パズル 第10話 <イサオ>
茶盛「三橋 待ってくれ!落ち着いて私の話を聞いてくれ!あの時は本当に申し訳ないことをしたと今でもずっと悔やんでる。すまん…。今回私も娘を失ってお前たちの母親の気持ちが痛いほど分かったんや。」
三橋「はぁ!?今更何言ってる!5人も人が死んだ後に気付くなんて遅すぎだろ!」
茶盛「続きを聞いてくれ!今更2人に許してもらえるとは思ってない」
茶盛は覚悟を決めて話始めた。
茶盛「2人の目的は私を殺すことだ!私だけをこの場で殺して25年の復讐劇に幕を閉じてくれ!お前等にはまだまだ未来がある。お前の事を好きだった春香のためにも5件の事件の罪を償って未来に向かって生きてって欲しい!さあ私はここを動かん。煮るなり焼くなり好きにしてくれ!」
加元「チャモさん、まだ終わってませんよ。」
茶盛「…」
三橋「エッ!?兄さん “まだ”ってどーいう事だよ!?」
加元「25年前の犯人がまだ挙がってませんよね?」
茶盛「それは…」
加元「チャモさんも薄々感づいてたんでしょ!?なぜ犯人の証拠も手掛かりも1つも出てこないのかって」
茶盛「…」
加元「さっき、あなたを殺すために警察に入ったと言いましたが、1番の理由は、この手で犯人を見つけ出して、そいつをブチ殺したかったからなんですよ。」
三橋「兄さん、犯人の手掛かりを掴めたのか?」
加元「あー、まさか隠ぺい工作の末にお蔵入りになったとはね…」
茶盛「隠ぺい工作!?」
加元「そう、『あの事件』の犯人は元警視総監の息子、数雄(かずお)の犯罪だった。最初は強姦目的で女性を夜道で襲い強姦したあげくナイフで一刺し。恐怖にひきつる女性を脅し綺麗な状態でいとも簡単に殺すと言う快感を忘れられずにいた数雄は、その後次々と黒髪の若い女性をナイフで殺していった。アイツは狂っていたよ。姉さんは数雄の最後の被害者になった。それが旭区女子大生連続殺人事件ってわけ。こんなに派手な事件なら幾らでも犯人は挙がってきそうなもの。それを25年たった今でも出てこない。なぜなら犯人はその事件の後、飛び降り自殺をしているからだ。浪人生だった数雄は受験を苦に自殺したと片付けらたが、実は警察上層部により警察の不祥事を未然に隠すために消された…と言うのが事実かな。ねぇ、佐伯さん。」
茶盛「佐伯?佐伯本部長がなぜここに!?」
加元「チャモさんが倒れて病院にいる時に佐伯本部長を呼びだして、今回の連続殺人事件の真相と引き換えに、全てを明かしてくれましたよ。こっからは佐伯さんが説明して下さい!」
佐伯「そうだ。ここからは世に出ていない情報だが、数雄は若い女性を殺すだけでは物足りずに、殺した後にその女性のダイイングメッセージと思わせるメモを残していた。いわゆる卑劣な愉快犯だ。そのメモにはいくつかの数字が残っており受験生の数雄と思わせるヒントが書いてあった。そのメモから犯人は数雄と気付いた元警視総監がビルの屋上に息子を呼び出し恐らく飛び降りさせた。当初現場で職務質問された挙句に参考人として名前が挙がっていた数雄もすぐに調書から消され、証拠品も幾つか消えた。」
茶盛「…」
佐伯「数雄は事件の後、犯行現場にいつも現れた。現場のその後が気になって仕方なかったんだろう。それに目をつけて現場で数雄に職務質問した刑事が茶盛だった」
茶盛「…」
佐伯「茶盛は刑事の勘で犯人がすぐに元警視総監の息子の数雄と気付き、上層部に報告をあげた。それを口止めされたのと同時に本部に呼ばれ巡査部長に昇進した。きっとその時汚い金も一緒に握らされただろう。」
三橋「エッ!?茶盛 貴様~。犯人を分かっていながら自分の将来と引き換えにミスミス取り逃がしたのか?」
茶盛「落ち着け!話し合おうじゃないか。私はそんなつもりはなかった。どうしても上層部からの圧力には勝てなかったんだよ。2人の姉さんには悪いことをしたと思ってる、だから…だから…、」
バーーーン。
加元が拳銃の引き金を引いた。静かな夜のHEPに銃声が響きわたる。
ゲボッ 茶盛が倒れた・・・・・・。
加元「言い訳なんか聞きたくない!お前はこれで終わりだ!貴志ダイナマイトを下すんだ。」
一ノ瀬は安堵の余り腰を抜かして地面にへたり込んでいた。
ファンファンファン・・・ピーポー・・・ファンファン・・・カンカンー・・・ウーー・
ピーポーピーポー・・・カンカンカン・・・ウー・・・ファンファン・・・ピーポーピー・・
パトカー、消防車、救急車合わせて25台がHEPを取り囲み、事件の幕が閉じた。
HEP前には各署から警官が配置されていたが、銃声を聞いた大群の人だかりができていた。
野次馬の中には少年たちが天を仰いで見ていた。
きっさん「何やアレ?俺らの強盗企画よりももっとすごい事件でもあったんかな?」
おーちゃん「こんな大事な時期に巻き込まれたらやっかいやなー。皆顔隠しておけよ。」
フッチー「俺らも大きい事して1回くらいパトカーに乗ってみたいなぁ。」
イサオ「俺ら子供やから何か事件起こしてもこんな大事にはならんよな?ミッチー」
ミッチー「知らんわ。おなか減ったし、はよ帰ろ。」
おーちゃん「カ・ラ・ア・ゲ」 他4人「やっぱり!」
≪事件後しばらく経ってからのある日≫
~白木商事~
営業部長「簿木 郁夫殿、最優秀賞おめでとう!ここに表彰します。」
パチパチパチパチ
営業部長「皆さんも簿木君を見習って、アポ取りしてる案件は月末に持ち込まず前倒しで契約を取って来て下さい。はい、それでは朝礼を終わります。今週も一週間頑張りましょー!」
社内全体「頑張りましょー!!」
さぁ、今週も営業営業。まずは、クライアントからのメールのチェック…と。
しかし、あの事件は一体なんやったんやろなー…?!
結局、僕は三日間起きかけてはクロロフォルムをかがされて眠らされてたみたいだった。
今考えても謎だらけ。
あの事件は、裁判所にて
三橋は四人殺しで無期懲役に。
加元は、茶盛殺しで懲役3年 執行猶予5年の判決が下された。
俺の名前に単に漢数字が入ってるせいで、利用されただけやったんかなぁ。
後で分かった話だが、茶盛の奥さんのまさ子は加元・三橋の母親の妹だった。
茶盛が事件の手掛かりが掴めず、懺悔を込めて足しげく母親の元に通い詰め、門前払いをくらう中、声をかけてきたのがまさ子だった。そしていつしか茶盛は妹のまさ子と恋仲に落ちたのだった。
当人達は知る由もなかったが、皮肉な物で三橋と春香はいとこ同士と言う事だ。
しかし「殺してしまうくらい好きになってみたい、、、、」
僕は酔っ払って新入社員送迎会の日にそんな言葉を発してたんや。
恥ずかしいー、僕って意外とキザなんかな。
そやなー、そんな恋愛久しくしてねー。あーどっかに可愛い娘おらんかなー。
一ノ瀬に気だるさは残りつつも前の様な平穏な日々が戻って来た。
イーマイベイベー♪イーマイベイベー♪イーマイベイベー♪
会社先輩「おい、一ノ瀬何してるねん!早く来いよー。あのお店はぺっぴんさん揃いやねんから、お前もきっとテンション上がるぞー!!」
一ノ瀬「はい。すんません。すぐに日報書き上げてすぐに向かいます。」
…あーもう、付き合いでキャバクラに行かなアカンのかー。サラリーマンは辛いねー。
うん!?キャバクラ "ナンバーズ"!?
なんかどっかで聞いた事があるよーな、ないよーな。
うわー長い黒髪の超可愛い娘が隣に着いたー!
(あれ?どこかで見た事があるような・・・・!?)
