宇宙に太陽光発電の発電所を建設し、起電した電力をマイクロ波で伝送して地上で電力へと変換する宇宙太陽発電所、SPS(Solar Power Satellite)。
いささかSFっぽいけれども、京都大学を始めJAXAなどが実用化に向けて研究を進めている。
いささかSFっぽいけれども、京都大学を始めJAXAなどが実用化に向けて研究を進めている。
SPS(Solar Power Satellite:宇宙太陽発電所)
今日び、新聞などで核廃棄物は10万年後も存続するのだから、問題を先送りしてはいけないと書く。将来の人類に任せてはいけないとも書く。それは正しいだろう。
10万年後でも、人類は存続していると思う。ただし遺伝子としてだろうけどw
しかし、その時のことを考えて、今から原発を停止すべしとかいう理論はナンセンスすぎる。だって10万年後は、人間は人間じゃないんだもん。
そもそも新聞や雑誌は、恐怖心を煽るタイトルをつけると売れるそうだ。そういえば電車の中吊り広告でよく見る「日本の凋落」「滑落」「破滅」「壊滅」という文字。この手法、ある新聞社社長が講演で言っていたから間違いないだろう。ということは、原発存続の必要性という記事ではタブン売れないだろうから、いっそのこと「電力不足がもたらす『日本製造業の終焉』」とかタイトルすれば売れるかも。
我国は先進国の中で最右翼的なエネルギー貧乏国であり、国民皆がエネルギー難民だ。フツーに考えてエネルギーがなければ国として産業は成り立たないから先進国として留まることが困難となる。
いずれにせよ、原発は出来るだけ早く停止させるにしても、代替エネルギーが安定供給できるまでは停止させちゃいけないと思うのだ。
そこで、じゃ原発に代わる代替エネルギーはどうすんの?と言う話。
その前に:
原発を廃止に導く為には、2つの方法が考えれると思う。
1) 一つはオフグリッドによる発電箇所を多数設け、系統への連系を行わずローカルに発電を行う方法。再生可能エネルギーと蓄電池で賄う。
街頭設備など多少の電力変動は吸収できるというアプリケーションに対しては、オフグリッドの発電設備からのみ電力を供給させる。系統とは寸断する。一方、系統からの電力は、原則的に産業用や病院、家庭への供給に絞る。この結果、系統からの基幹産業への電力供給は安定する。街頭の一斉停電はなくなる。
2) もう一つは、上記のSPSの様なグローバル電力安定供給を可能とする発電設備を建設すること。
他でも述べたように、小生は原発には反対だが廃止は不可能と考えている。今考えるべきは原発の廃止ではなく、どうやって代替エネルギーを用意するかと言うことだ。再生可能エネルギーも一つの解ではあるが、電力の安定供給は望めない。
再生可能エネルギー、素晴らしい発電方法だと思う。しかし安定供給と安定運用という視点で見ると。。。
風力発電は、その設備が本当に地震や津波に絶えられるかどうか、誰にも分からないだろう。もちろん厳密な計算に基づくシミュレーションや数々の実証に基づいて建設されていると思うが、それでも建設に伴う人的ミスは生じる。それに気がつかなければ潜在するミスは発覚しない。工事中に人的ミスは無かったことを証明する手段は無い。悪魔の証明よろしく、無いことを証明することは不可能だ。ゼッタイ安全といっていた福島原発が人災であったことなどがその例。
また、南米で蝶が羽ばたくと北米でハリケーンが生じるというたとえ(バタフライ効果)があるが、自然現象は連鎖するものだから、何か災害が起きた場合、どこに原因の発端があるのか、実はわからない。自然の現象は経ち止ることなく形を変えて連鎖する。風力発電にしても、総ての自然現象について、その相乗的な現象まですべてを含めてシミュレーションすることは不可能だから、想定外の自然現象の攻撃を受けて、沈没することもある。
それと、北米の風力発電所、Wind Farmを見ても分かる通り、風力発電機の数パーセントから数十パーセントは稼動していない。小生の見たところでは、例えばロサンジェルスからパームスプリングスに至る10号線にしても、カリフォルニアのベイエリアのI580沿いにあるアルタモントパスの風力発電所でも、相当数の発電機が停止している。故障なのかメインテナンスなのかは分からないけど、稼動率はあまり高くなさそうだし、維持費が相当かかりそうだ。
太陽光発電は、追尾型でない限り、稼動部がないから機械的な消耗部品がないため、寿命は長い。但し、天候や昼夜の明るさによって発電量が極めて異なってくる。
発電についても、太陽電池は真夏の炎天下だと最大の電力を発生すると考えている人が多いのではないか?
実際は違う。太陽電池は半導体だから、ある温度を超えると、荷電子帯にある電子が熱で励起されて伝道帯へとシフトしてしまうために半導体としての働きをしなくなり、単なる抵抗体となってしまう。従って、太陽電池にとっても最も望ましい環境は、太陽電池に対して垂直な方向から可視光線が差込み、大気による拡散が少ない土地でしかも涼しいところとなる。そんなところ、日本には無い。そしてなにより、夜間は発電しないから安定的な電力供給は不可能ということになる。
こうしたことから、我国には、再生可能エネルギーではないエネルギー源が必要だ。
センチメントになり、或いはヒステリックになって原発反対と息巻いてシュプレしたりアジるのはもうやめて、それに費やすパワーや金を、SPSの様な新技術への投資に回したり具体的なアイデアを出していくことこそ、エネルギー貧乏国である我国が、今、取り組むべきテーマじゃありませんか?
恐らく、こういう技術による電力供給が可能になる時期はそんなに先ではない。京都大学の説明では、2040年の実用化を目指しているという。原発一基分の電力が安定供給できるようになるというのはもっと先になるかもしれないが、それでも、すくなくとも人類が滅亡するほど先の話じゃないはず。

















