「建築志」マスオがゆく -2ページ目

業者価格

今回は業者価格について書いていこうと思います。


基本的に見積り作成のプロセスは


図面作成→図面を入札業者へ(元請建設会社へ)

→元請から下請け各業者へ見積依頼

→中には下請けから孫請け業者へ見積り

→元請

→お客さん

です。

    |―仮設工事(仮設足場・内部養生用建材など)

    |―基礎工事(鉄筋屋・型枠屋・コン打ち土工)基礎屋が一括で請負う事も

元請―|―木工事(大工・木材料屋・プレカット屋)大工が一括で請負う事も

    |―など

    |―電気設備工事(電気屋・器具問屋など)

    |―機械設備工事(水道屋・機器問屋など)


発注形態にもよりますが一軒の住宅に入る業者の数だけ見積りを取る必要があります。


※発注形態というのは

例えば電気工事の場合

元請が電気に関しては電気工事屋にすべて発注するケース1と

電気工事は電気工事屋に照明器具など「物」は問屋から元請が直接仕入れ

電気工事屋に取付のみさせるケース2があります。

この場合ケース1では問屋→電気工事屋→元請となるので

     ケース2の  問屋→元請の方が照明器具が安く仕入れることができます。

(当然ケース1では電気工事屋の利益が乗って元請に見積りがくる為)


実際はその会社がどんな発注形態でやっているかは分からないので

出てくる見積りで全体の金額を比較検討するしかないとは思います。


ですが、家をつくるのは大工さんであり塗装屋さんであり実際現場で働いてくれる

職人の方々のおかげてできていきます。


そしてあなたの大切なお金はこうして現場で汗水流して働いてくれる

職人さんにこそしっかりと支払われるべきだと私は思います。


次回へつづく。




「住」のあり方

業者価格編の前にちょっと戯言を



うちの嫁さん本を読み出すとなーんにもしなくなります。


夜9時頃には寝室に上がって(2Fなので)子供たちを寝かすのですが、

パジャマを着せたり、遊びの相手をするのはパパの仕事。

嫁さん「with」読んでました。

女性はファッション雑誌見るの好きですよね。


衣・食・住の中で「衣」と「食」に関する事は日本人は常日頃から

生活の中心にあり、きっと世界からみても

レベルは高い方なのではないかなと思います。


では「住」はどうでしょうか?

よく本屋に行きますが入ってすぐの場所に建築雑誌が

というのは専門店以外で見たことがありません。


アメリカの映画などでは日曜には父親が日曜大工で

ペンキを塗りなおしたり、屋根の上に上がっていたりなんてシーンが

よくあるように「住」との距離が近い気がします。


日本人は全般的に「住」に関心がうすいのではないでしょうか。

(今家づくりをしている人も家を建てようと思ってから本など買いませんでした?)

そんな無知な施主につけこんでいるのが今の状況だと思います。


サラリーマンが電車の中で建築雑誌をもっと読むべきだと思います。


営業マンの間違いを指摘できるほど知識を深めるできだと思います。


自己満足な建築家をやりこめるくらいの教養を身につけるべきだと思います。


もっと言うべきだと思います。発言するべきだと。


その意味でこのブログという場は非常に良いものだと感じています。


様々な人達の様々な声が聞ける事は大きな相乗効果があると思います。


家づくりは一生に一度かもしれませんが


住むということは一生です。


今、家づくりをしてみえる方はこの体験をいつかお子さんにしてみて下さい。


そして何十年後今以上の要求をしてもらえれば


建築家はより「いい建築」をつくるようになるでしょう。


50年、100年後日本の「まち」が世界に誇れるような「まち」にする為に。


これからも家づくりを続けていきましょう。


NET金額【最終回】

また×2 前回のつづき


前回までで「原価」が非常に見えづらい事は分かって頂けたでしょうか。

建築業界では原価を提示する事を嫌います。

(まーどこの業界も同じかな?)


