2018年に発売されたb-flowerのベストアルバムを、SEEDレコードより通販で購入しました(ギルバート・オサリバンのチケット払戻金にて)。配達された封筒の送り主欄には、担当者 : 八野となっていて、これって、やはりb-flowerの八野英史さんだよな。
 
八野さんが僕の名前と住所を手ずから書いて送ってくれたのか、と思ったら、ちょっとドキドキしました。直筆だ直筆。
 
そう、そもそも連休中のこと、通販サイトにてカタログを見ていたら、90年代に聴き狂っていたb-flowerへの愛が沸々と甦ってきて、おお聴いたことないb-flower関連のCDがいっぱいあるじゃん欲しい欲しい、と焦がれていたところに払戻金です。
 
音楽によって生じた払戻金、音楽に浪費するのがいい。

心がとろけそうになる音楽。好きだったからもちろん知ってはいたけど、ホント、宝石のような楽曲たちですね。それは高価なジュエリーのようで、露店で見かけるオモチャの指輪のようで、川の中で光る小石のようでもある、誰もが一度は胸に描いたことのある輝きを放つ。知ってる歌はもちろん、知らない歌も余さず全て美しい。とろけます。
 
おこがましい話ですが、マシスの作る歌って、b-flowerの後を確実に追いかけている(追いかけたがっている)。決して意識はしていないし、真似もしてない(出来ない)のに、こうして改めて聴くと、俺って八野さんのフォロワーじゃん、と気付かされます。
 
八野英史の作る歌世界は、言葉の小道具が素晴らしく多彩で巧みで、映像でものの見事に心象風景を語ります。そこのところ抜群に上手いです。僕は誰の才能にも負けず劣らず、八野英史の才能が羨ましくて仕方ない。

 

ベストアルバムにはb-flowerのファンブックのような小冊子がついてまして、これがなかなか読み応えがあるボリュームでした。b-flowerの歴史と楽曲のライナーがメンバーのコメントでたっぷり綴られていて、知らなかったb-flowerの歴史が知れて、面白かった。
 
載っていた八野さんのコメントで、すごく印象に残った一文があるので、引用させてください。
 
《何しろ作っても作っても全く売れないので、これはもう僕らの音楽なんて誰からも求められていないんだなと。これ以上不燃ゴミのようなもん世に残してもいかんだろうと、2003年以後、僕自身は音楽を作るどころか、聴くことも、ギターに触れることもなくなって、そのまま5~6年が流れました。
 
そんなある日、ネットで「b-flower」って検索してみると、今なお昔の僕たちの曲を聴いてくれたり、宝物のように思ってくれている人たちの存在が。「あれ、そうなんだ。もしかして僕は音楽を作ってもいいってことかな?」と。
 
↑自分の音楽は誰にも必要とされてないんじゃないか、って虚無の感覚、わかります。でも、誰かにとっても宝物たりえるんですよ。
そして2008年、八野さんはLivingstone Daizyというバンドで音楽活動を再開(b-flowerは2012年に再始動)。今回Livingstone DaizyのCD、買って、聴けました。
至極の33分間。どの曲も《この歌が僕の作った歌だったらどんなにいいか!》と地団駄踏んで羨ましくなる、名曲揃いの一枚。これ、b-flower名義で出しとけばb-flowerのニューアルバムで通ったじゃん、って思った。詞も曲も歌も音も全てが理想。最高。

 

もう一枚、バンドメンバー細海 魚さんのユニットのもの。タイトルに惹かれて買いました。
美しいメロディと変拍子に独特の歌詞、オモチャ箱を探るような音、ほとばしるような才能の爆発。これも、ご機嫌。

 

 
よく、昔好きだった音楽を聴くと当時を思い出す、とか言いますけど、90年代、二十代の多感な時期に、僕はb-flowerを、あるいはL⇔Rを聴いて、なーんて素敵なものを見つけてしまったんだろう!と、とびきりワクワクしたのです。その時の胸の熱さが、聴いてて、グーっと甦ってくるのですよ。本当に胸が熱くなる。うっかりするとちょっと泣きそうにもなる。
 