会社先輩「一ノ瀬、お前めっちゃえーやんけ~、この店で人気No.1の娘やん。ついてるな~。めっちゃラッキーやで。今日、来て良かったな~。」
ありがとうございます。(へへへ ラッキー♪)
「はじめまして。ハ・ル・カです。宜しくお願いします。」
おわり
連続小説「コインロッカーベイビーブルース」<きっさん>
翌日の施設校庭、、、、
いつもの5人はなぜか浮かない顔で、、、座り込んでいる、、、、
ミッチー「ε=(・д・`*)ハァ…」
きっさん「ε=(・д・`*)ハァ…」
ため息しか出ない二人に、残りの3人は少し間をあけ、座っている、、、
功「やっぱ、、、やっぱ、、、あれかな、、、?二人は、、、辛いんかな、、、兄弟って知って、、、」
おーちゃん「う~ん?やっぱ、、、辛いんちゃう、、、」
フッチー「せやな、、、ツレやと思ってたヤツが実は兄弟って、、、やっぱ、、、凹むんちゃう、、、」
功「でもなんでバレーボールやってんたろ、、、??」
フッチー「せやで!おーちゃん時は唐揚げで、、、とりあえずは食料っていう親の愛やったやん?、、、バレーボールって、、、」
おーちゃん「、、、せやけど、、、きっと何かあるんやで!二人の秘密のヒントはバレーやろ!」
功「バレーってなに??お母さんがバレーボール選手とか?」
おーちゃん「ワールドカップもあるしな、、、」
フッチー「モルテン、、、ミカサ、、、どっちやねん!!」
功「フッチー、、、それは多分関係ないで、、、」
3人の脱線もほどほどに、、、少し離れたきっさん、ミッチーは二人で話し始めた、、、、
きっさん「ミッチー、、、昨日のオヤジの言った事、、、本当やと思うか??」
ミッチー「せやな~たぶん、、、90%はホンマやろな、、、」
きっさん「昨日、あの家出る時俺ら二人あのオヤジに呼び止められたやろ、、、あの話もホンマやと思う??」
ミッチー「、、、うん、、、せやね、、、わからんけど、、、」
~昨夜~、、、、、、
主人「、、、そこの二人待ちなさい、、、」
きっさんミッチー「(メ・ん・)?」
主人「もしも、、、もしもだ、、、君たちがあの3番のボックスの赤ん坊だったとしたら、、、君たちの、、、君たちの、、、お母さんは、、、、もう、、、、」
ミッチー「!!!!」
きっさん「!!!!」
主人「じつはな、、、君たちがあのコインロッカーから救出されて、、、テレビ、ラジオ、新聞などで報道され、たくさんの人たちから応援や激励の手紙が警察にもたくさん届いたんだ、、、じつは、、、じつはその中にな、、とても奇妙な手紙が入ってたんだ、、、差出人はわからない、、、ただ内容がな、、、」
きっさん「、、、なに?」
ミッチー「何が書いてたん?」
主人「その手紙が、、、この手紙だ、、、」
主人はポケットから古い封筒を取り出した
主人「君たちが、、、もしも、、、もしも、、、真実を知りたいと言うなら、、、この手紙は君たちに譲ろう、、、」
きっさんはゆっくりとその手紙を受け取ろうとした、、、
みっちー「ちょ、、、ちょっと待ってきっさん!!」
きっさんは手を止め、ミッチーを見た、、、
ミッチーはうつむき、、、
ミッチー「、、、悪い、、、おっちゃん、、、その手紙、、、読んでくれへん?、、、俺らはココで黙って聞く、、、その手紙はおっちゃんが持っておいて、、、俺ら内容だけ聞く、、、頼む、、、読んでくれへん?」
ミッチーの言葉の意味はきっさんにも主人にも痛いほどわかった、、、人が本当の悲しみを知る時、その真実が自分に耐えられるかどうか不安にかられ、少しでもその真実に逃げ道を作り偽りであろうと思い込ませる為にとった行動だった、、、
主人「、、、わかった、、、そうしよう、、、」
きっさんも頷き、ミッチーの横に立った、、、
主人「、、、では、、、読むぞ、、、
拝啓、、、警察及び関係者の皆様、、、今回の騒動、、、大変申し訳なく思っています。私が2人を捨てた母親です。本当に本当に申し訳ございません。私は幼き頃からバレーボールを始め、ゆくゆくは全日本のエースとして将来を期待され、ここまでやってきました。キツイ練習にも耐え、生活のほとんどをバレーボールに費やしてきた人生でした。いつしかチームの専属コーチと関係を持ち、妊娠、その事がチームにバレ、解雇、職も仲間も失い、挙句の果てに心臓に悪性のガンが見つかりました。私の人生の坂道が下り坂に変わりました。医者は「その体で出産は無理です。1%も成功の確率はありません。流しましょう、、」と言うばかり。私は泣きました。泣いて泣いて、涙が枯れるまで泣きました。自分の人生を恨んでも、お腹の子供たちは大きくなるばかりでした。
私には夢がありました。全日本、、、オリンピックでの金メダル、、、、違います、自分の子供達とバレーボールをすることです。私の人生、ずっとバレーボールに費やしてきました。だから、、、だから、、、最後も自分の夢の為に死んでやろうと思いました。私は決めました。一人、単独出産です。
動けるうちに出産に必要な道具を揃え、山小屋を借り、一人出産を待ちました。片足をベットにくくりつけ、舌を噛まないようにタオルで口を縛り、子供を取り出す為のゴム手袋を付け、熱湯の準備も欠かしませんでした。
激しい痛みと気を失いそうになりながら、頭の中では医者に言われた言葉を考えていました。1%、、、1%、、、この世界に0%の確率なんてあるもんか!!命に変えても産んでみせる!!やって出来ないことなどない!!そう思わせてくれたのは、、、この子たちの泣き声でした、、、生まれた時の泣き声でした、、、。私はやりました。自ら可能性を作り出したのです。まだ死ねない!!私はベットにくくりつけた足を外し、その足で赤子2人を抱き、山を降りました。どれくらい歩いたでしょう、、、もう一歩も動けなくなり、記憶を失いかけ、そこに見えたのがコインロッカーでした、、、私は祈りました。一か八か、私が生み出した可能性に本当に意味があるのなら、、、この子達をお救い下さい。この子達に母親として何も出来ないのなら、せめて生きる矢印だけでも残してやりたい、その為に私の人生だったバレーボールを、、、、。どうか、、、どうかお願いします!親として最低な私から生まれた最高の可能性をどうぞ守ってあげて下さい、、、この子達に夢を与えてあげてください、、親として恥ずかしいですがどうぞこの子達を救ってあげてください。
もし、、私がまだ生きていたら、、、もう一度抱きしめたい、、、必ず会いに行きます、、それまで、、それまで、、、
、、、文章がここで途切れている。
きっさん、ミッチーは鼻から鼻水を出しながら泣いている。
しゅじん「どうだ、、、これが、、、お前らの、、、母さんだ」
主人も涙を浮かべている
きっさん「おっちゃん、、、お、、、お、、、オカンわ??」
主人「私も別にこの手紙をもらって何もしなかったワケじゃない、、消印から調べに調べて、ある病院からこの手紙は出されている事がわかった、、、、私はその病院に向かったよ、、、その頃はまだお母さんは生きていてね、、、リビングで見なかったかい??写真を、、、」
きっさんミッチー「!!!!!!」
主人「そう、、お前たちを抱いているのが母さんだ、、、嬉しそうに笑ってな、、、あの日は本当に幸せな一日だったよ、、、」
ミッチー「じゃあ、、、オカンわ、、、」
主人「ああ、、、奇しくもその次の日だ、、、「夢は願えば叶う」そう言って、、笑って亡くなったよ、、、」
きっさんミッチー「わああああああああああああ」
二人はひざまずき、、深夜にも関わらず、、大声で泣いた、、、
二人は、、、大声で、、、、泣いた、、、、
~施設校庭~