いくら利益をもらっているか(お客さんから)隠します。


中には設計事務所が分離発注して原価公開をやっているところもあります。

オープンシステム など>基本的に私自身はこれに賛成です。

ですが色々問題点もある様です。これについては後日ゆっくり書くつもりです。)


どこでもそうですが基本的には「原価」がありそこに利益を乗せて見積りを作成します。

(HMなどは基本仕様が決まっていますが、決める時は「原価」があります)

大きな値引きをしてもらって喜んでみても実際は

当初50%の利益が40%になっただけかもしれません。


例えば当初5000万円と言われていて

契約時には4500万まで値引きしてもらった。

(10%の値引き)

しかし、それでも粗利は40%だったとしたら

原価は

4500万円×0.6=2700万円

利益は1800万円


最初の(5000万)時点ではNET5.4掛けの見積りということですね。


最初の見積りの出し方は会社によって様々でしょう。

値引き巾の大きい所は最初高くて大きく値引きしてお得感をだしたり、

逆に最初安くしてお客をつかむところ。


非常に一般の方には判断しずらいのが日本の建築業界だと思います。



次回は業者価格編やってみたいと思います。

NET金額【その3】

また前回のつづき


それでは今回はNET8.2掛けで各工事金額を出し直して見ましょう。

仮設工事     1式     750,000×0.82=615,000

基礎工事     1式    3,050,000×0.82=2,501,000

屋根工事     1式    1,100,000×0.82=902,000

木工事       1式    1,200,000×0.82=9,840,000

 等々

電気設備工事  1式    3,000,000×0.82=2,460,000

機械設備工事  1式   10,000,000×0.82=8,200,000  

直接工事費計        45,000,000×0.82=36,900,000


 NET:¥39,500,000-36,900,000=2,600,000(表面上の利益)

2,600,000/39,500,000=約6.6%

(実際の見積りを参考にしたので粗利少なめですね。

設計事務所で入札だとこんな感じです。)


多分HM工務店に直接頼まれた方はこの6.6%部分が

12~20%はあるんじゃないかな。(勘ですが)


上記の見積りの場合各工事の中にあと4~9%の利益が乗っていると思われます。

つまり

基礎工事     1式    3,050,000÷0.94=2,867,000

(利益6%と仮定、HMや工務店は10~18%


[設計事務所+工務店 VS HM・工務店の金額比較は又後日まとめます。]


おそらく基礎屋さんからの見積り金額は¥2,867,000

ここからさらに0.9~0.95掛けした金額で発注したりする事も。


と考えていくと実際の金額「原価」がみえてきそうな気がしますが

実際には利益調整をします。


例えば衛生器具(便器や洗面台)が下請け業者から7掛けで見積りがきたとします。

つまり定価100円のものが70円で仕入れるのです。

これに3割の利益をのせると100円、定価です。

お客さんはネットなどでこの商品が70円で売っていることを知っています。

見積書に100円とは書けないので70円と書きます。

30円の利益はお客さんが金額的に分からない項目

例えば「木工事」などに1式で入れてしまいます。


というような事が見積書の中には隠れています。

見積もりは細かく作ればお客さんはなぜか

「1式じゃないんだこの会社しっかりしてるわ」

なんて思う人もいるかもしれません。

お客さんが単価的に知っていそうな部分

(例えば照明器具や便器など)

だけの見積り金額を安く提示しておいて

その分の利益は別の項目に・・・。

お客さんは「ネットより安く仕入れてるわ。さすが」

なーんて思っちゃったりします。



また×2次回へつづきます。


NET金額 【その2】

先日家族で行った店のちょっと気に入ったデザイン

ある店舗のデザイン

ある飲食店のデザインだが、子供心をくすぐる様で入り口に入るなり

子供達は走って行った。空間にアクセントと圧迫感なく分ける効果があり

なかなかうまいなと感じた。



前回のつづき


まず、工事費計:48,217,905円が定価とすると

そこから値引きされたNET金額が39,500,000円

(すんません前回と見比べながら読んで下さい)


建築業界はコンビニなどとちがって定価売りすることはまずありません。

(大工などの業者見積りなどは別>また業者編で書きます)

たいてい定価の○○掛けなどと言います。

上記の場合は39,500,000/48,217,905=約0.82

つまり8.2掛けという事。


HMなどでも最初の打合せ時にはあまり細かい見積りはないかもしれませんが

おそらく定価を提示してその後値引き(NET)金額を提示しているのだと思います。


ではそもそも定価はどうやって決まってくるのか?