もちろん、今だって音楽は大好きだけど、あんな風にあそこまで夢中になって心踊らせることって、今後おそらく二度とないでしょうね。二十代のあの時期だけに持っていた感性が、奇跡のように反応したのだろうな、と思うと、なおさら込み上げるモノがあります。
 
 
やれないだろうなァ、と半分諦めてましたが、やっぱり延期となりました。楽しみにしていたギルバート・オサリバンの来日公演、僕は最終日の5月30日東京国際フォーラムのチケットを取ってあったのです。

好きだ好きだと公言してるわりに、僕はオサリバンのステージは1993年の来日公演を一回観た以来。今回もし行けていたら27年ぶりの生ライブだったのです。うーん、残念。オサリバンは結構頻繁に日本公演やってくれてるのに、ファンとすれば何て体たらく。
ギルバート・オサリバン
東京国際フォーラム ホールC 会場案内
<公演延期>2020/05/30(土) 17:00開演
アーティスト側との協議の結果、新型コロナウイルスの感染拡大状況を鑑み、ご来場されるお客様と出演者・スタッフの健康と安全を考慮し、来年の下記日程に延期することを決定致しました。
■振替日程  2021年5月30日(日) 
東京国際フォーラム ホールC 開演16:00(開場15:00)
なお、残念ながら振替日程にご都合が付かないお客様には、
下記の方法にてチケットの払い戻しを致します。
払戻し期間:2020/05/08(金) 10:00 ~ 2020/06/07(日) 23:59
払戻方法は、チケットの受取方法や支払方法により異なります。



延期が決まって、こんなに早く振替公演が決まった。しかもちょうど一年後、2021年の5月30日に決まったって。同じ日の会場をよく押さえれたよなって思った。
一旦、チケット払い戻ししようかなと思ってます。残念だけど、もともと3階の大した席じゃないし、来年で東京公演で日曜日って言われても、その時に自分の都合がつくかどうか、今の段階でわかりません。仕切り直しします。

(追記 : 無事に払い戻し出来ました。考えてみたらコンサートチケットの払い戻しをしたのは初めてですね)

でも、もし来年行けるとなって、改めてチケット申し込みになったとして、僕は自分はチケット取れるに違いない、と思ってます。何の根拠はありませんが、取れないわけがないと勝手に信じてる。

ギルバート・オサリバンはいま73歳。世界ツアーをするミュージシャンとしては確かに高齢ではあるのですが、これも何の根拠もないですけど、オサリバンはまだまだ元気で音楽をいてくれるって気がしてるのです(願望?)。来年だって、きっと元気に日本へ歌いに来てくれる。そしてもしタイミングが合って行けるものなら、もう一度、オサリバンの元気なステージを生で観たいです。


ちょっと楽しみなニュース。ボブ・ディランの新作アルバムが出るんですってよ。
ボブ・ディラン8年振りのスタジオ・アルバム『ラフ&ロウディ・ウェイズ』リリース決定!

2012年の『テンペスト』以来8年振りとなる、全10曲を収録したCD2枚組のスタジオ最新作『ラフ&ロウディ・ウェイズ』が今年7月中旬(予定)にリリースされることが発表されました(アメリカはCD・デジタル6/19、LP7/17発売予定)。
 ▼ラフ&ロウディ・ウェイズ』再生・購入はこちら
https://sonymusicjapan.lnk.to/BobDylan_RRW  
今作から新曲「偽預言者」が本日より配信開始! 
 ▼「偽預言者」試聴はこちら
https://youtu.be/2QPBpFAKTGo
 
■アルバムについて
『ラフ&ロウディ・ウェイズ』から想起されるのは、1960年にRCAが発表したジミー・ロジャースのアルバム『My Rough And Rowdy Ways』。デビュー前からジミー・ロジャースの歌をカヴァーしていたディランは、1997年に自ら設立した、エジプシャン・レコードからジミーの生誕100周年を記念したコンピレーションを発売しています。“カントリーの父“と呼ばれる事が多かったものの、その枠を大きく飛び越え、アメリカン・ポップスの先駆者となったジミーへの思いが満ちたアルバム・タイトルとなっています。
 


先行で聴けた、最もなんちゃらな殺人?って曲がビルボードチャートで一位になって話題になってました。17分もある上に、メロディに起伏のない例のディラン調子で延々ブツブツ歌われるので、僕は冒頭部分だけ聴いて止めたけど、アルバムを買ったら歌詞カード見ながらじっくり聴きたい。


