不定詞は名詞・形容詞・副詞の働きをする。このうち名詞の働きをするものは主語、目的語、補語になれる。形容詞用法と副詞用法は修飾要素Mになるので文型を考える場合は[]にいれる。また不定詞に意味上の主語が付く場合、for ~ to V ~のように不定詞の前に前置詞とともにつく。
It is easy for you to read this book.
形式主語のItで後ろに来ている不定詞を指している。その不定詞に意味上の主語がついているので、あなたがこの本を読むのは簡単だ、という意味になる。for youをあなたに取って、とは訳さないこと。意味上の主語だからはっきりと主語+動詞がわかるように訳す。
では名詞用法から見ていこう。
For him to finish the work in a day or two would be impossible.
The only way to solve the problem is for her to marry him.
上の文は主語で下の文は補語になっている不定詞だが意味上の主語がついている。
彼がその仕事を一日か2日で終えることは不可能だろう。
その問題を解決するための唯一の方法は彼女が彼と結婚することである。
marryはちょっと厄介な動詞で、Tom married Betty、でトムはペティと結婚したSVO、という意味になるがwithは他動詞なのでいらない。ところが、結婚するという目的語を取らない自動詞でも使える。They have just married. 結婚したばかりだ。SV、 They married young. 若くして結婚した。SVC。 注意しないといけないのは、この自動詞が受動態の形で結婚するという意味になってその場合は be (get) married to のようにto という前置詞がでてくる。She got married to a rich man. 彼女は金持ちの男と結婚した。get は動作、be は状態を表す。She is married to a doctor. 彼女は医者と結婚している。
次は形容詞用法。
The old man needs somebody to console him.
The lawyer had so many problems to deal with.
I want something for children to read.
その老人は彼を慰めてくれる誰かを必要としている。
その弁護士は処理すべきたくさんの問題を抱えていた。
私は子供が読むものがほしい。
冷たい飲み物だとsomething cold to drinkになるが不定詞の意味上の主語がつくと不定詞の前にfor ~がつく。
不定詞の後ろに前置詞が残る場合があるので注意しないといけない。よく文法問題で出されるところだ。読むべき本、なら、 a book to read でいい。readは他動詞でread a bookで問題ない。ところが、座る椅子 a chair to sit だとどうかというと、sitは自動詞なのでsit a chairとはいえない。椅子の上に座るわけだからsit on a chairであり、その椅子を前にだして作るわけだから a chair to sit on とonという前置詞がつかないといけない。同じようなものに、書く紙ならその上に書くわけだから、a paper to write on になる。その問題について話し合うための友達、ならばtalk about the matter with a friend だから a friend to talk about the matter with となる。彼が仕事をするための部屋、work in the roomなので the room for him to work in となる。住む家なら、a house th live in だし、書くためのペンなら、a pen th write with 生きていくための収入なら、a income to live on 、live onは、に頼って生きる、で生きていく という意味。
次は形容詞を修飾する不定詞、副詞は形容詞を修飾することができる。
That rule is not easy to remember.
The story of her suffering was painful to listen to.
This word is difficult for me to pronounce.
思い出すのに簡単でない、同様に、聞くのに苦痛、私が発音するのに困難、とこれらの不定詞は形容詞を修飾している。だから副詞用法の不定詞だ。しかし形式主語で
It is not easy to remember that rule. とすると、この場合の不定詞は主語のItを受ける名詞用法の不定詞だ。副詞用法で形容詞を修飾している場合がある、ということは案外落としがちだ。
副詞用法としての不定詞は副詞なので用いられる場面によって様々な意味が出てくる。最初は目的、~するために
He opened his mouth to make some remarks.
He stepped aside for her to pass.
彼はなにか発言しようとして口を開いた。
彼は彼女が通れるように脇にどいた。
目的の意味をはっきりさせるためにin order to、so as to を使うこともある。
その他にも理由・原因・条件などの意味にもなる。前後関係で大体わかるはずだ。不定詞自体にこれは目的ですとかこれは条件ですとかついているわけではないので、前後関係から意味をくみとる。
She is strange to sit all by herself for hours without speaking.
I was stunned to see him making a speech before the public.
To look at him, you could hardly help laughing.
彼女は不思議だ、なぜ不思議なのかその理由言っている。何も言わないでずっとひとりきりで何時間も座っているなんて。
私はstunned驚いた。~しているのを見て。だから原因、彼が講習の面前で演説をしているのを見て。
彼を見れば、 条件、仮定だね。 笑わざるを得ないだろう。
結果を表す不定詞もある。和訳などで出題されやすいところだ。ちゃんと結果とわかるように意味を取る。
She awoke to find that all this was only a dream.
