プレミアモバイルという会社と3年にわたる契約をしたせいで、俺の部屋ではwifiは申し訳程度にしか使えない。以前から書いているように、夜になるとヤフーメールレベルで開かない。
使い放題で高速というふれこみだったが、マカフィーというアンチ・ウィルスソフトの自動更新ができないほどへなちょこ。
仕方がないので、ちょっと大きめのラップトップをバッグに入れて、近所のwifiが飛んでいるお店に行く。お店のコンセントにプラグを入れさせてもらい(そういうのが売りのお店もある)、更新ソフトをダウンロードする。
今週末は、長野市で過ごした。アマゾンからの荷物を受け取ってしまうと、特にすることもなく、ダラダラと本を読んだり、デパートに財布を買いに行ったりして暮らした。
財布はファスナーが壊れてしまったので、買い換えることにした。デパートに買いに行ったら、店員がすごく丁寧でかえって疲れた。俺にはそんなに丁寧にしてくれなくていいや。普通でいい。
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夜8時過ぎに、ふと「そう言えば、俺、今年はまだバットを振っていなかった。」ということに思いが至った。
それで、バッティング・センターに行くことにした。家から車で5分くらいのところは、ゲームセンターが併設されているせいもあるのだろう。大変な人出で、子供たちもまだ元気に騒いでいた。
そんなバッティング・センターに、おっさんが行って、時速70キロの球を空振りして見せる必要もない。そこに行くのはやめにした。
それで、以前よく行ったバッティングセンターに行った。そこは、車で15分くらいかかる。でもまあ15分なんて、大した距離じゃない。
昔は、こっちの方向にある職場に勤めていたので、毎日走った道だった。懐かしく、また当時の苦しかった仕事の思い出がいくつか蘇ってきた。「そんなこともあったよなあ。でも、みんな忘れてたよ。」と思った。そう。仕事の話なんか、みんな忘れちゃうものだ。
バッティングセンターに着いたとき、お客は俺しかいなかった。時計を見たら8時50分近かった。9時閉店だから、こんなに人がいないのだろうか?
フロントに座っている女性に何時までやっているのか聞いた。「11時までです。」そんなに夜遅くまでやっているのかと驚いた。長野市は都会だなあ。
とりあえず、低速、中速、高速とソフトボールばかり25球ずつ打った。変な話だが、低速はほとんどミートできず、速くするにしたがって、芯に当たるようになった。最初は、あまりに当たらなくて、俺はどこか壊れてるんじゃないかと思ったほどだった。
実家のある地元でもソフトボールの大会が開幕したことだと思う。俺にとっては、今日が開幕だ。また実家に帰る日が来たときには、少しはまともなバッターになって帰りたい。
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クリスティー・ウィルコックスの「毒々生物の奇妙な進化」(文藝春秋)を読み終わった。
読み終わったとき、俺はどうして、薬学部に進んで、毒の研究をしなかったのだろうとため息が出た。どうして、そんなに興味がなかった法学部なんかに行っちゃったんだろうなあ。俺は理系の方がきっとよかったのに。
ただ、当時は、法律の本を読むたびに、毎日賢くなっていく自分が楽しみでもあった。でも、正直な話、俺は法律で食べていくほどは、興味が持てなかった。
誰か奇特な人が現れて、今の収入をキープしたままで、俺を薬学部に通わせてくれないかなあ。そしたら、俺はきっといい研究をするだろうに。
前からずっと思っていた。毒は薬になるって。この本では、最後に毒の研究が薬の研究にどう結びついているのかが説明される。
糖尿病の薬の超ヒット商品、タンゼウム(アルビグルチド)、トルリシティ(デュラグルチド)その前身のリキスミア(リキシセナチド)、その前身のビデュリオン、その前身のビクトーザ(リラグルチド)はその前身のバイエッタが元になっており、その大元になったのはアメリカドクトカゲの毒液である。
そして、HIVがミツバチの毒で治るのではないかという研究もされている。ミツバチの毒は天然の抗生物質を含んでいて、ライム病患者がミツバチに刺されたことで完治したケースもあるらしい。ガンの疼痛を食い止めるために、コブラの毒(神経毒だから)を使うことも考えられている。
それを研究しているのが、どうして俺じゃないんだろう?俺は本当に泣きたかった。できることであれば、この本を、高校生の俺に読ませたかった。おまえはサラリーマンじゃなくて研究者になれと、言ってあげたかった。
毒の研究がダメなら、微生物の研究をしてもいい。俺は糞便をどうしたら、食料に変えられるのかという本を何度も読み返すような子供だった(中村浩の「糞尿博士・世界漫遊記」(現代教養文庫)のこと)。
俺は毎日、顕微鏡をのぞき込むような仕事をしていればよかったのに。
なんてこった。と思いながら、本を読み終わった。しばらく天井を眺めて、それから、仕事のことを2、3思い出して、「あーあ。」と言ってみた。人生をやり直したい。
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マカフィーの自動ダウンロードができないくらいだから、当然、キンドルに漫画や小説をダウンロードするなんてことは不可能だ。
何度か試してみたが、漫画のサンプルすらダウンロードできない。実家に帰ったときにダウンロードしようと、もう俺も諦めている。
当然、ビデオのダウンロードもできないと諦めていたけれど、ちょっと試してみた。
粗い。そして、動きがカクカクしている。それでも我慢して2分ほど見ていたら、突然、画面がクリアになり、スムーズに視聴ができた。マジで?できるんだ。と思った。
それで、「ボーン・レガシー」をまた見た。
ほとんど忘れていて、すごく新鮮な気持ちで最後まで見た。
内容はどうってことのない映画だったけれど、アクションはすごいなあ、と当たり前のことを思った。
そして、しばらくして、またキンドルの電源を入れてビデオを見ようとした。電波の状況が悪いということで画像は粗く、動画も途切れてしまう。やっぱり無理だった。残念だ。

