きっさん「あの時、、ミッチーがなぜあの手紙をもらわんかったか、、、」
ミッチー「、、、、、、」
きっさん「やっぱ、、、、やっぱ、、、そやな、、、(笑)」
ミッチー「(笑)たぶん、、、あのおっさん、、、、、、嘘やで(笑)」
きっさん「せやな(笑)、、、たぶんあの手紙白紙やで(笑)」
ミッチー「せやせや、アドリブでよ~あれだけ言えるわ~(笑)」
きっさん「ほんまやで~(笑)こっちも合わせるん必死やし(笑)」
きっさんミッチー「わはははははははははははは」
二人は笑い転げてる、、、
離れた場所の3人、、、
功「なんか笑ってるし!!」
おーちゃん「急に変わるかね!あの二人!」
フッチー「ほんま、よ~わからんわ~あのふたり!」
功、おーちゃん「フッチーが言ったらあかんわ~(笑)」
フッチー「(笑)、、、いや、、、まだ泣いてるやん、、、あの二人、、、(笑)」
フッチーには泣きながら笑うきっさんとミッチーがちゃんと見えていた、、、
きっさんミッチー「わはははははははは、、キツいわあのおっさん(笑)(涙)」
施設内
事務員「え??、、、、お母さんが、、、、ココにきてる??!!!すぐに子供達を呼んできて!!!」
つづく
パズル 第9話 <きっさん>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オギャーオギャー
オギャーオギャー
おーよしよしいい子やねー。ねんね、ねんね、、
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オギャーオギャー
オギャーオギャー
はいはいはい。男の子は泣かないんよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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この恨み
晴らすまではね。
~梅田~
とりあえず梅田に出た。なぜなら僕が情報としてわかっていることは茶盛春香という女性と観覧車だけ、つまりはこのHEPの観覧車を調べるしかないわけだ、、、大阪に観覧車は数あれど、なぜHEPの観覧車にしたかというと、27日の新入社員歓迎会が梅田だったからだ。他に特に理由がある訳でもない、ただそれだけだ。
それしか頼る事柄がないのだ、、、
頼む、、、
何か与えてくれ、、、
足早に観覧車の方向に向かった。
いつもは若者達で賑わうこの場所も、なぜか今日はやたらと少ない、、、
観覧車の階まで登っては来たが、、、、誰もいない、、、、従業員ですらいない。
窓の外の空は薄暗く、昼間とは思えないくらいの暗がりで、今にも一雨きそうな感じだった。
「お待ちしてましたよ、、、、一ノ瀬さん」
止まっている観覧車の中から誰かが声をあげた。
三橋、、、、三橋だ。
あれ?でも、何か違う、、、今までの三橋ではない異常な気配を感じた。
ゆっくり観覧車をおり一歩づつ近づいてくる。
三橋「貴方なら来てくれると思ってましたよ、、、、この場所に、、、アイツ等とは違ってね」
一ノ瀬「アイツ等?」
三橋「そう、、、二階堂、、、四宮と違ってね(笑)アイツ等にも同じチャンスはやった、、、だが警察にタレコミやがった、、、、馬鹿な犬達だ、、、(笑)」
一ノ瀬「お、、、お前が、、、、全部、、、やったのか?」
三橋「はははははははははは(笑)な~に、いらなくなったらしいからね、、、殺してあげただけだよ。」
一ノ瀬「お前、、、正気か?」
三橋「二階堂の部屋には四宮の女、、四宮の部屋には二階堂の女、、、アイツ等も失う怖さわかったろ?ふん、、、大事にしなかった結末だよ(笑)お前らが望んだ通りにしてやったまでよ、、、」
一ノ瀬「お前、、、、狂っているのか?」
三橋「はははははははははは(笑)狂ってる?俺が?狂っているのはお前らだろ?(笑)お前が酔って俺に絡んできたんだよ、、、あの居酒屋でな、、、、」
一ノ瀬「!!!(新入社員歓迎会)」
三橋「殺してしまうくらい好きになってみたい、、、、ってな~(笑)」
一ノ瀬「それだけで?、、、、それだけで殺したのか?」
三橋「うるさい!(怒)それだけだあ??俺の前で、、、俺の前で、、、殺してしまうくらい好きになってみたいだと!!(怒)ふざけた事抜かすな!!殺した事もないお前に何がわかる!!」
三橋の声は誰もいないフロアーに響きわたり、、、、、その時!!
「そこまでだ!!!」
張り詰めた空気の中、2人しかいないと思ったフロアーに警察がびっしりと取り囲んできた。あまりの出来事に何が起こっているのかすらわからない、、、
茶盛「そこまでだ!三橋!お前の話は全部聞かせていただいたよ。」
大勢の警察を睨みつけ、鼻で笑う三橋、、、
三橋「ふん(笑)、、、、お前も待ってたんだよ、、、茶盛」
茶盛はすべてを理解したように数秒うつむき、そして表を向き、三橋に軽く頷いた、、、
三橋「俺はな、、、俺はこの日が来るのをずっと待ってたんだ」
茶盛「、、、25年前の事か、、、、?」
三橋「ああ、、、そうだよ、、、お前が、、お前が姉さんの捜査に出ていれば、、、こんな事には、、、」
茶盛は目をつむりうつむいた、、、
茶盛「やはり、、、あの母親の子か、、、、」
三橋「姉さんを亡くしてすぐ俺たちは生まれた、、、すでに母さんは狂っていたよ、毎日のように姉さんの話ばかりして、、、どん底の貧乏を味わい、石を投げられ、いじめられ、恨むは茶盛、姉さんの敵をとっておくれって、、、物心ついた頃にはアンタの殺意でしか生きていけなかったさ、、、茶盛、、、な~茶盛、、、最高の不幸って何かわかるかい?(笑)、、、それは誰かを殺す為に育てられる事だよ(笑)、、、アンタを殺せて死ねるなら本望だよ、、、(笑)」
三橋は体中に巻きつけたダイナマイトを警察に見せつけた。
警察が一瞬たじろぐ、、、。
三橋「アンタ連れて来いって母さんが夜な夜な出てくるんだよ(笑)あんまあの世で母さん待たせる訳にはいかないんだよ!、、、茶盛、、、一緒にいこうぜ、、、、」
三橋がライターの火を点けた、、、
「待って!!!!」
警察の群れの中から誰かが声をあげた、、、、加元だった。
加元はゆっくり三橋に近づく
三橋「来るなー!!!」
それでも加元はゆっくり三橋に歩み寄った。
胸から拳銃を取り出し銃口を茶盛に向けた、、、、。
加元「みんなも動かないで下さい、、、チャモさんも」
三橋「どうしてお前が出てくる!!お前には関係のない事だ!!」
加元「いいえ、、、ここからは私がお話します。」
突然の事で呆気に取られる茶盛、、、、
加元「私と三橋は兄弟です、、、兄弟というより二卵性の双子です。僕らが生まれる前に姉を喪いました。それ以来、母の気は狂ってしまい、そんな母に警察の不甲斐なさと頼り無さを嫌というほど教え込まれました。すべては復讐のためです。そして目的はただ一つ、、、チャモさん、、、あなたの命です、、、、。私はこの日の為、、、この復讐の為に警察に入りました。あなたに近づく為です。死ぬ思いで勉強しました。あなたを殺す為に、ただあなたを殺すだけではダメだったんです。母の遺言で「私と同じ気持ちを味あわせてから、、、」これが母の遺言でした。その為にあなたの娘を殺る計画を三橋とねりました。
はじめの事件は特別捜査本部を作らす為にわざと殺害を行いました。あなたをおびき寄せる為です。
女性だけを狙ったのもあなたに25年前の女子大生連続殺人事件を思い出させる為です。
計画は思い通りに進みました。ただ
茶盛「ただ?」
加元「三橋には大学に通う彼女がいたんです。三橋は大学院、彼女はその後輩に当たる人で、、、お互いに夢がありました、、、、、、、、、、、お互い心理学者になる夢です。」