朝の散歩のあと、部屋でピロウズのベストCD聴いてたら、なんか涙出た。「ストレンジ・カメレオン」「ファニー・バニー」じんわりと泣けた。染みるわ。


連休に入って、僕も少し時間ができて、いつもよりタブレットでSNSを見ています。今ですと、自粛要請を受けた音楽家が、プロアマ問わず、せっせと演奏動画を配信してるのをたくさん見かけます。

みんなライブをやれない分、せめても、と配信に勤しみ、そして、ライブに行けない鬱憤が溜まっている人たちは、液晶ディスプレイで配信ライブを観て、気を紛らわしているのでしょう。僕も、大好きな歌い手さんの配信をいくつか楽しませてもらいました。いま会いに行けない分、ありがたかった。

外出を控えて、音楽家が自宅から今できることをやる。音楽ファンも自宅で音楽を楽しむ。素晴らしいことです。

しかし、いかんせん、数が多いよ。みんなやりすぎじゃ?。

大変申し訳なく思うのですけど、これらは僕の日常の動画摂取量(?)を越えてますので、観たいもの以外はスルーさせてもらってます。普段やらない人まで急にやるんだもの。スミマセンって気持ちになるけど、生演奏は大好物でも液晶画面の前に拘束されるのは無理です。

一日の時間は有限で、僕は音楽を聴いたり作ったり本を読んだりと、自分の好きなことをするために、テレビやネットに必要以上に時間を取られたくない。もともとソレにそれほど執着もないですし。

テレビのニュースにドラマ、インターネットの動画などなど、映像ってのは結構に一方的で暴力的で、こちらが望んでもいないのに、有無を言わさず勝手に目と耳に飛び込んで来て、強引に意識をさらっていくモノです。特にSNSなんて、強烈な個人のアピール(エゴ)の場ですから、(自分も含めて)告知やオススメの暴風雨がいっつも吹き荒れてる。勘弁してくれ。

僕は観たい時に観たいものだけを観たいのですよー。


と散々に言っておいて、とても珍しいことに僕の動画がネットにあがったので、アップ報告です(なんじゃそりゃ)。

今年の1月26日に開催させてもらった初の自分イベント【オール・マシスの日】の動画を、あすとらの相棒カネマツがYoutubeにアップしてくれました。すごく嬉しい。 持つべきものはパソコンに強い相棒。カネマツありがとう。

Facebookで一足先に紹介させていただきました。相変わらず編集作業は自分では全くしてません。人任せ万歳。

この動画は僕があくまで自分で観るために、演奏の反省用(記録用)として、空いていたテーブルにカメラをドンと置いて撮っておいたものです。アングルとか音を集める位置とかすべて適当で、いい加減な映像です。

1月26日、いま思えば、ギリギリだったな。2月だともうコロナ騒ぎで開催出来なかったかもしれない。やれてよかったなと思います。

この日一番手だった【あすとら】のステージと、最後のアンコール曲はいまだあがってません。今のところ【ラフレシア】【マシス】の演奏のみです。カネマツ君は自分が映ってる部分をまずあげれば良かったのにね。


2020年1月26日(日)【オール・マシスの日】
14:00開場 14:30開演
出演 : あすとら・ラフレシア・マシス

 【ラフレシア】

00:40 紅茶とブックカバー 

05:25 心ひそかに 

10:15 長距離走者

16:30 ナチュラル

 

 【マシス】

 00:16 優しい歌が多すぎる

 05:20 星の番人

 12:00 砂糖菓子

 17:35 遠い列車

 26:10 音楽家の居る庭

 32:50 赤と茶の混沌 

37:05 マイクとアンプ



長い動画で恐縮ですが、余暇によろしければご覧くださいませ。



僕の連休は、拍子抜けするほどに例年通りで、テレビをつけなければ世間の自粛ムードもどこの話って気がしてます。家でゴロゴロしてることこそ至福のナマケモノ一家なもので、所用はチマチマあれど、やることはやって、グータラしてます。


