四神降臨 第1章 予言 (7)青龍の皇子~狙われる命
殺せ・・・
殺せ・・・
青龍の子を殺せ・・・
青龍の子を抹殺せよ
人には聞こえない物の怪の声・・・。
夜毎ますます物の怪どもが青龍の子の出現におびえそして暴れまわる。
一方龍王の子を懐妊中の姫宮は後宮にて龍王の水晶を眺めながら、毎日を過ごす。時折元気に動くお腹の子を慈しみながら・・・。
この水晶の周りは空気が違う。爽やかな空気に満ちている。自然と姫宮の周りに人が集まり、姫宮のいる御殿のみが和やかな雰囲気で時が過ぎていく。
見つけた見つけた青龍の子
殺せ殺せ母子共々殺せ
四神集まる前に母子共々抹殺せよ
低俗物の怪が荒い息をたてながら、姫宮のいる御殿に近づく。物の怪どもは御殿を覆い尽くす。
陰陽師、近衛の者達が物の怪を退治しようと挑むが、数が多すぎて歯が立たない。
怯える姫宮。
姫宮は龍王の水晶を取り出し、願をかける。すると眩い光があたりに満ち、低俗物の怪は苦しみ転げまわり、一瞬のうちに消滅したのである。
姫宮は意識を失い倒れる。大切な水晶を抱えながら・・・。