茶盛「心理学!?」
加元「そう、、、春香さんでした。もちろん初めは知りませんでした。春香さんの事も、、、。三橋が付き合っていた事も、、、、。春香さんがチャモさんの娘さんと知った時はこの計画はおじゃんにしようと三橋に持ちかけた事もありました。しかし復讐の為に育った僕たちにはやらなければいけない出来事だったんです。これだけは譲れませんでした。この事件の実行犯はほとんどが弟の三橋です。しかし春香さんだけは、、、、春香さんだけは三橋には殺せませんでした、、、、僕が殺ったんです。弟の愛する彼女を、、、、尊敬する先輩の娘さんを、、、。
ちなみになぜ三橋が観覧車を選んだかわかりますか?ここは三橋と春香さんが初めてデートした場所です。告白して付き合った場所でもあるんです。なぜ観覧車?そう、心理学的には観覧車で告白するのが一番OKされやすいそうです。心理学上、人は生理的に興奮しているとき、たまたま居合わせた異性に魅力を感じてしまうことがあるらしい、それを学んだ三橋が春香さんを呼び出して告白した場所だからです。思い出の場所だからです。三橋は本当に春香さんを愛してたんです。」
三橋「もういい、、、もういい!!!じゃれごとは終わりだ!!茶盛!!一緒に死んでもらうぜ!!」
茶盛「すまん!!この通りだ!!許してくれ!!私が悪かった!!」
茶盛は土下座をし、ひたいを地面に押し付けた。
加元「チャ、、、チャモさん、、、、」
三橋「お、、、遅いよ、、、もう遅いよ!!失ってからじゃ遅いんだよーー!!!!」
三橋はライターをダイナマイトに近づけた、、、、、
つづく
パズル~第8話~<ふっちー>
~車中~
加元「そういえば、チャモさんが意識を失っているとき、本部からも二階堂が出頭してきたと、連絡がありました。もうニュースにで流れるんですね。」
茶盛「そうか。だがおそらく二階堂は犯人じゃないだろう。」
加元「え!?そ、そうなんですか?じゃあ、残りの一ノ瀬、三橋、四宮の誰かが犯人と考えですか?」
茶盛「そうだな。その可能性が高いと考えられるが、どうしても25年前の事件の事が気になってね。春香を殺害したのは、私への逆恨のように感じるんだ。」
加元「じゃ、じゃあ、その他の殺害された女性との関係は?」
茶盛「そこなんだが・・・・なぜ春香の殺害現場だけ明らかに殺意があったのか・・・」
言葉を詰まらせる茶盛。
そして暑さだけでは考えられないほど額から汗を流している加元。
2人はこの後は無言のまま一ノ瀬宅に到着した・・・
一ノ瀬宅・・・・・
既に巡査部長と、鑑識に所属している複数の人員と部屋の隅々を調べていた。
普段なら部下から元気よく声をかけられるところだが、この時ばかりは娘を亡くしたばかりの茶盛に、
なんて声をかけたらいいのかわからない様子で、巡査部長から
「お疲れ様です。」と一言あっただけだった。
茶盛「どうだ。なにか見つかったか?」
鑑識員「はい。部屋からは娘さんの髪の毛の他に別人のものと思われる髪の毛が2種類発見されました!」
茶盛「髪の毛が2種類だと!?一人は一ノ瀬として、もう一人は!?」
鑑識員「茶盛警部補、髪の毛には毛根の付着がないため、完全に個人を特定するのは困難です!指紋があればすぐなんですが、指紋は住人の一ノ瀬と思われるものしか発見できませんでした。」
茶盛「そうか、だがミツハシ宅と同じく、ここにも住人以外の誰かがいたということか・・・」
茶盛「おいカモ!ちゃんとメモをとっておけよ。っておい、大丈夫か?顔色悪いぞ!どうした!?」
加元「い、いえ、ちょっと体調悪いだけで・・・大丈夫です。メモもちゃんととってありますよ。ほらね。」
いつも現場でもやかましい加元も、この時だけはやけに無口になっている様子だったが、茶盛はとくに気に留めなかった。
数時間後・・・
一ノ瀬、二階堂、三橋、四宮の家宅捜査の結果が茶盛に届けられた。
指紋は検出されなかったものの、現場に落ちていた髪の毛から新たな事実が判明した。
調査中の二階堂と四宮からは、本人の髪の毛と照合し、捜索中の一ノ瀬、三橋は家宅から一番多く見つかった髪の毛を本人のものと推定して調査は進められた。
結果・・・・
一ノ瀬宅 <殺された春香、一ノ瀬、別人A>
二階堂宅 <女性2名分、二階堂、そして別人B>
三橋 <殺された女性 三橋、別人C>
四宮 <殺された女性、四宮、別人B>
そして、ここから新たな新事実が判明した!
茶盛「おい!カモ!この調査結果見てみろ!!」
加元「チャモさん、こ、これっていったい・・・・!?」
茶盛「二階堂、四宮宅から見つかった別人Bの髪の毛が三橋のものと一致したそうだ。そして、その三橋宅から見つかった別人Cの髪の毛は一ノ瀬のものと一致した。」
加元「そ、それってどういうこと!?」
茶盛「頭を整理するんだ!!」
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一ノ瀬宅 <殺された春香、一ノ瀬、別人?>
二階堂宅 <女性2名分、二階堂、三橋>
三橋 <殺された女性 三橋、一ノ瀬>
四宮 <殺された女性、四宮、三橋>
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茶盛「まだはっきりとしたことは言えないが、殺意がなかった3つの殺人現場に三橋がいたこと、そしてその三橋宅に一ノ瀬がいたこと、そして、殺意があった私の娘の殺害現場には、三橋ではなく、別の人間がいたとうことだ。」
加元「ほ、他にも犯人がいるってことですか!?」
茶盛「まだ、わからなんが、その可能性も十分考えられる。」
茶盛(俺は、やはり25年前の母親と抱いていた男のを見たが、なぜかその事が頭からはなれない・・・・
一ノ瀬・・・・三橋・・・・奴らに会えばなにかわかるような気がする・・・・)
その時、
与作~は木~を切る~♪ヘイヘイホー♪ヘイヘイホー♪
加元の携帯が鳴った。
茶盛「シブい趣味だなカモは~。」
と、突っ込む茶盛。だがその時、加元の表情は緊張でひきつったものだった。
加元「チャ、チャモさん、ちょっと急用で・・・・すみません、後でまた連絡します。」
そう言い残すと、そそくさとその場を立ち去った。
茶盛「・・・・・・・」
そのころ、捜査本部では・・・・・
本部長「これより、事件に大きくかかわっている三橋、一ノ瀬を徹底的に捜索する!各員所定の位置から直ちに捜索開始!」
<つづく・・・・>
ピンポンパンポーン♪ ☆リミ☆
モニレン夏行事 お疲れでした☆
我が家 明日から遅い盆休みしまーす
今回のリョウタ滞在期間は5日間となっております☆
とゆうワケでリミ5日間 主婦に変身しまーす♪
とゆうワケで自由人じゃなくなるのでイサオするかも・・・。
忙しぶってるイサオになるかも・・・。
「海猿」観に行くぐらいしか予定ナイけどね(笑)
はぁ~ ヤダヤダ
イサオちゃんと同じは やだやだっ
とゆうワケで 言いワケ書いときました~♪
ん?イラナイ?
ですよね~
ただなんか 書こうと思っただけ~
以上 イサオちゃん級のどうでもいいお知らせ 終わりま~す(笑)
~パズル~これまでのまとめ<ふっちー >
かなり面白くなってきた半面、かなりややこしくなってきました。
ちゃんとパスできるように、一端まとめたものがありますので、
読者の方も一度目を通していただけらばと思います。
作者の皆さん、まちがいがあれば、突っ込んでください。
あと、ひょっとしたら1~2日、イサオしてしまうかもしれません。
できるだけがんばります!
