古い映画のタイトルにもあったこのテーマ、両者の性差に関する研究は古今東西を問わず盛んに進んでいるが、心理的な差異ではなく物理的な性差については客観性があって、理論的に説明が可能であるから大変興味深い。
Discovery Magazineから
http://discovermagazine.com/2012/jul-aug/06-humans-with-super-human-vision/article_view?b_start:int=0&-C=
この記事に書かれている内容は、色覚という物理的なセンサーの分解能の差が男女間にありそうだと述べていること。
視細胞のひとつである錐体細胞は、人間の場合、3種類とされており、一つの細胞が各々100ずつのRGB(赤、緑、青)を色覚する。従って人間が識別できる色は100^3、即ち100万色とされている。ところが実際には、4つの錐体細胞を持つ人間がいるという。しかも全女性のうち12%がそれに相当する可能性があるらしい。
CIExy色度図
古(いにしえ)の時代、爬虫類はRGBの錐体以外に紫外線を感知する錐体を備えて4色型色覚であったが、彼等の一部が哺乳類に進化した後は、専ら行動パターンが夜行性であったために2色型色覚となったという。即ちRGB+UVというセンサーのうち、青錐体と赤錐体のみとなった。一方、それらの哺乳類のうち霊長類は、昼行性として活動したために緑錐体が「復活」して3色型色覚になったのだそうだ。ところが、どうやらこの3色型錐体以外に、退化している別の錐体か、若しくは変異によって生じた別の錐体を持つ人類、つまり4色型色覚をもつ人間がいるというのだ。それがしかも女性限定で、しかも10人のうちの1人がそれらしい。。。なんという性差。先天的な能力の差ともいうべきか。
進化の過程に於いて、一度退化した能力が再び活性化するというのはあまり聞かないから、むしろ新たに誕生したのかもしれないが。
この4つ目の錐体が何を検出しているのかはまだわからないようだが、この記事によると、RGBの混合色で作成した光に対し、3色型色覚者には識別できない差異を、4色型色覚者は確実に指摘できたという。少なくとも実験はRGBで造った光の範囲だと思われるので、その波長に紫外線とか赤外線の領域は含まれていないと思われる。よって、被験者は通常の可視光領域に於いて、それぞれの光の波長に対する色覚が常人(男衆+女性のうちの88%)よりも優れていたということは確かなようだ。つまり、4番目の錐体があるのか、或いは3つの錐体の分解能が優れているのか、どちらかだと思う。
ただし問題はこれを立証する手段が無いこと。というか、たとえ4つの錐体細胞を持つ人が見たものの色の違いを説明しても、3つの錐体細胞しかもたない人には色覚できないから、それ以上どうしようもない。。。従ってその能力を見出すことも育てる方法もないのだそうだ。
RGB24ビットで約1,680万色。フツーの人間はそのうちの100万色しか識別できないというのに、くだんの能力を持つその女性は、なんとその100倍色の相対比較が出来るという。女性のうち、12%がそれに相当する可能性があるという根拠が判らないが(多分遺伝学的なところからかな?)、色は単体として色覚されることよりも周辺の色と混色して相乗的に色覚されることの方が多いから、10人に一人の女性は、実は感性として無意識に識別しているのかもしれない。
しかも、
どう識別しているかを説明できないまま。
そして、説明されてもゼンゼンわからないまま。
これはナゾだなぁ。
いずれにせよ世の男衆は、色の違いや色合いとかについて、というか、少なくとも人工色ではなくアナログ量として自然に存在する色については、四の五の言わずに女性の感性を重んじた方が良さそうだ。なにせ、意見を述べるその女性こそ、第四の錐体を持っているのかもしれないから。
この記事の最後にあるように、もし自分がそれかも?と言う人は是非ご連絡を、とのことです。光や色に関する技術的なブレークスルーが生まれるきっかけになるかもしれない。
オトコにはわからんこと、また増えた。。。