歌う予定が一つもないってのが唯一、例年と違うか。あと、家族を連れてどこか行くようなイベントを考えずに済んでいること。


おかげでグータラを強要されてるようなところもあるのですが、たかが一週間の休みです。世間で聞く、一ヶ月以上も自粛を要請されてるような厳しい立場ではありません。休みが終わればありがたいことに仕事が待ってます。例年通りの日常は僕にはあるのです。ならば、いつもの生活を変えてやるものかって思うのです。


動画配信?そんなのやったことないもの。レコーディングでも進める方がずっといいや。僕は余計なことをせず、いつも通りでいますよ。




 マシス

散歩していて起こった、ちょっと奇妙な出来事。

昨年の秋頃だったか、連れ合いと、ちょっと遠くのコンビニまで歩いてみよう、って話になって、県道の山道を歩いていたのです。

で、無事コンビニまで歩いて、所用を済ませた帰り道、前方の路肩で車が停車していたのが目に留まりました。

坂道の中腹にデーンと停まってるので、なんであんなところに停まってんだろうね、と連れ合いと話しながら、徒歩で追い越したのです。そしたら、しばらくしてその車がシャーと僕らを追い越して、また前方の路肩に停まった。え、なになに?と思ったら運転手が降りてきて、こちらに向かって歩いてくるのです。

えーって思ったけど、ああ道でも聞かれるんだろうな、と、とっさに構えました。身なりも特におかしなことないようだし、普通の印象(男性)だったので、スミマセン、と声をかけられた時、どうしましたか?と対応をしました。

男性、ポケットからメモを取り出して、一生懸命読み始めたのです。以下、うろ覚えですがだいたいこんなことを言われました。


自分はこれまで○○で開発の部署に勤めていた○○というもので、これこれこういうことをやってきました云々。これこれこういうことを得意としていて、希望としては、これからはこれこれこういうことをやっていきたい所存で云々、と。

え、なに?転職活動?頭の中にクエスチョンマークが浮かびました。山道の路肩で?なぜそれを僕に言うの?。言われたこちらはポカーンですよ。

しかもこの人、メモを読みながら話してるのに、ぜんぜん読めてないの。ところどころでつっかえてどもって、小さな紙に手書きでびっしりと書かれたメモを、必死の形相でやっとこさ最後まで読み終えたって感じ。マァ面食らいました。

数秒の沈黙。いきなりのことに、軽く動揺しつつも、それでも、できるだけ丁寧に、

《すいません。それを伺って、僕に、何か手伝えることあるのでしょうか》

と問うと、男性はあっさり《スミマセン、人違いのようです》と引き返していきました。

男性が去った後、残された僕と連れ合いは、今、我々にいったい何が起こったのか、と帰り道に話しました。

・あの男性は今日どういう約束があったのか

・なぜ山道を散歩してる夫婦が目的の相手だと思ったのか

謎はいまだに解けていませぬ。ひょっとして闇の取引の符丁だったのでは?とか。それでも意見が一致したのは、今の人に一人で会ってたら怖かったねー、ということ。はい。真相を知ったら、おそらく大した話でないのでしょうけどね。


この出来事に遭遇して、すぐ誰かに言いたかったけど、生々しいうちに喋るのはちょっと気持ち悪かったので、半年寝かせて今回書いた次第です。散歩の途中の話でした。

こんな話でも、歌の創作ネタになるかしら。泉谷しげるの「黒いカバン」の替え歌なら歌えるけどな。

嫁さんと二人でー歩いていーるーとー
知らない人にー呼び止めらーれーたー
スミマセンーと彼はー言うのだったー

最近は田んぼに水が入って、散歩をしていると風が気持ちいいです。水田がでっかい水鏡になって、空や山を写すのが壮観。

そう、実は連れ合いに誘われて、昨年の夏くらいから一日に30~40分の散歩を習慣にしています。健康のため日々の適度な運動が大事、と健康診断のたびに言われてたので、じゃあ無理のない程度に、と連れ合いの散歩について行くようになった。そしたら、これが結構に楽しくて続いてるのです。

二人で歩く、ってのがポイント。二人ですと、歩きながらお互いにずっと喋っていて、家に二人で居る時よりも集中して会話が出来たりします。普段でももちろん話してるけど、お互い本を読んだりタブレット見てたりして、ここまでは話さない。散歩中って会話が弾むよね、歩いてるといっぱい話せていいな、と二人の意見。

