『冴えない男が手の届かない憧れの美女とデートにこぎつけるまで。』
箱根へ向けてドライブです。
助手席からは海が望める道を選び、フェラーリちゃんも満足そう。
「キレイだね～」
その声に俺が海を見ようとすると
「はまちゃんは前を見て！」
と怒られる。
そんなやり取りを繰り返しているうちに
予想していた場所での渋滞もなく
スムーズに到着。
今日の流れはいい感じだ！
さすがハマヤのボーナスステージ！
そして俺が最初に選んだ場所は
大涌谷で黒タマゴを食べる。
コレお約束！
噴火活動の活発化で
一時は入れなくなっていた大涌谷
調べた結果１６時までしか入れません。
今は１５時！
まだ間にあう！
急いで、しかし安全第一で向かいます。
いよいよ駐車場は目の前だ。
間に合った～！！
そこへ駐車場の係員さんがやって来た。
『黒たまごは売り切れました〜』
えっ、黒タマゴって売り切れんのかよ！
聞いてないよ～
ニワトリたちよ、生めよ！増やせよ！
全てが順調に行く訳ないよね…
そして不穏な空気を払拭するべく
車をそのまま箱根神社へ向かわせます
凛とした空気を纏う箱根神社を参拝してお清めするんだ。
神社に来たらおみくじ！
引くよね〜
最近ハマヤ強運だしねぇ〜
そして引いたのは
大吉！
ちなみにフェラーリちゃんは末吉。
恋愛部分には
いま隣にいる人となら幸せになります。
うほ！
すかさずフェラーリちゃんに報告です！
「いま隣にいる人と幸せになるんだって！」
「じゃぁ守護霊と幸せになってね〜」
そっちですかぁ〜！！！
そして箱根神社を出て、これぞハマヤのとっておきデート飯。
2時間かけて葉山の海岸線にあるイタリアンのお店へ！
と思ったのですがフェラーリちゃんから一言
「お腹がすきました」
まじか！イレギュラー！
ハマヤの脳みそはフル回転！
しかしホームでのハマヤは慌てません。
「お餅好きですか？」
「お餅すき〜」
「峠の茶屋っていう茅葺き屋根のお店で
お餅を食べてから向いましょう
雰囲気良いんですよ〜」
「すぐさま行きましょう」
そしてお餅を食べてから箱根を後にします。
葉山のお店は窓側の席から綺麗な夕日が見られるので
間に合うように考えながら。
江ノ島を過ぎた頃
ここから混みますよ～
なんてまだまだ余裕のハマヤでしたが
行けども行けども渋滞が終わりません。
焦ります！イライラします！
他の道に逃げることも出来ません！
そして到着したのは夕日も落ちて真っ暗な時間。
全てが上手くいくと思うなよ！
と見えざる者に言われた気がします。
フェラーリちゃんに夕日みてもらいたかったなぁ〜
そして、これぞデート飯。
ハマヤが大好きなワタリガニのクリームパスタをいただき
楽しく夕食を済ませたあと砂浜へ。
（このお店のすぐそばには砂浜があって行けるようになっているんです。）
砂浜に降りると
なんということでしょう！
遠くに花火が見えるではありませんか！
見えざる者！ありがとう！
最高の一日をありがとう！
渋滞はこのためだったのですか！？
今年はもう二人では見られないと思っていた花火。
遠くで小さく見える花火を眺めます。
告白するなら今！
という最高の場面です！
でもハマヤの頭のなかにはそんな選択肢は現れません。
彼氏彼女の関係になろうなんて考えは浮かびません。
手の届かないと思っていたフェラーリちゃんと
二日間も一緒に居られただけで満足してしまいました…
唐突にフェラーリちゃんからの質問です。
「ねぇ、ここってお決まりのデートコースなの？」
はい、歴代の彼女は全員つれてきてますね！
とは口が裂けても言えません。
俺の動揺っぷりにすべてを悟った様子のフェラーリちゃん。
全てが上手くいくと思うなよ！
と見えざる者に言われた気がします。
続く！
だよね〜告白できないよね〜って男子！LINE＠においで〜