※パソコンなら見やすいよ。スマホは文字飛びぬけーーーー!!!
| 一ノ瀬健太 | 22歳? | 大学を卒業し大阪で一人暮らし 5/1(火)黒髪20代女性(死体1=春香)が裸で血を流して死亡していた 女性の手帳に4月27日のところには「イチノセ」と、28日のところに「ミツハシ」 |
| ニュース&殺害状況 | - | 10日間のうちに若い女性が続けて2人(死体2・死体3)殺される、という大阪でおきた痛ましい事件について、大阪府警は本日4月27日付で特別捜査本部を設置。どちらも室内で殺され、衣類は着ていない、、、凶器も刃物のような物で腹部をグサリ。現金が残ったまま。変出者の性犯罪にしては指紋もない |
| 茶盛勇(チャモ) | 59歳 | 大阪府警察刑事部捜査第一課所属の警部補 |
| まさ子 | 52歳 | 茶盛勇の妻 |
| 春香 | 19歳 | 茶盛勇の娘。大学の友達の家に泊まってくるって出て行ったきり全然連絡がとだえる |
| 加元亮(カモ) | 24歳 | 巡査。22歳で刑事部捜査一課に配属され、それ以来茶盛とコンビを組んでいる |
| ニカイドウ | 若い男 | 10日間の2件の殺人事件。殺される直前に接触したとされる |
| ミツハシ | やせ形・長身 | 部屋に女性の死体(死体4)があり、一ノ瀬に連絡してきた人物 一ノ瀬の住まいが守口と知っていた |
| 喫茶ロマン | 京橋駅前 | 同じ境遇の一ノ瀬とミツハシの待ち合わせ場所。茶盛・加元と鉢合わせして店を出る |
| ミツハシ宅 | 野江内代 アパート |
喫茶ロマンで話ができなかったため、ミツハシ宅に移動。 部屋に女性の死体(死体4)の手帳にはミツハシの名前・一ノ瀬の名前と電話番号が記載。鉛筆跡には「茶盛 春香・・・・・観覧車」 利用明細の様な封筒には≪三橋 貴志≫と記載されていた |
| 四宮衛 | ?? | 都島のワンルームマンションの自宅から女性の遺体(死体5)が見つかり。自ら警察に通報。「俺は誰かにはめられた~!」の一点張り。 茶盛は、25年前に担当していた旭区女子大生連続殺人を思い出す |
| 旭区女子大生 連続殺人事件 |
25年前 | 京阪、谷町沿線の女子大生が次々に殺されていく、しかもどこの現場も殺意がない。 ある日一人の若い母親が娘の捜索願を出していたが、後回しにした。 後でわかった事やけど、その娘さんが女子大生連続殺人の最後の被害者やった。 母親が若かったから娘も小さい子やとばっかり思ってたけど母親が17かなんかの時に生んだ娘らしくちょうど大学に入ったばっかりの18歳の娘さんだった。捜索をしてればあるいは・・・ ※捜索願を最初に受理したのは茶盛 |
| 事件捜査 | 茶盛 | 現場宅が数字に関係することに気付き、残りの一と三の着く名前を調べだした 一は守口の一ノ瀬健太と枚方の一条文雄。三は野江の三橋貴志と門真の三田雄輔、あと寝屋川の三好功。そして、ミツハシ宅に向かう。 |
| 出来事 | ミツハシ宅 | ミツハシがコンビニから帰ってこず、代りに茶盛と加元が訪れる。 一ノ瀬はベランダから逃げ出す。 茶盛と加元が女性の死体(死体4)と、手帳に記載されていたミツハシ(名前)一ノ瀬(名前・電話番号)と鉛筆でこすった跡「・・・茶盛・・・春香・・・観覧車」を見つける |
| 事件捜査 | 茶盛→春香の友人 | 4/27にHEPの観覧車に誰かと行くことを聞き出したが、だれと行ったか不明 HEPには行かず、一ノ瀬宅に向かう茶盛と加元 |
| 事件捜査 | 一ノ瀬宅 | 茶盛と加元(死体1=春香)を発見。(この殺害現場のみ殺意を感じる茶盛) 茶盛は気を失い関目病院で、目を覚ます。 加元は急な用事ができてしまったので、ってどこかへ行ったと妻まさ子が話す。その後、茶盛から電話があり、再び一ノ瀬宅に向かう |
| 事件捜査 | 茶盛 | 25年前俺が担当したあの事件のあの母親と抱いていた男の子をその後どこかで見ていたことを思い出す |
| 事件捜査 | ニカイドウ | 警察に出頭するも事件を全面否定 |
「パズル」第7話 唐
茶盛と加元は今にも自分自身を押しつぶしてしまいそうな不安と重圧に耐えながら車を走らせた。
そして守口の一ノ瀬健太のマンションの前に着いた。
加元「チャモさん、着きました。ここが一ノ瀬健太のマンションです。」
茶盛「・・・おう。・・・行くぞ。」
一ノ瀬の部屋の前には連絡を受けたマンションの管理人が部屋の鍵を持って立っていた。
管理人「刑事さん、何か事件でもあったんですか?」
茶盛「・・・・どうですかね。さあ、玄関を開けてください。」
茶盛の心臓の鼓動のテンポが次第に上がっていく。
管理人は静かに鍵を回し、扉を開けた。
一人暮らしの若い男の部屋。
そのステレオタイプのような何の変哲もない部屋に茶盛にとって一番大切な宝物が横たわっていた。
茶盛「うそ・・・うそやろ・・・・は・・・はるか・・・・春香!!春香ーー!!」
加元「春香ちゃん!春香ちゃん!!」
管理人「ああああ・・・!!し・・・し・・・死んでる!!」
管理人は腰を抜かしその場にへたり込んでしまった。
茶盛「カモ!!救急車!!早く!!救急車呼んでくれ!!」
加元「は、は、はい!!」
茶盛「たのむ!!早く!!カモ!!カモ!!」
茶盛の心拍数がこれ以上ないスピードで上昇していく。
茶盛「春香!!春香!!春香・・・・・はる・・・は・・・る・・・・・・・・・・ 」
加元「チャ、チャモさん?チャモさん!!しっかりしてくださいチャモさん!!チャモさん!!」
「オギャーオギャー」
「おーよしよしいい子やねー。ねんね、ねんね。」
「オギャーオギャー」
「はいはいはい。男の子は泣かないんよ。」
・・・・赤ちゃん・・・?
~関目病院~
茶盛「・・・ん・・・・うん・・・?ん・・・・あれ・・・」
まさ子「あ・・・あ・・・おとうさん・・・、お父さん!!あぁ・・・・・」
茶盛「・・・あ・・・ああ・・・母さんか・・・なんで母さんが・・・・」
まさ子「ああ・・・良かった・・・。お父さん、気を失って・・・病院に運ばれたんですよ。」
茶盛「え・・・ああ・・・そうか・・・」
まさ子「・・・・お父さん・・・・春香が・・・・春香が・・・・うう・・・」
茶盛「・・・春香・・・。春香!!母さん!!春香は!!」
まさ子「・・・・」
茶盛「やっぱり・・・あかんかったんか・・・」
まさ子「・・・う・・・うわぁぁあーーーお父さんーーー」
茶盛「くっ・・・春香っ・・・春香・・・」
茶盛は春香の遺体を見ることができなかった。
この残酷な現実を受け入れるにはまだまだ時間が足りなかった。
茶盛「・・・母さん、カモは?」
まさ子「・・・え、ああ、加元さんね。加元さん病院まで一緒についてきてくれてたみたいなんですけど、急な用事ができてしまったので、ってどこかへ行かれたみたいですよ。」
茶盛「・・・そうか。・・・あかんあかん、こんなところで寝てる場合じゃない。行かな」
まさ子「ああ、だめですよ、お父さん。もうちょっと寝ててください。」
茶盛「いや、もう大丈夫や。行ってくる。」
まさ子「ちょっと、お父さん!」
茶盛は春香の死を受け入れられないまま、目の前の現実から逃げるように病院を出た。
ピリリリリ・・・ピリリリリ・・・
加元「はい、加元です。あっ、チャモさん!大丈夫やったんですね!良かった!」
茶盛「カモ、すまんな心配かけて。今どこにおるんや?」
加元「チャモさん、もうちょっとゆっくりしてはったらどうですか?春香さんのこともあるし・・・」
茶盛「アホ!!もう大丈夫やゆうとるやろ!!どこや!!」
加元「え、え、え~と・・・あ、迎えにいきます!関目病院ですよね。」
加元「チャモさんすいません、お待たせしました。」
茶盛「おう。カモ、どこ行っとったんやお前。」
加元「・・・いや、ちょっと急な用事が・・・すいません・・・」
茶盛「別に謝らんでもええやろ。おう、お前どう思う?一ノ瀬は」
加元「・・・はい、ん~、ここまでの一ノ瀬、二階堂、三橋、四宮。1,2,3,4、全て状況はほぼ一緒ですよね。そして25年前の事件とも・・・」
茶盛「いや・・・違う。春香は・・・一ノ瀬の件は違う。現場の状況はほぼ同じやけどあそこには確かに殺意があった。犯人の意思があったんや。春香は・・・・ただ殺されたんやない。」
加元「春香さんを殺した犯人と春香さんにつながりがあると・・?」
茶盛「おそらくな。」
加元「一ノ瀬・・・一ノ瀬を探さないことには何も始まりませんね。」
茶盛「・・・せやな。」
加元「チャモさん・・・もう一度一ノ瀬の家へ行きましょう。・・・辛いことかもしれませんけど・・・」
茶盛「・・・おう。行くぞ。」
~車中~
茶盛「カモ・・・思い出したことがあるんや。俺が一ノ瀬の部屋で意識を失いかけてたときに・・・。」
加元「・・・何ですか?」
茶盛「・・・赤ちゃんの泣き声や。お母さんに抱かれてあやされてる赤ちゃんの泣き声や。25年前・・・間違いない。あれは25年前俺が担当したあの事件のあの母親や。後回しにしてしまったあの母親や。・・・男の子・・・、男の子を抱いとった。」
加元「・・・それが・・・どうかしたんですか?」
茶盛「あの事件の後・・・どれぐらい後やったか・・・俺はどこかであの母親を見てるんや。抱いている男の赤ちゃんも・・・」
加元「・・・そうですか・・・あ、着きましたよ」
茶盛「よし。行こう。」
「次のニュースです。大阪で起きている4件の殺人事件の重要参考人の一人、二階堂一、21歳が出頭しました。二階堂は事件を全面的に否定しております。捜査本部では引き続き二階堂の取り調べを行い捜査に当たる模様です。」
つづく
「パズル」 第6話 <ミッチー>
どうしよう!!