(あと、無理をしない、というのも継続のポイントです。身体がキツかったり雨降りの日は歩かない。プレッシャーにならないよう気楽に楽しむのがいい)

連休に入って、うちら以外にも散歩する人をよく見かけます。急に散歩人口増えてきたなーって思う。緊急事態宣言の中、連休どこへも遊びに行っちゃいけない、ってなると、確かにご近所を散歩するのが一番手軽ですものね。


↓ご近所の水鏡



連休に入って、野生の藤の花も見れるのが楽しいです。

歩道に花がはみ出してます。ここ一応県道ですよ。
道に花びらがいっぱい。

↓ここなんて、藤の蔦が電線を伝ってます。

スゲー生命力。



マシス

5月16(土)に予定していた第170回フリーダムフォーク集会は開催を中止させて頂くことになりました。一次会出演をお願いしてあった皆さん、3月に引き続き本当に申し訳ありません。次回開催予定は7月の第三土曜日、7月18日になります。

現在の情勢はまだ、お客さんや演者さんに《いっぱい来てねー》って言えない状況です。正直、7月絶対大丈夫、とは誰にもわからないけど、そうなるよう祈ります。7月18日(土)に袋井市ライブ喫茶マムゼルにて大勢が気がねなく元気で集えますように🙇

第170回フリーダムフォーク集会 (予定)
【日時】2020年7月18日(土)19時半開演 
【場所】ライブカフェ mamselle 
袋井市堀越1802-1 
TEL 0538-42-6440http://mamselle.sakura.ne.jp/ 
【料金】music charge 500円 
【出演】一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き) 

 二次会(飛び入り枠)演奏時間一組10分  



暗いお知らせで終わるのもなんですので、一番最近買った本の紹介
「大江千里と渡辺美里って結婚するんだとばかり思ってた」樋口毅宏。思いきったタイトルと帯の文句につい惹かれました。
面白かった。どのエピソードも、これは俺のことか?と思うほど身に覚えのあることばかり。この著者は何者だ?と思って調べたら、僕と同い年の小説家さんでした。納得。

目次を読むだけで笑っちゃいましたもの。

・僕は渡辺美里と結婚したかった
・「エコーズが好きでした」と告白することは罪ですか?
・佐野元春がどれだけ神だったか知ってますか
・BOΦWYと私
・30年目の大江千里
・中島みゆきに謝罪します
・『タッチ』とは『あしたのジョー』である
・村上春樹と握手したのは僕です(しかも高田馬場)
・異説・長州力

エトセトラ、エトセトラ。こんなんもう、もろに同期生トークですよ。著者と僕は中島みゆきのおんなじツアーを観てる。うわぁって思っちゃう。

正直、序盤は、著者が序文に書いてるように、こいつは軽薄なエッセイだな一度読めば十分だわ、くらいに思った(失礼)のですけど、この樋口毅宏さんの文章、軽く見えて実はとても達者な筆で、なかなかに読ませてくれる。プロなのだから当然といえば当然ですが、あまりに上手いので、連れ合いに《樋口毅宏って知ってる?》って聞いたら《「タモリ論」書いた人だよね》と即答。連れ合いも名前を知ってた(読んだことはないそうですが)。他の本もちょっと気になってきました。読んでみたい。

何度もパラパラと読み返して、その都度《ああーあのアルバム聴きてぇー》って思わされる。実際、これ読んで大江千里と中島みゆきの昔のアルバム聴き返してます。現在持ってないCDは中古サイトに注文しちゃったりして、ヤバイ。こういう、CD買わさちゃう系エッセイ、好き。


マシス

テレビのCMソングをふと耳にして、かっこいいな、誰のなんて曲だろう?と思うことはよくあることと思います。そんなCMソングの中でも、僕が昔からずーっと気になっていて忘れられなかった一曲がありました。いくら探そうとしても、タイトルも歌手も不明だった一曲。それが、つい先ほど分かったのです。すごく嬉しい。

 