そこには「原価」が隠れています。

(決して分からない様に)


まず、前回の参考見積りの

基礎工事     1式    3,050,000

これが基礎屋さんに支払う金額ではありません。

ここにも利益は乗っています。


「えっ、諸経費とか一般管理費とか共通仮設費とか

よーわからんものがあったじゃん」って思われたかもしれませんが

工事費計:48,217,905-直接工事費計:45,000,000=3,217,905円(訂正)

3,217,905/48,217,905=約6.6%(訂正)

まだ十数パーセントが各工事費の中に入ってると考えてもいいでしょう。


また次回へつづく


※訂正:上記の計算一部計算間違いがありましたので訂正させて頂きます。


NET金額【その1】

我家のぶどうです。

我家のぶどう

ここらで月毎にテーマをしぼって書いていきたいと思います。

(なんだかただの愚痴っぽいブログになってきたので)


今月は「価格」について。

建築業界は多重下請け構造の世界

今までは業者から提示される金額が高いのか安いのか

分からない事が多かったと思います。


しかし、今は情報化の時代。

インターネットで調べれば様々な情報があふれています。


照明器具、便器、洗面台からキッチンまで

ネットで個人購入できる時代。


少し前にはありえない事でした。

(なぜかは後々に書きます)


では全ての情報がつかめるかと言えばまだまだほんの一部だけ

どーでしょう?10%にも満たないんじゃないでしょうか?

(調べた訳じゃないですが感覚的に)



■まずは「NET」について


NET(ネット)といってもインターネットの事ではありません。

おそらく、工務店などで住宅を依頼された方なら分かるんじゃないでしょうか?


見積書の頭(総合計)の部分で値引きをしているんじゃないでしょうか?

例えば()

仮設工事     1式     750,000

基礎工事     1式    3,050,000

屋根工事     1式    1,100,000

木工事       1式    1,200,000

 等々

電気設備工事  1式    3,000,000

機械設備工事  1式   10,000,000  

直接工事費計        45,000,000


(頭のページ)

直接工事費計  1式   45,000,000


共通仮設費   1式     450,000

純工事費     1式   45,450,000


諸経費      1式    1,363,500

工事価格     1式   46,813,500


一般管理費   1式    1,404,405 

工事費計     1式   48,217,905  


値引き      1式    8,717,905             


見積り金額         39,500,000


なんて見積りがあったりします。

この最終的に値引きされた¥39,500,000がNET金額です。


次回へつづく。

誕生日の前日はあり?なし?

最近小学校のサッカー部の友人と同窓会をしようという話をしている。


人数も20人弱なので自分が先陣切って全員にTELしている。


10年以上連絡をとっていないやつばかりなので携帯に掛けてもなかなかでない。


いろいろやりながら連絡をとっていって最後の一人にTELしたらその日は都合が悪いとの事。


できるだけ全員が集まれるようにと気遣ってやっていたので


じゃあ日にちを変更しようという事になった。


マスオ「その日は予定なかったよね」と嫁さんに聞くと


嫁「その日は子供の誕生日の前日じゃない。何考えとるの!!信じられん人や。」


とボロかすに言われた。


マ「だって前日でしょ。ケーキ食べるのは次の日だよねー。前夜祭でもやる気?」


嫁「そーじゃないけど、前日はプレゼント買ったりと何かと忙しいの!!」


マ「プレゼントは日中買いに行けばいいじゃん。飲みにいくのは夜だけなんだから。」


嫁「あのね。となりのKさんの旦那さんは会社の送別会が日曜日にあったけど

  奥さんの誕生日のある直前の日曜だったので出席キャンセルしたそうよ。」


マ「あのー。私の誕生日の時は何もお祝いなかったんですけど・・・。」


嫁「・・・」 (本を読む嫁。)


とにかく嫁は私が飲みに行くのが嫌なようだ。

自分だけ楽しんで、私は子供の面倒。キィーーーとなるようだ。


きっとどこの家庭も似たようなもんなんでしょうが


当日は嫁と嫁に洗脳された娘・息子に白い目で見送られる姿が思い浮かんでなりません。

ある会社の広告【その3】

前回のつづき。


要するに、違法建築をしていても見つからないのが今の世の中なのです。


そーすると、経営者さんはこっちのもの。


新築は明らかに確認申請(役所のチェック)があるけど


リフォーム・増改築は法の抜け道。

多少違法があろうが(欠陥含む)お客の心さえ掴めば。とサービスはGOOD。


お客さんは信頼しきっているから疑う余地なし。


社員(社長も)は建築の事が分かってないから違法だという認識がない。


ここが最大の問題点。
※経営者が建築畑以外の場合要注意。(建築の学校をでていなかったり、建築士をもっていないなど)

