先生と、笑いの止まらない受講生の話
私が学んでいる
マインドフルネス・ストレス低減法
(通称MBSR)の講師陣の一人、
J先生は、
私が心から尊敬している人。
私が初めてマインドフルネスに出逢い
8週間のストレス低減法コースを
受講した時から
一年の集中コースを経て
現在の講師養成講座まで
ずっと私を指導してくれている方。
写真でもご紹介しようと思ったら
こんなに尊敬しているのに
一緒に撮った写真がない
講師養成講座終了までには
絶対にツーショットを撮らないと
先生のどこがすごいかと言うと、
マインドフルネスを
本当に生きている方だから。
慈悲の心が溢れている方だから。
以前、
何を指導するにも
「生きざま」が全てだという
記事を書きましたが↓
J先生を見ていると
本当にそう思うんです。
上の記事に書いた合宿に行ったとき、
先生が話してくれた、
先生ご自身の体験談を
ひとつ紹介します。
先生の生きざまが
人を変えたお話です。
J先生は主に
マインドフルネス・ストレス低減法を
病院で指導しています。
マインドフルネス・ストレス低減法を
考案・開発した
ジョン・カバットジン博士が
マサチューセッツ大学医療センターで
鎮痛剤の代わりに
マインドフルネスを使ったように
J先生も痛み緩和のために
マインドフルネスの指導を行っています。
そこに来る患者さんは大抵、
かかりつけのお医者さんから
「このクラスを受けてください」
と言われていて、
必ずしもやる気があるとは限らない。
「瞑想?なんて無駄なことするんだ」
って感じの人もいるのだとか。
その中で一人、
先生に対してとても挑戦的で
敵意丸出しの受講者さんが
いたそうです。
瞑想を始めると、
他の参加者さんへの
配慮もなく
クスクスと笑い始め
部屋中に響く大声で
ゲタゲタ笑う。
何度も何度も、瞑想の度に
それを繰り返す。
先生はどうしたか。
その人に、
他の人もいるので、
廊下で笑ってくださいね
笑い終わって
もし、戻ってきたかったら
戻ってきてくださいね
と穏やかに言い、
また瞑想指導に戻る、
それを繰り返し、
しばらくして
その人が戻ってきたら
嬉しそうににっこりと笑いかけて
何事もなかったように
クラスを続けたそうです。
何度も、何度も、
これを繰り返したのだそうです。
そんなある日。
その人がクラスの最後に
先生のところに来て
真面目な顔で
こう言ったそうです。
Jさん
あれほどのことが
何度くりかえされても
あなたの心は
一切かき乱されることがない
もしそれが
瞑想の産物だとしたら
その瞑想ってやつを
私にも教えてください
このお話を聴いた時
なんだか涙が出てしまって。
ほんとにすごいなって。
でもね、
J先生はこうも言いました。
僕だって
心が穏やかだったわけじゃない
他の参加者さんに申し訳ないなとか
何とかしないといけないとか
色々考えたし
怒りも感じたし
ちょっとした絶望感を
感じたこともあった
でも僕は
そういう自分の心の波風との
付き合い方を知ってるんだ
マインドフルネスとは
平穏な心を作るのではない
不穏な心と
平穏に対峙する姿勢を学ぶんだ
いつか先生みたいになりたい。
呼吸するみたいに
マインドフルを生きれるように
なりたい。
生きざまで伝えることの
難しさと、素晴らしさ。
自分、きっと
死ぬまで努力し続けるんだろうな。
12月の予定・全て満席となりました
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