵と文章が異なっていたりするんですが、こういうのを書きたかったわけで・・・。
2枚目はバレンタインデーイブ・・・主人公の女の子のパパと弟が後ろで話しています。パパ40代に見えるかなあ・・・。以前のものに比べたら中年らしくなったかしら?影とかをちょこっと変えて、輪郭も少し・・・ガッチリ系に・・・。初めて女の子を三つ編みにしてみました^^
ふう・・・明日は「夢~防大編」を描き始めましょう・・・。四神降臨も・・・。
以前に比べたら随分見れるようになって来たかなあ・・・。
依然としてカラーはかけません^^;
今年はモノクロでがんばって行きます。
まあこれが私の画風ということで・・・。
ではでは・・・。
あ、ちなみにこの小説は当ブログではありませんよ^^;
HappyQuestメンバールーム「創作広場」 で今日から2日連続連載となっております^^
同じアメブロ内ですのでお気軽に遊びに来てくださいね^^
四神降臨 第1章 予言 (8)誕生
春の日差しが感じられる頃、姫宮は産気づき元気な皇子を産む。
見た目は普通の男の子。
この皇子の産声は都中に一時的な安泰をもたらせた。
命を狙う物の怪たちは皇子の誕生を恐れ、息を潜める。
名前は「龍哉」。
帝は待望の皇子の誕生に、大喜びし、帝の養子に迎える。
なぜなら年が明けた頃、病で臥せっていた東宮が崩御し、東宮は不在になっていた。帝にはもう東宮になるべき皇子が居ない。帝は意を決し、父が龍王かどうか確かではないこの皇子を東宮とするために帝の養子としたのである。
生後すぐに龍哉は東宮の宣旨を受け、東宮となる。
そして皇籍にこう書かれる。
名は和仁親王。父は亡き東宮誠仁親王。母は藤原晴子と・・・。
「姫宮、すまないね・・・。姫宮の子として東宮には立てられないのだよ・・・。亡きお前の兄宮と東宮妃の子として・・・。我慢をしておくれ・・・。」
もちろん姫宮はわかっていた。
父君が誰とも知れないこの若宮を東宮に立てることができないことくらい・・・。たとえこの若宮が龍王の子であったとしても・・・。
つづく
とりあえず今日3枚・・・の挿絵。
「夢~高校編」の終了!!!
「夢~防大編」のために防衛大学校の制服の資料集めをしないといけませんね^^;詰襟に制帽だったと思います^^;
15日連載スタートです・・・。一気に2年時が進みます・・・。
いい加減四神降臨も描かないとね・・・。
ここ2日は挿絵無しだし・・・・。
1枚目は最終回。
1枚目と微妙に主人公の顔が違うのが難点^^;
3枚目・・・リサイクルリサイクル。主人公の表情を変えて、バックを足しただけ^^;
もろ手抜き・・・。
連載はじめのイラストを使用したため、主人公の表情が幼いですねえ^^;目がでかいんです^^;
主人公は半年経ってだいぶん大人になったはずなのに^^;
まあいいか・・・。
ホントO型丸出しの私でした^^;
四神降臨 第1章 予言 (7)青龍の皇子~狙われる命
殺せ・・・
殺せ・・・
青龍の子を殺せ・・・
青龍の子を抹殺せよ
人には聞こえない物の怪の声・・・。
夜毎ますます物の怪どもが青龍の子の出現におびえそして暴れまわる。
一方龍王の子を懐妊中の姫宮は後宮にて龍王の水晶を眺めながら、毎日を過ごす。時折元気に動くお腹の子を慈しみながら・・・。
この水晶の周りは空気が違う。爽やかな空気に満ちている。自然と姫宮の周りに人が集まり、姫宮のいる御殿のみが和やかな雰囲気で時が過ぎていく。
見つけた見つけた青龍の子
殺せ殺せ母子共々殺せ
四神集まる前に母子共々抹殺せよ
低俗物の怪が荒い息をたてながら、姫宮のいる御殿に近づく。物の怪どもは御殿を覆い尽くす。
陰陽師、近衛の者達が物の怪を退治しようと挑むが、数が多すぎて歯が立たない。
怯える姫宮。
姫宮は龍王の水晶を取り出し、願をかける。すると眩い光があたりに満ち、低俗物の怪は苦しみ転げまわり、一瞬のうちに消滅したのである。
姫宮は意識を失い倒れる。大切な水晶を抱えながら・・・。
ペンタブが来て初めて描いたであろう作品(2ヶ月前)
衣冠と十二単・・・。
練習で描いたもので、初めて描いたので今より3倍はかかっています^^;主線も汚いし、陰もありません^^;ただ書いただけって感じで^^;でも今よりも細かく書いていますね^^;
今日京都に行ってきたんですが、旦那との結婚前の約束を思い出してしまいました^^;
「絶対十二単着せてやる」
結婚して11年・・・未だ実現しておりません^^;
貸衣装さんで借りて着付けしてもらうと衣冠と十二単で5万以上。
それの撮影料を入れると怖いです・・・。
太秦映画村ならお安いですね^^;1万くらいだったと思います^^;
今は高いかも?
だって藤原紀香が着るんでしょ^^;十二単・・・。陣内は束帯?束帯を貸してくれるところは少ないですよ。多分衣冠だと思いますけど?
あぁ!着たいなあ・・・。
写真はいらないから着るだけでいい・・・。
四神降臨のネタ探しに京都いっても何も浮かばなかった・・・。やはり本能寺辺りに行って信長さん達に会って(?)来ないとだめかな・・・。(笑)戦国時代の歴史に疎い私だから・・・。
四神降臨 第1章 予言 (6)龍の国
龍の国。
たくさんの龍たちがこの龍王に仕えている。もちろん普段は人型。見た目はホントに人と同じ。姫宮が育った人間界と同じような生活をしているのである。
姫宮と龍王はその日から毎日会い、いつの間にか2人の間には愛が芽生えていた。
姫宮は一身に寵愛を受け、幸せに暮らしていたのだ。
しかし龍王には正妻がいる。そして龍王の子供たちまで・・・。もちろん正妻は人間である姫宮が気に入らない。正妻からの嫌がらせに耐えながら龍王の愛を信じ、過ごしていた。
そしておなかの中には龍王との愛の結晶が・・・。
「龍希さま、私、懐妊をいたしました・・・。龍希さまとの子を・・・。」
「そう・・・。姫、あなたはここにいてはいけない・・・。ここにいてはあなたが辛い目にあう。人間界にお帰りなさい。待っている人がいる。そしておなかの子は人間界に必要不可欠な子になるであろう・・・。」
「龍希さま・・・。どうして?どうして辛いの?」
「私も辛いのです。あなたのほうが先に死んでしまう・・・。私の歳を知っていますか?私は三百歳。しかしまだまだ若い。そして人間であるあなたがここにいるために、歪みが生じてくるのです。ですから・・・。お帰りなさい。これを差し上げます。きっと何かの役に立つから・・・。」
龍王は姫宮に水晶の玉を渡し、姫を人間界に送り届ける。
そして姫宮にお別れのくちづけ・・・。
「きっとお腹の御子があなたやいろんな人々を助けてくれるでしょう・・・。それがこのお腹の子の使命だから・・・。」
そういうと龍王は光に包まれ、消えていったのである。
姫宮の言葉を聞いた帝は言葉を失った。信じようと思ってもそのようなことがあるのかと思ったのである。しかしこの姫宮は昔から嘘などつくような姫宮ではなかったので、信じようと思ったのである。
つづく