警察って・・・。出て正直に話すか・・・?
いや、ただでさえ怪しまれる状況やのに、今は他人の家で死体と一緒・・・。
絶対犯人扱いされるに決まってる・・・。
「三橋さーん!いないんですかぁ?開けてください!」
ヤバイヤバイヤバイ!
あかん、テンパってきた。
落ち着け俺。
正直に出ても捕まるだけや・・・。逃げよ。そうや逃げよ!
どうやって逃げよ・・・。
・・・・ルーラ・・・・。
いやいやいや、無理無理。
部屋ん中やと天井ぶつかってどこも行かれへんねやった・・。
・・・いやいや、その前にルーラ使われへん。
あかん、テンパってる・・ドラクエ今関係ないし・・・。
・・窓・・・。そや、窓から逃げよ!
二階やしなんとか行けるはず!
「三橋さーん!警察です!開けてください!」
ガタッ!
やばい!焦って机に足ぶつけた・・
「おい!音鳴ったぞ、いてるんやろ!出てきなさい!・・・カモ、1階に回れ!あと管理人に鍵借りてこい!」
やばい、ばれてる!
僕は急いでベランダへ出て排水管づたいに1階へおりた。
階段を下りてくる若い刑事らしき男の姿が見えた。
それを尻目に急いでアパートのフェンスを上り僕は全速力で逃げ出した。
ピリリリリリ・・・
加元「はい。」
茶盛「どうや?三橋おったか?」
加元「いや、逃げられたみたいです・・・すんません。」
茶盛「くそっ・・・まぁしゃーない、とりあえず戻ってこい。管理人に鍵借りたから今から部屋入るぞ。」
加元「了解っす。すぐ戻ります。」
電話を切ると加元は足早に三橋の部屋に戻った。
茶盛「見てみ。やっぱり仏さんいてるな。本署と鑑識呼んでくれ。」
加元「了解っす。でもチャモさんの読みあたってましたね。」
~1時間前~
加元「でも実際四宮の手には害者の血がべっとりついてましたやん。気が付いたら死体が転がってたなんて都合のいい話を誰が信じれますか?」
茶盛「まぁな。四宮に犯人の可能性がないとは言うてない。ただ知能犯には見えんかっただけや。まぁそれも演技かもしれんけどな。・・・とりあえずカモ、本署に連絡して府内の京阪沿線と谷町沿線駅近辺の十代二十代の男の一人暮らしの家で苗字に漢数字の入る人物の住所リスト出すように言うてくれ、特に一と三の文字が入るやつや」
加元「え?どういうことっすか?」
茶盛「ええから、はよ連絡とれ。」
加元「あ、はい。」
そう言いながら加元は無線で大阪府警に連絡をとり、茶盛に言われたことを伝えた。
加元「さっきのどういうことっすか?苗字に漢数字・・・あ。」
茶盛「そうや、今んところ容疑者は四宮、ニカイドウ。両方苗字に漢数字がはいってるやろ。そしてあと1と2が足りてない。それに現場を見る限り一人暮らしの家でないとあの犯行は不可能や、家族暮らしの家ではあの状況にするのは難しいからな」
加元「なるほど。でも数字ってたまたまじゃ・・?」
茶盛「まぁたまたまかもしれんけどな、さっき言うた25年前の事件がどうも気になるんや。今回の事件はあの事件と似てるところがある。そしてあの事件は谷町沿線、京阪沿線でおきた事件なんや。あの事件の模倣犯なんか、それとも・・・」
加元「でも25年前の事件と関係あるなら四宮は容疑者から外れるってことっすよね?」
茶盛「まぁそれは調べてみんとなんとも言えんけどな。」
ピリリリリリ・・・
加元の携帯電話が鳴り出した。
加元「もしもし・・・うん、そうか・・・うんわかった」
電話を切った加元は茶盛の方を向き言った。
加元「チャモさん、リスト出たみたいです。今からメールで転送するそうです。」
茶盛「なかなか早かったな」
携帯を操作し、リストを開く加元。
加元「チャモさん、とりあえず一と三だけに絞ったリストが来ました。一は守口の一ノ瀬健太と枚方の一条文雄。三は野江の三橋貴志と門真の三田雄輔、あと寝屋川の三好功。以上の5名です。思ったより少ないっすね」
茶盛「まぁ漢数字の一か三が入った苗字で一人暮らしの若い男、そして京阪沿線谷町沿線やからな。そんなもんやろ。とりあえず一番近い野江内代の三橋って家から当たってみよか。」
加元「了解っす。車回します」
そういうと加元は近くに停めていた車を回し、茶盛の横につけた。
加元「チャモさんどうぞ」
茶盛「おう」
助手席のドアを開け茶盛が乗り込んだ。
加元が運転する車は野江内代の三橋宅を目指し発進した
車中・・・。
加元「ってか25年前の事件やのによう覚えてますね?」
茶盛「まぁな、あれは俺にとっては忘れられへん事件やったからな、京阪、谷町沿線の女子大生が次々に殺されていく、しかもどこの現場も殺意がない。まだ30代そこそこの俺でも異様に感じたわ。
そんなある日一人の若い母親が娘の捜索願を出したんや、でもその頃は女子大生連続殺人の犯人探しに躍起になってたオレら警察はその娘さんの捜索は後回しにしてた。
そして後でわかった事やけど、その娘さんが女子大生連続殺人の最後の被害者やった。
母親が若かったから娘も小さい子やとばっかり思ってたけど母親が17かなんかの時に生んだ娘らしくちょうど大学に入ったばっかりの18歳の娘さんやったんや。
オレらがちゃんとその捜索をしてればあるいは・・・」
加元「そうやったんですか。でもチャモさんのせいじゃないでしょ。そういう捜査方針やったんやし」
茶盛「まぁな、でもその捜索願を最初に受理した担当は俺やったんや。一応上司にも言うたけど、後回しにしろ言われてな・・・。その事件があってからは俺は小さい事件や市民の小さい悩みとかにも耳を傾ける警察官になろうと決めたんや」
遠くを見つめるような顔をして茶盛が語った。
加元「そんなことがあったんすね・・・でも今回の事件と関わりあるんかなぁ?っていうかその母親ってその後どうしてるんです?