高校生の頃にテレビで耳にして、これは誰の歌だろう?と思って、そのうちヒットチャートに上がってくるかしら、と期待してたけど、結局分からず終い。《結局あれは誰のなんだったのだろう?》と、逆に気になってしまって、30数年も頭から離れず、忘れられない一曲となってしまったのですね。

 

記憶の情報としては、車の走ってる映像。確か車のCMだったということ。僕は車は興味が薄かったので、車種は覚えてなかった。そして、聞き覚えた歌詞のワンフレーズ。でも、誰に歌って聴かせても、そんな歌は知らない、と言われるばかりでした(コードはEm→Am→D→B7)。

 

それが、先程、夜勤の出勤前に、YouTubeで何気なく、昔の車のCMばかり集めた映像を観ていたのです。ひょっとして《あの歌》に出会えないか、と思って(30年来の執念、習慣?)。もちろんそれほど期待するわけでもなく、そしたら、出てきた!

 

日産ラングレー!画面の片隅に出た《唄・佐伯博志》を頭に刻みなおして、再検索しました。そして、YouTubeでサビのフレーズを聴いて、ああ、これだ、とようやく、ようやく、見つけました。

 

僕が30数年探していた一曲です。「愛を染めて、リサ」 / 佐伯博志

 

作詞:大津あきら、作曲:鈴木キサブロー、歌っている佐伯博志さんは「愛と風のように」のバズのメンバー小出博志さんだそうです。

 

この歌のサビのフレーズを覚えてらっしゃる方、いるでしょうか?CMで使われたフレーズは最後のサビの部分、《踊りながら/好きと一言/愛を染めて/いま》。僕はずっと《愛を染めて》を《愛を込めて》と覚えていたので、いくら検索しても引っかからなかったわけです。


初めてフルコーラスを聴いて、なかなか良い歌、良い歌唱だと思いました。思い入れのバイアスがガッツリかかってるわりに、実際聴いた印象は思い出のそれに遜色なく良かった。30数年探した甲斐あったというものです。

 

 

マシス

 

 

CDはAmazonでも買いますが、店頭で棚を見て実際に商品を手にとって選ぶのが断然好きです。棚を見てる時間が楽しいってくらいに、買わなくても楽しい。

でも、店頭ではまずお目にかかれないアルバムとかは、ネットで検索をかけてみたりもします。中古CDで探すのがほとんどですけど、本っ当に欲しいアルバムだったら、諦めてネットで買っちゃうこともある。

ネットは危険ですね。もう、見てると舞い上がってしまって、これは最終手段だと思わなきゃいけない。こんなのきりがない。片っ端から欲しくなってしまいますから。ルールとしては、いくらレアでも定価より値が高くついてるのは手を出さないよう気をつけてます。
(ホントに、手に入らないCDほどビックリするような高値がついてて、ビックリします)


しかし、先日、中古CDのサイトを見ていて、頭の血が一気に沸騰した作品がありました。浅川マキの『灯ともし頃』です。

ええ、買っちゃいました。これはホントにずっと探していて、高値がついてるのは買わないぜーとか言ってられない。だって、ずーーっと、商品自体がぜんぜん出て来なくて、半ば諦めていたアルバムなのです。値段、3400円ですよ。許容範囲ですよ。速攻でカートに入れました。取られてたまるかってドキドキしました。


実際に配達されたCDを手に取った時は、ささやかな感慨がありましたねぇ。ずっと探していたジャケットが自分の手の中にあるのですから。

浅川マキという人は、僕は不勉強でこれまでちゃんと聴いて来なかったのですが、ロックな音でもジャニスみたいに叫ぶわけでなく、とてもクールに歌われる。ジャズシンガーっぽくもあるしシャンソンの雰囲気もある。日本的な歌謡曲の空気もなくはない、なんともジャンルレスな印象を受けます。

このCDのライナーには、とあるお店の一室にバンドのミュージシャンを集めて、何日もひたすらセッションしながら生まれた演奏を記録していった(ジャズのレコーディングのような録り方ですね)みたいに書いてあります。そのせいか、ある種の密室感もあるし、一発録り特有の躍動感がライブ感につながる作品だと思いました。