自分が建築の知識があまりなくても今までやってこれたのだからと


社員にも専門知識の教育をしない。

よって違法・欠陥をやっても誰も気づかない。
(知らないという事は罪ですね)

建築士は気づいて社内で取り上げてももみ消される。

あとは辞めるか開き直るか。(良心の問題)

ともかくリフォーム会社選びの要チェック事項は


■社内に設計事務所を設けているか?
(外注では常時チェックができません。)

■管理建築士は経営者と歳が近いか?
(若い(20代など)の管理建築士では経営者のいいなりです。)


■経営者の経歴は?
(建築学校卒か建築士はもっているか?現場経験だけが豊富ではダメです。)

■現場監督や建築士をもった社員が頻繁に変わる会社は×。
(問題は常に現場で起こっています。しわ寄せは営業マンより現場監督に)

 

参考にまでに、あしからず。

ある会社の広告【その2】

しかし、この「建築士」は「経営者」の従業員なのです。


この「建築士」はその会社が建築基準法などの違法行為をしないか監視するのが仕事。


この「経営者」はその会社に利益をあげることが仕事。


この経営者、口ではよい会社を目指すとか顧客第一主義とか言いながら
最終的には会社が儲からない事はしない。


例えば、リビングの増築を希望のお客さんがみえる。


予算は1000万。


営業マンが打合せをしてプランニングしてもう契約直前。
(ただし、この営業マンは素人)


ただこの営業マン建築士にプランのチェックをしてもらうのを忘れていた。


契約日は5日後。


建築士がチェックすると建蔽率がすでにオーバーで増築は違法行為。


そこで経営者に相談。


今後はちゃんとチェックを受ける様に営業マンに注意して
あっさり契約はGO。


仕事さえ取れれば建築基準法違反なんてこわくなーい。


ではなぜ経営者さんは違反をしてまで契約をするのか?


答えは簡単。取締りが無いから。


と、経営者は建築士の様に「免許」を持っている訳ではないから。


スピード違反の様に警察がいつどこで見張っているか分からないなら


違反も減るでしょうが。実際は違法建築をしていても役所の人間が

パトロールをして違反を探すという事はほとんどありません。

たとえば今回の様に増築などの場合

10㎡以内の工事であれば無許可で工事をしてもOKです。
(地域にもよりますが)


かなり立ち入って調べないかぎりその工事が違法かどうかを

判断するのは難しいのです。


次回につづく。

ある会社の広告

先日あるリフォーム会社の新聞広告がありました。


いつも建築・不動産関係のチラシには目を通します。


そのチラシの下の部分にその会社の社長のコメントが載っていました。


内容は「法的義務を果たす事は当社では当然の事です」という事。


最近の耐震偽装や東横のホテル不正改造問題などを受けての


コメントだとは思うのですが、「大うそ」です。


理由は昨年頃、親しい近所の友人が車庫をそのチラシの会社で建てました。


大きさは車2台は入るもので木造。


当然確認申請が必要な物件でしたが無申請でやっていました。


一般の人から言えば「車庫くらい確認取らなくてもいいでしょー」


って思うかもしれません。


しかし、チラシでしっかり謳う以上は法律守れよって思います。


では、なぜこの社長はチラシで「我社は法律を守ってます」


なんて言ってしまったのか?大体検討がつきます。


「法」を知らないのです。


何がよい事で、何が悪い事か。それが分からないのです。


多少は知っているでしょう。例えば「6畳以上の増築には確認が必要」とか。


しかし、その増築した場合新築と同等の耐震基準(壁量や基礎)が


必要になる事は知らないと思います。


なぜってこの社長さんは「経営者」であって「建築士」ではないから。


当たり前と言えばあたり前。そんなの部下の「建築士」にやらせとけばいい事。



次回につづきます。