He grew up to be a very sociable man.
He lived to be ninety.
彼女は目覚めたらこれがすべて夢だったことがわかった。目覚めてその結果~した。
彼は成長してとても社交的な人になった。
彼はいきてその結果90歳になった。→彼は90歳になるまで生きた。
He went over to Africa, never to return.
I went all the way to see my doctor, only to find him out.
彼はアフリカに渡って二度と帰らなかった。
私はわざわざ医者に見てもらいにでかけたが、あいにく彼は不在であることがわかった。
次は独立不定詞、副詞用法で慣用的に用いられる言い方がある。
to be frank with you 率直に言って
to be honest 正直に言うと
to tell you the truth 実は
to be sure なるほど、たしかに
strange to say 不思議なことに
not speak of A Aは言うまでもなく
not to say とは言えないまでも
to begin with まず第一に
to make matters worse 更に悪いことに
so to say いわば
to do him justice 彼を公平に言えば
to say nothing of 言うまでもなく
needless to say 言うまでもないことだが
to sum up 要約すれば
to put it differently 別の言い方をすれば
to say the least of it 控えめに言っても
目的を表すin order to、so as to
In order to master the English language, it is necessary to understand the structure of the English sentence.
Come early so as to have plenty of time.
英語をマスターするためには英文の構造を理解する必要がある。
ゆっくりできるように早く来なさい。
程度を表すenough to、so ~ as to
He is not old enough to drink coffee.
This book is easy enough for a ten-year-old child to read.
She spoke so loudly as to be heared by everyone.
彼はコーヒーを飲むのほどの年齢ではない。
この本は10歳の子供が読むくらいにはやさしい。
彼女はみんなに聞こえるくらい大声で話した。
このenoughは程度を表し、「~するくらい・・・」とか「~できるくらい・・・」
という意味で十分と訳さない。というのは
He had just enough maney in his poket to buy a ticket.
という文では、チケット一枚買うのに十分な金を持っていた、という意味ではないからだ。justがあることから一枚のチケットを買うくらいの金しか持っていない、という意味になる。enoughは程度であって、十分という意味ではないので、十分は使わない方がいい。これらの不定詞はいずれも形容詞や動詞を修飾する副詞句になっている。
最後にtoo - to構文
Life is too short to be interested in everything.
It was too late for us to do anything else.
これらの不定詞も前の形容詞を修飾している。すべてのことに関心を持つには短すぎる、 私達が他の何かをするにはおそすぎる、という意味だが、訳すときは前から、
人生はあまりには短くてすべてのことに関心を持てない。
私達が他の何かをするにはおそすぎた。 It was too lateのItは時間を表す漠然とした主語のItで形式主語のItではない。後ろのfor us to do anything elseはlateを修飾している副詞句であり、名詞句ではない。
最後にまとめになるが、不定詞には意味上の主語がつくばあいがあること、for ~と言う前置詞が着く。形式主語のIt is 形容詞 前置詞+意味上の主語 + to V ~
という構文では意味上の主語の前に着く前置詞はforかofが来る。形容詞が人の性質や性格を言っている場合はofを使う。人の性質だから、親切とか不注意とか愚かだとか狂ってるとか、無思慮だとか色々ある。それらは例えばHe is kindのように主語に持ってきても成り立つ。しかし、possible などの形容詞は人の性質ではないので、He is possibleとはいえない。そういう形容詞はforを使う。
あと不定詞の後ろに前置詞が残る場合があるということ。書くためのペン、とかいうやつ。too to構文は前から訳していって、あまりにも~なので・・・出来ない、と後ろの不定詞は否定語がないけど、否定として訳すこと。
This river is too broad for children to jump across.をso that構文に直すと、
This river is so broad that children cannot jump across it.
このように否定のcannotが出てくるということ、それからthatの中は欠けたところの無い文が来ることに注意。つまり、acrossだけではだめと言うことだ。その川を横切るわけだからacross it とitをつけないとならない。なぜかというとthatは接続詞のthatで関係代名詞のthatではないので、完全な文、欠けたところのない文が来る。もし前置詞の後ろが欠けていたら、代名詞で補うことが必要になる。
次回不定詞の時制について話をしていこう。長くなったのでここで一旦終わろう。