「あなたなしで」の《川を下って行く~》の歌い出しが、何ともいなたくて、耳に残ります。つのだひろのドラムもいい。「それはスポットライトではない」で見事なヴォーカルを聴かせてるのも多分、つのだひろ。知った名前ではサックス近藤等則も吹いています。バンドのメンバーはこの当時みんな20代半ばだったとか。一番若かったのがピアノの坂本龍一で23歳だったそうです(現代音楽を志す、と紹介されてます)。

イースタンユースの吉野寿が《このアルバム一枚あれば他のレコードはいらない》と言った『灯ともし頃』。これをじっくり聴くためだけにドライブしてきました。おつかいに行きがてら遠回りしたってだけですけど、最高の気分転換ができたな。

余談ですが、ここ二週間ほど毎日車で聴いていたのはビリー・アイリッシュでしたが、浅川マキによってようやくカーステ王座から降ろされました。

グラミー賞の騒ぎで珍しく気になって買ったビリー・アイリッシュですが、個人的にこれは久しぶりの大当たり。良いです。捨て曲が一切ない。聴いて聴いて聴いて、いまだに聴き飽きません。


『灯ともし頃』を密室感というなら、ビリー・アイリッシュの密室感は浅川マキのそれに全く負けてない。こちらは自宅、全てベッドルーム・レコーディングで録ったという楽曲は、どれもシンプルで無機質な音が冷たくシリアスに響き、ビリーが目の前で囁きかけてくるような感覚に包まれます。


気だるいボーカルも魅力的で、決して朗々と歌いあげて上手さを主張したりしないけど、歌、とても上手いです。


 一般に「バッド・ガイ」のような不思議な曲がウケたのかと思いきや、アルバムをじっくり聴くと楽曲のメロディの美しさに驚かされます。この子は大したメロディメイカーですよ。そして、どの曲も3分程度で、有りがちにダラダラ長くないのが好みです。


僕はとにかくビリー・アイリッシュは《良い歌を作る》という一点で気に入りました。まだ19歳でしたっけ。すげー才能です。さすが最年少グラミー。

(訂正:18歳でした。てことはこのアルバムは17歳で発表したのか。マジか)

 

 いまのお気に入りは 「Ilomilo」良い曲だなー。

 

「Bad Guy」も、最初はただ呟いてるだけじゃんって聴いてたけど、静かなリフとか、リズムとか、本当に格好いい。《ダー》ってつい一緒に言っちゃう。詞の韻の踏み方もよくわかってるし、こういう曲をさらっと無理なく作れちゃう感覚が感心します。

 ビリー・アイリッシュは実のお兄ちゃんのフィネアス・オコネルが作曲から録音のパートナーで。となると《ビリー・アイリッシュ》って個人名であれど、チームプロジェクトといった形に近いのかしら、と想像します。それでも二人組のユニットとして活動しなかったのは、純粋に妹の才能のサポートに徹するためか、ビリー単体で推した方が世にウケるだろうという冷静なプロデュース判断か、その両方か。


お兄ちゃんもハンサムな顔立ちだから、バックにいてもさぞモテてるだろうな。

(調べたら、お兄ちゃんフィネアス・オコネルもシンガーソングライターとしてソロ活動してるようです。)




マシス

 

 

 

 

詳しいことは割愛しますが、先日、待ち時間をつぶしていたのです。それはそれは長い、いつ終わるともわからない待ち時間。いや、実際はそれほどでもなかったのですけど、べらぼうに長く感じた時間でした。

で、まぁ待つだろうと思っていたので、時間つぶしに本を何冊か携帯していきました。はたして、本なんて読む気になれるか、とも思ったけど、何もせずに待つよりは気が逸れていい。

待機場所となった一室にて、パッと掴んだ「王とサーカス」(米澤穂信著)を三時間で読了。これは一昨年より何度も読もうと思って、そのつど途中で止まってしまってた一冊で、ようやく読み終えました。本当に、何回目のトライだったのだろう。リタイアせず完走出来て嬉しいです。
フリージャーナリストの大刀洗万智が取材で訪れたネパールで巻き込まれた事件。《王族殺害事件の取材を開始した大刀洗万智を嘲笑うかのように、彼女の前に転がったひとつの死体。。。》という帯の文句が、話の骨格をほぼ伝えてます。