茶盛「さぁなぁ、風の噂では赤ちゃんを抱いてる・・お、着いたぞ。ここや。行くぞ!」
加元「了解!」
・・そして現在。
茶盛「見てみ。やっぱり仏さんいてるな。本署と鑑識呼んでくれ。」
加元「了解っす。でもチャモさんの読みあたってましたね。」
茶盛「机にお茶の入ったコップが2つ。誰がおったんや・・・」
加元「ガイシャが飲んでたやつちゃいますん?」
茶盛「アホ、まだお茶はあったかい。ガイシャはどう見ても今さっき殺されたばっかりちゃうやろ。最近まで2人おったっちゅうことや・・・三橋と誰が・・・」
加元「チャモさん!こっち!メモみたいなん落ちてますよ!」
茶盛「・・・ミツハシ、イチノセ、ほんで電話番号か。一ノ瀬・・・さっきのリストにおったな。」
加元「いてました!いてました!たしか守口やったかな。チャモさんの勘すごすぎっすね!」
茶盛「・・・ん?後半のページに破った跡あるな、しかも黒い鉛筆でこすった跡も・・・茶盛・・・春香・・・観覧車・・・!?」
加元「え?それって・・・」
青ざめた顔で携帯を手にする茶盛。
焦った様子で娘の携帯に電話をかけている。
「おかけになった電話番号は電波の届かない・・・」
茶盛「くそっ!!」
そういうと茶盛は新たにどこかに電話をかけだした。
茶盛「・・・まさ子か?春香からなんか連絡あるか?・・・そうか。いや、とにかく春香と連絡取れたら俺に連絡くれ。あと春香の仲いい友達の連絡先教えてくれ。・・・うん、泊まりに行った大学の友達とか・・いや、別に大したことちゃうんや・・・大丈夫や。」
そういうと茶盛は電話を切った。
加元「チャモさん・・・大丈夫っすか・・・」
茶盛はそれに答えず先ほど聞いた春香の友達に電話をかけはじめた。
加元は今までに見たことのない焦った顔をしている茶盛を見てかける言葉も見つからずうつむいていた。
茶盛「あ、茶盛と申します。そう、春香の父の・・・」
友人「あ、どうもはじめまして。」
茶盛「つかぬことを聞くんやけど、春香と今連絡とれるかな?」
友人「いやそれがちょっと前から電話も出ないしメールも返ってこなくて連絡取れてないんですよ。何かあったんですか?」
茶盛「いや、それやったらええんや・・・あ・あと一つええかな」
友人「はい」
茶盛「春香、観覧車がどうとかそんな話とかはしてなかった?」
友人「あぁ。そういえばHEPの観覧車に誰かと行くとか言ってましたね。」
茶盛「HEP・・・誰やったか覚えてるか?あとそれいつの話や?」
友人「うーん、名前忘れてしまいました・・・思い出せそうで思い出せないです。観覧車は確か4/27に行くって言ってましたよ、そういえばその話したぐらいから連絡取れてないです。」
茶盛「そうか、ありがとう。誰といったか思い出したらすぐに連絡くれるかな?頼むで。じゃあ」
友人「あ、はい。」
電話を切ると加元は心配そうな表情で茶盛に話しかけた。
加元「チャモさん、大丈夫っすか・・?落ち着きましょ。きっと大丈夫ですって。ね?」
茶盛「・・・すまん。まぁまだ春香が巻き込まれたとは決まってないからな・・・。」
自分に言い聞かすように茶盛は答えた。
加元「とにかくここは本署と鑑識に任せて僕らどうします・・?HEP行きます?それとも一ノ瀬の家行きますか?」
茶盛「・・・い、一ノ瀬の家行くぞ。」
茶盛は一ノ瀬の家に行くと嫌なことが待ち受けていそうな予感がして一瞬迷ったが自分の心を震え立たせそう答えた。
・・・一方一ノ瀬
「はぁはぁはぁ・・・ここまで来たら大丈夫やろ・・・焦ったぁ・・・」
僕は息を切らしながら人通りのない路地に座り込んだ。
(でも、追いかけてきた刑事あんま急いでなかったような・・・本気で足遅かったんかな?それとも俺は容疑者じゃない?でも刑事は三橋やと思って追いかけてたんやろうしなぁ・・・まぁおかげで助かったけど。・・・っていうか三橋・・・俺をはめたんか・・・やっぱりあいつが犯人・・?そういえばあの時は動転してたけどあいつなんで俺が守口に住んでるって知ってたんや・・・?)
いろんなことが起こりすぎて頭の中がごちゃごちゃになっていた。
僕は自販機でジュースを買い、また路地に座り込んで状況を整理することにした。
(まず三橋・・・あいつは犯人なんか・・・僕の住んでるところを知ってたし、コンビニから帰ってこなかった・・・かなり怪しい・・・でも刑事っぽい人の話やとニカイドウってのが容疑者って言ってたな。2件の殺人と僕の家、三橋の家で4件。他にもあるんかな・・・。
・・ん?そういえばニカイドウ・・・二階堂?三橋。そして僕一ノ瀬・・・一二三?
全部数字入ってるな・・たまたまかな・・・)
イーマイベイベーイマイベイベ・・・
着信音がなり知らない番号が表示されている。
「三橋かな・・・?」
携帯を取ろうとした瞬間僕は青ざめた。
「やばい!そういえば三橋の家に僕の名前と電話番号のメモ持ってくるの忘れた!」
つづく
木描く企画<きっさん>
よしよし!!この時間でもブログは書くぞ~!!
寝てる場合ではない!!テンションアゲアゲでいきましょ~!!
そして、酔ってる訳ではない!!もともとテンションは高いのだ~!!
ミッチーに学生の頃「きっさんは一緒におって楽しいで!!おもろいし!!、、、、、ただ、、、、、一週間に一回でええわ(笑)」って言われた事がある、、、、
そう、、、、正直、自分でもこのテンションはウザイ、、、(笑)
しかし!!!
やりたい事がある時はこのテンションは助かる!!
なぜなら!!疲れないからだ!!
って事で、、、、
ココではちょっち9月企画の話をさせてもらう!!
構想は、ある程度固まりつつある!!
頭の悪いわたくしが、、悪い頭で、、毎日毎日考え、、頭の悪い企画を思いつきました!!
内容はまだ言えない(汗)!当日までの秘密です!
みんなが笑ってくれる企画にしたい、、、ただそれだけでただいま走っております!!
ただ発表したいことがある、、、、
それは開催日です!!
わたくしの仕事上、、9月の前半の休みが2日、9日、15日、16日しかなく、土曜日があまり休めない(涙)
私の希望日は15日(土曜)にしたいと思うのだが、、、、皆さん、どんな感じ??
「え~あたし、、その土曜日やだ~」とか、「俺様は別の土曜じゃないと出ませんよ!」とかいうヤツは、、、
柳包丁で三枚に下ろします!!(怒)
わたくしの仕事上、、このシフトが限界です!!
これ以上の休み希望を出したら多分クビです!!
なので!出来ればこの日にちで皆さんには考えていただきたい!!
本当はメールで送ればよかったのですが、、、わたくしがアドレスの知らないモニレンメンバーもいるのでブログに書かせてもらいました!!
モニメンたるもの毎日のブログチェックは欠かしてないはず、、、!!!
希望日を教えて下さい!!
参加、不参加も知りたいです!!
このブログでもいいし、わたくしのアドレスを知っている方はメールでもいいです!!
お返事下さい!!
場所は野外でそこそこ歩くはず、、、(粉もんハンターほどはしんどくないよ(笑))
前回、前々回の企画ほどクオリティは高くありませんが、、、
後悔はさせない!!
精一杯のおもてなし(笑)をただいま考えております!!
お暇な方は是非参加して下さい!!
