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その時、玄関のチャイムが鳴りました。

 

 

ちょっとお待ちください。

 

と言ってリビングに行き、

モニターを見ると、

 

 

立っておられたのは、

騒動に気付いた、

斜めお向かいのお宅の

Aさんご夫婦!

 

お庭の家庭菜園で

いろいろな野菜を栽培されていて、

「たくさん採れたから手伝ってウインク

と、よくお野菜を

持って来て下さるお家です。

 

母も家庭菜園をやっていたので、

お互い野菜を交換したり、

時にはお茶したり、

とても仲良くして下さっています。

 

家庭菜園のお世話の為に

よくお庭に出られるので、

声が聞こえたんだと思います。

 

いくら扉を閉めても、

あんな大声で怒鳴ったら、

聞こえて当たり前です!

 

 

私は4人を押しのけ、

玄関の扉を開けました。

 

 

すると、それまで怒鳴っていた老婆も、

奥さんも、爺さんも、

 

急に丸腰になり、

 

老婆は猫なで声で、

 

「そーいうことでぇ、

宜しくお願いしますね~ニヤニヤ

ごめんくださいませ~」

 

と会釈して帰っていきました。

 

 

Aさんご夫婦は、

涙を流す母と私を見て、

 

「どうした!大丈夫?」

 

「一体何があったの?」

 

「今しがた庭に出たら、

酷い暴言が聞こえたから、

慌てて来たのよ。そしたら、

あの一家が勢揃いじゃない!」

 

私は一連の出来事を、

簡潔に伝えると、

 

 

「やっぱりオカシイ一家だな。」

 

「陽子さんが鋏で脅すなんて、

あるわけないじゃない!

信じられない。

私たちは陽子さんの事、

お付き合いが長いから

よく分かっているからね。」

 

「今度また押しかけてきたら、

遠慮なく呼んで下さい!」

 

と、Aさんご夫婦は仰いました。

 

 

本当に、本当に心強かったです。

 

最後にご主人が、

 

「女性だけしかいない時間に

4人で押しかけるなんてとんでもない。

しかも、男が二人もいたじゃないか。

あいつ(トラブル一家の夫)

警察官だぞ。何やってるんだ。

110番した方が、

かえって良かったかも。

その方が、

あいつも事情聞かれるからね。

内容的にも立場上まずいよね。

また来たら、うちも駆けつけるし、

同時に110番通報か、

そこの交番に電話していいから!」

 

と、仰いました。

 

Aさんのご主人は元・警察官なのです!

定年退職されて3年位でした。

 

「本当に、絶対に遠慮しないで!」

 

そう念を押されました。

 

 

心からホッとした瞬間でした。

 

 

 

その後、市報に法律相談について

載っていた事を思い出し、

電話を掛けました。

 

「ご近所トラブル」

「民事に関する全般」

「相続で揉めた時」

などと書いてありました。

 

 

3日後に予約が取れたので、

当日は私一人で向かいました。

(母はかなり憔悴していたので)

 

 

トラブルの行方も気になったけれど、

 

一番気がかりだったのは、

 

 

母の脳腫瘍が

暴れ出さなきゃいいな、

という事でした。

 

初発・再発いずれの時も、

 

肉体的にも精神的にも、

とても疲弊していたからです。

 

 

医学的には関係無いかも知れませんが、

偶然ではないような気がして。

 

 

 

 

※2010年の出来事で、

すでに解決しています。