根気の要る職人的作業でした。
今回見事に残念な結果に終わった再メッキでしたが、備忘録的にしたことを書いておこうと思います。
一番大事なことは、依頼するメッキ工場が「修正修理された素材に対してどれだけ見識をもっているのか」ということに尽きるかと思いました。それはどのような世界や職業でもいえることなのだと思います。よく「プロなんだから」という言葉を耳にしますが、その「プロ」というものの中にはスキルなど伴っていないただ「職業」として金銭を受取っているというだけの方々も多々見られます。
今回の工場はそういうわけではありませんが、長けていることとそうでないことがあるのは仕方のないことです。
さて、それでは「メッキ依頼前にどのような下地作りをしていたか」ということを、書いてみます。
まず、ニッケルクロームを剥がして素地にしなくはいけませんが、自分ではすることが出来ません。つまり、サンポールでは剥がせません。したがって、メッキ工場に依頼するのですが、通常は剥がしのみはあまりしてくれないのかもしれません。
先日クロメートを頼んだ工場にクロメート加工するもの共々見積もりで送ってあったので剥がしてもらいました。
金額は・・・背に腹は代えられなかったので・・・・高額でした。
そして送り返してもらいましたが、特に防錆もされていないので数日で錆びだしました。

酸洗い(サンポール)してさっぱりとします。

すぐさま水で洗ってからセスキソーダを溶かしたアルカリ溶液に入れて中和し、錆びにくい状態にしておきます。
その後、半田作業まで時間があるので、再度錆を出さないようにするため、シリコンスプレーを吹いておきました。

アバタ埋めには、ヤニなし半田をフラックスを使いバーナーで付けていきました。
フラックスの威力でパアッと広がり気持ちよく半田を盛れます。ただし当て過ぎ注意です。
ワット数の大きな半田ゴテでも良いですが、重くて取り回しもしづらく効率的ではありませんでしたので、バーナーでの作業としました。
細かい作業は断然こちらがよいですね!
写真のバーナーは、この一回で壊れましたので、元々持っていた国産品を修理して行いました。
安物中華製はやはりだめですね。


ペーパーなどで面出ししてからブラストをかけます。小梅ちゃんの登場です。

ブラストが上がりました。
このまま完成でもいい感じですが、クロームメッキを綺麗につければ完成します。

そして、灰皿のふたは、無数の腐食で酷い状態です。
それでも、小生の元に来たものの中では一番綺麗なものです。
なので、今回再生しようと試みました。
写真は半田作業途中でです。

腐食部分はフラックスつけても半田が付きにくいので、あらかじめリューターで切削しておきます。

微細なアバタだらけですので、半田をやすりで擦り下ろして粉状にしたものを使いました。
これを、あらかじめアバタ部分に据えてからフラックスを用いて、30Wの半田ごてをさいばし代わりにし、バーナーであぶっりながらの作業をしました。

概ね、半田作業が終わりました。

面出しでは、回転モノは使わず、鉄鋼やすりやダイヤモンドやすりの平らな面を使い状態を整えてから、ペーパーを#240、#320、#400、#600、#800、#1000、#1200、#1500、#2000と掛けて表面の仕上げを終えました。
最後に、ライン部分は半田でつぶれた箇所が多々ありますので、プラスチックカッター(通称Pカッター)で、筋彫りして原型ラインを再現して下地作業は完了です。

後はメッキをかけてもらうだけです。
すごく楽しみでした。
でも、前回のブログでご承知のように残念なものになってしまいました。
また、同じようなことをする場合には、装飾品としてだけではなく、「芸術作品と捕らえてくれるような感性を持っているメッキ屋さん」に依頼しないといけませんね。
安くはやってくれないかもしれませんね。
安い!うまい!早い!の吉野家のようなメッキ屋さん探しています。(笑)
以下余談です。
実は、今回の第2弾のメッキを宅配で受取った当日の日中に、不動産屋さんから拙宅の水道工事をしなければならないとのことで「職人」が入って工事をしていました。内容は、50年以上前の古い家ですので、「漏水する前に壁の中の給水管を廃止して、新たに外付けの配管をするというものでした。もちろん「プロの職人」なので、そのまま任せていましたが、出来上がったものを見ると目が点になるようなひどい配管で、風呂場など牢屋の中で風呂に入る気分になるほどの”美しさなど何も考えず”にセンスもなにもなく配管されておりました。もし自分が費用を出して依頼するのなら"絶対こんな配管は許しません”。小生なら、「赤または黄色の点線の配管をするでしょう。」見た目にもシンプルで、配管も短くできるというものです。
見た目にも最低限の露出でスマートだと思います。上から降りてくるのは一箇所だけなら目立ちませんからね。
「プロ」ならそのくらいはしてもらいたいものです。「素人」の意見で恐縮です!

とうわけで、「プロ」、「職人」という言葉に惑わされることなく、本当にその仕事を出来るスキルのある方と繋がるのが大事なことなんだと思います。ただ、金銭については懐と相談ということになってしまいますよね。
この19日という日は、このダブルパンチで激しく落ち込まされた一日でした。