「パズル」 第5話 <イサオ>
プルプルプル・・・ プルプルプル・・・ 、・・・ガチャ。
加元「もしもし、こちら加元です。エッ???は、はい。…はい、…はい、…すぐに現場に向かいます。」
茶盛「何か分かったんか?」
加元「チャモさ~ん、事件発生です。それが、我々が追っている事件と関係がありそうなんです。都島のワンルームマンションの一室からまた黒髪の若い女性の遺体が見つかったそうです。殺しの手口がニカイドウのそれと同じ様なんです。現場には、四宮衛と言う男が住んでおり、恐らく本人が通報してきたみたいです」
茶盛「カモ、何やて?ホシが自首してきたって言うんか?」
加元「いや~、その住民の四宮ってのがかなり興奮していて、自分はやってへん!俺は誰かにはめられた~!の一点張りやそうです」
茶盛「はめられた?一体誰に?」
加元「それはまだ~。…チャモさん、すぐに現場に向かいましょう。」
茶盛と加元は自分達の捜査途中ではあったが、電話があった事件現場である都島のワンルームマンションへ向かった。
加元「チャモさん。その角を曲がった水色のマンションです。」
現場マンションは封鎖テープで囲まれ、鑑識が指紋や髪の毛の証拠品を集めていた。
四宮が調度パトカーに乗せられる所だった。
四宮「だから、俺はやってないんや!朝起きたら死体が転がってただけや!ほんまや、誰か信じてくれー!」
四宮は血がついた手を何度も大きく身振り手振りしながら必死に横に付いている警察官に泣きついている様に見えた。
警官「ご苦労様です。どうぞ」
茶盛と加元が現場の警官に案内されマンションに入っていく。
茶盛「あーすまんな。」 加元「すいませ~ん。おじゃまします~。」
2人が部屋の中に入ってゆく。
茶盛「うっ…またか。」 加元「・・・あちゃ~。ホンマ同じですわ~。」
また黒髪の長い女性が裸のまま横たわっている。
確かに四宮が食べたと思われるカップラーメンや缶ビールはそのまま。スーツは脱ぎっ放し。雑誌類も雑多に積み上げられていて、生活感はあるが、争った形跡は全くない。
茶盛「この違和感は何や?」
茶盛「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
茶盛「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
茶盛「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
茶盛「・・・・・・・・・・・・・あ、、あ、、、あ く ま、の、くちぶえ・・・・・・。」
ボソッと口にする茶盛。
茶盛「うん?新聞?」
おもむろにテーブルの上にあった新聞を手にする茶盛。
茶盛「4/27日のスポーツ新聞か…。」
鑑識からは遺留品らしき物は衣類やバッグくらいしか見つからない。また、殺害された女性の身分証明書の類がないとボヤいている。
バックに入ってあった携帯電話の履歴等も同様に消去されていた。
遺体は検視の結果すぐに司法解剖に回された。
加元と茶盛は部屋から離れ、マンションの外に出てきた。
加元「チャモさん、今回の一連の事件の犯人は四宮だと思いますか?」
茶盛「…」
加元「では、我々が追っていた事件の容疑者、ニカイドウと四宮にはどんな接点が?」
茶盛「…」
加元「チャモさ~ん、どーしたんすか?ずっと黙っていて何かあったっすか?」
しばらく考え込んでいた茶盛がタバコに火をつけながら、加元に話しはじめた。
茶盛「ふ~~。カモ…実はな、今から25年前に私が担当していた旭区女子大生連続殺人事件を思い出してるんや。あの事件は結局ホシが挙がらずに時効を迎えた悔しい事件やったんやが…。」
加元「エッ~?僕が生まれる前の事件で、お蔵入りしたんすか?って事は、その昔の犯人がまた同じ様な事件を起こしたと言いたいんですか?チャモさん、今回逮捕された四宮は23歳。到底25年前の事件の犯人ではあり得無いっすよ。」とボサボサ頭を掻きながら合点がいかない様子の加元。
茶盛「カモ、分ってる。だから最初あの事件の模倣犯かと疑っていた。けど…あの四宮と言う男の動転ぶりを見ていても、さすがに知能犯とは思えないんや。」
加元「でも実際四宮の手には害者の血がべっとりついてましたやん。気が付いたら死体が転がってたなんて都合のいい話を誰が信じれますか?」
茶盛「・・・・・・。ふ~~。・・・・・・。」
2本目のタバコに火をつける茶盛・・・・・・。
~~野江内代 ミツハシの部屋~~
一ノ瀬「ミツハシさん。この手帳に書かれていた茶盛春香っていうのと、観覧車というのに何か思い当たる事はないんですか?」
両目をつむりながら眉間のしわを左手でつまみながら考え込んでいるミツハシ。
ミツハシ「うーん。わからないんですよ~。きっと茶盛春香っていうのは女性の名前の様に思います。ですが、そんな名前全く知らないんです。それから、観覧車っていうのも何ですかね?最近、観覧車なんて乗る年でもないでしょ~・・・。」
一之瀬「これはきっとキーワードですよ。ミツハシさん。名前はともかく、観覧車だけでも何か思い当たりませんか?」
焦る一ノ瀬瀬がミツハシに詰め寄る。
一ノ瀬「これが今、僕たちの頼りなんですよ。・・・・・・・観覧車・・・・・・・・・・?」
一ノ瀬「観覧車って言えば、そうですね。この大阪近辺で観覧車と言えば・・・。」
一ノ瀬が更にミツハシに言い寄る。
一ノ瀬「例えば、梅田のHEPの上の観覧車とか、難波のドンキの観覧車とか、それから~、天保山にも観覧車ありましたよね。っあ、神戸のモザイク辺りにも観覧車なかったでしたっけ?淡路島のSAになかったでした?」
一ノ瀬が思い出した様に話し出す。
一ノ瀬「忘れてた。遊園地があるじゃないですか。ミツハシさん、ひらパーとか姫センとか最近行ったとかないんですか?」
ミツハシが一ノ瀬の勢いにびっくりする。
ミツハシ「一ノ瀬さん。焦る気持ちはわかりますけど、そんな急に聞かれてもわかりませんよ。私だってこのままじゃいけないって思っていますので・・・。」
(そう言えば、先週、梅田のHEP近くのお店に行ったよな~。あれっ?そこで晩に東梅田のキャバクラ(ナンバーズ)に行ったっけ?関係あるかなぁ。・・・・・・あっ!!)
ミツハシが机に手を置き立ち上がった。
ミツハシ「一ノ瀬さんちょっとお茶でも飲みましょ。」
ミツハシがキッチン側の冷蔵庫へ向かう。その時机に足が‘ゴンっ’と当たり、机に置いてあった携帯電話の請求書か利用明細の様な封筒が一ノ瀬の横に‘ふわっ’と落ちてきた。
さりげなく封筒に目をやる一ノ瀬。
≪三橋 貴志≫
封筒にはそう記載されていた。
三橋「一ノ瀬さん、これからどーしますか?」
2つのグラスにお茶を入れて持ってきた三橋が一ノ瀬に話しかける。
一ノ瀬「どうって?どーもこーも自分の中では4/27の会社の新人歓迎会から時が止まっていて、頭真っ白ですよ。」
三橋「一ノ瀬さん、お腹すきませんか?」
一ノ瀬「こんな時に何なんですか。」
(グー)・・・・・・・・・・一ノ瀬のお腹がなった。
確かに目覚めてからもう8時間も経っているが一ノ瀬は飲み物以外何も口にしていなかった。
三橋「2人で行動するのも何かと目立つので、僕が近くのコンビニで弁当でも買うてきますわ~!」
一ノ瀬「エッ?僕1人でここに残れと?」
三橋「一ノ瀬さん、ここらへんの土地勘ないでしょ?コンビニはここから、5分もかかりませんし、すぐに戻ってきますんで。何かあれば携帯電話に連絡下さい。何かコンビニで欲しいものとかあります?」
一ノ瀬「はー、じゃー適当に何かお弁当と飲み物を頼みます。」と言うと三橋はセカンドバッグを片手に出ていった。
それからどれくらい時間が経っただろう…。
あれ?30分も経っていた。
エッ?確かコンビニ迄5分って言ってたな。
一ノ瀬が三橋の携帯に電話する。
携帯電話に手をやり2コール、3コール、4コールと同時に心臓の鼓動もドキドキしていた。
「アレ?出ない…ゲ…、まさか!!アイツに騙されたのか?」
その時ピンポーンと玄関のチャイムが鳴った。
「(ドンドンドン) 三橋さ~ん、警察です!開けて下さい!」
「(ドンドンドン) 三橋さ~ん。」
つづく