舞台が日本でなく異国の事件ということで、雰囲気に馴染むのに少し手こずりました。国王殺害というスケールの大きな話になって、政治絡みの面倒くさい展開になるのかと思いきや、謎は至ってシンプル。登場人物も決して多くないのに、どんでん返しには見事に引っ掛かって、しっかり驚かされました。そこは米澤穂信さすがの筆致。面白かった。

個人的にいえば、自分のその時の気分に正にピッタリの小説だった。シリーズの前作「さよなら妖精」と同様、重たく切ない余韻たっぷりのラストに、本を閉じた後もしみじみひたってしまいました。

そして、内容ももちろんですが、主人公の大刀洗万智の言葉や行動が、ひとつひとつ心地良く感じて、なんというか、読んでいて気持ちが持ち上がってゆくのを感じました。決して多くを話さず表情も変えない、静かなる意思。強く冷静で公正な視点。内心の怯えを認めつつも前に進む姿勢。待ち時間に読みながら、ああ、この娘で良かった、この長い時間を同伴してくれたのが大刀洗万智で良かった、と思いました。大刀洗万智の芯の強さに、僕も心を支えてもらった感じです。



昨年夏より、ずっと気にかかっていたプライベートでの悩みが、ようやく解決に向けての一歩を踏み出しました。曖昧な書き方でスミマセンが、ホッとしました。これから新しい戦いが始まるわけですが、心を強く持って、静かに強く公正でありたい。大刀洗万智のように。



ヤマタツ、といえば山下達郎、ですが、達郎ほどでないにせよ、僕は山本達彦も好きでよく聴いていました。

(マンガ界のヤマタツ、山上たつひこのがきデカも好きでした)

ああ山本達彦、アーバンな楽曲の良さにシビレタのはもちろん、語尾が《モァッ》と丸くなるダンディな発声が大好きで、よく歌真似をしたものです。ハンサムなルックスに女性ファンも多かった。当時も今もきっとそうでしょう。

 

実は最近の自粛騒ぎで、避けるべきと挙げられた《3密》の語呂を見たとき、

 

そう言えば山本達彦のシングルで《密》が被ったことあったなぁ

 

、と、唐突に思い出したのです。

 

CMソングとしてスマッシュヒットした「夏の愛人」の次のシングルだったかと記憶してます。タイトルは「密室のTANGO」。同じくCMシングでした。

↓ 

 作詞は「夏の愛人」と同じく売野雅男。メロディに対しての独特の言葉の当て方が、売野だなーっって思う。《みっ、いしつだねー》ってサビのまぁ歌いにくいこと。平場の感性じゃ使えないですよ。内容からして《密室》も《タンゴ》もこじつけ臭い。それ使いたかっただけじゃん?ってセンス。こんなん書いてるとクサしてるようですが、僕は「密室のTANGO」は大変気に入ってました。

 

 

そして、「密室のTANGO」の次のシングルが「密会のHIGH NOON」。《密》シリーズです(この二つしかないけど)。こちらもCMソングに起用されたので、サビのキャッチーなフレーズを覚えておられる人もいるのでは。

 売野雅男のクセの強い文体で書かれた《伊達男》の歌詞のイメージが、山本達彦ととても相性が良かった。男女のモヤモヤした関係を書かせたら売野雅男の右に出るものはないですね(個人の好みはあるでしょうけど)。

 

 

売野&山本達彦コンビの出色の傑作といえば、やはり「夏の愛人」。そして「STARDUST MARMAID」も挙げたい。

 伊達男はやたら避暑地に行って酒を飲む。そして例外なく思わせ振りな女性に振り回される。

 

 えげつなくもキャッチーな売野節ここにあり、です。

 

 

知らない人に教えたくなる、初期の名曲といえば、誰もが大好き「l LOVE YOU SO」

WOWOWで放送されたライブのアンコールでしたね。歌いだしたとたんファンの歓声がすごい。

 

 

 僕が個人的に愛してやまない初期の傑作バラード「突風」。

《人はみな愛にさまよい歩く風なのでしょうか》

 

 山本達彦&来生えつ子コンビの名曲「ロンリー・ジャーニー」

 

 山本達彦、今でも元気に活動しているらしく、66歳なのが信じられないほどに、いまだにカッコイイ。

元気なうちに生のステージをぜひ観てみたいです。