Marc のぷーたろー日記 -94ページ目

「火の鳥 宇宙編」('87)

 

手塚治虫さんの代表作の1つ「火の鳥」シリーズの1作品を原作とし、オリジナルビデオアニメとしてリリースされた作品で、宇宙船の事故によって小さな救命艇で脱出することになった乗組員たちの運命を描いたSFファンタジーです。声の出演は堀勝之祐さん、神谷明さん、戸田恵子さん、玄田哲章さん、塩沢兼人さん、池田昌子さん他。

 

Wikipedia「火の鳥 宇宙編」

 

監督の川尻善昭さんらしいリアルで残酷な描写と手塚キャラのデフォルメ感に微妙な違和感がありましたが、コンパクトにわかりやすくまとまっていますし、原作未読の人に原作を読んでみたいと思わせる効果は間違いなくあると思います。

 

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「火の鳥 羽衣編」('04)

 

手塚治虫さんの代表作の1つ「火の鳥」シリーズの1作品を原作とし、手塚治虫ワールドの300インチシアターで上映された短編アニメーション映画です。声の出演は小村哲生さん、斎藤恵理さん、田中敦子さん他。

 

Wikipedia「火の鳥 羽衣編」

 

曰く付きのある原作から物議を醸しそうな「毒」を抜いて、綺麗にコンパクトにまとめた短編映画。

 

ヒロインのキャラクターデザインがいかにも今どきの萌えキャラ風で好きにはなれませんでしたが、原作を完全に無視すれば、これはこれで「感動的な映画」ではあります。

 

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「火の鳥 黎明編」('04)

 

手塚治虫さんの代表作の1つ「火の鳥」シリーズのうち5作品を原作とした全13話のテレビアニメシリーズの第1話から第4話として放映された作品で、3世紀の日本を舞台に邪馬台国の最期を独自の解釈で描いた歴史ファンタジーです。声の出演は竹内順子さん、小村哲生さん、中尾みち雄さん、玉川紗己子さん、来宮良子さん、竹下景子さん、久米明さん他。

 

Wikipedia「火の鳥 (テレビアニメ)」

 

杉野昭夫さんの作画は美麗だし、映像はとにかく綺麗。

 

が、毒気がすっかり取り除かれたために、あまりにあっさりし過ぎていて胸に迫ってくるものがあまりない…。

 

これなら、同じ「黎明編」を原作としながら失敗作とされた、市川崑監督による実写映画「火の鳥」('78) のほうがまだ面白かったんじゃないかなぁという気も。

 

少なくとも猿田彦とナギの関係を単なる擬似父子として「お綺麗に」描くだけじゃダメでしょ。いくらこのテレビアニメシリーズのコンセプトが父子関係(擬似父子関係を含む)を描くことを重視としているとしても。

 

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「火の鳥 鳳凰編」('86)

 

手塚治虫さんの代表作の1つ「火の鳥」シリーズの1作品を原作とし、奈良時代を舞台に2人の仏師の因縁を描いたアニメーション映画です。声の出演は堀勝之祐さん、古川登志夫さん、麻上洋子さん、小山茉美さん、大塚周夫さん、池田昌子さん、城達也さん他。

 

Wikipedia「火の鳥 鳳凰編」

 

映画公開時に劇場で観て、その後も何度か観ているのですが、20数年ぶりに全編を観てみました。

 

初見の時と感想は基本的に同じ。

 

尺が60分と短く、ダイジェストのようになってしまっているので、物足りなさは否めず。

 

それでも、作画レベルの高さとりんたろう監督のツボを押さえたダイナミックな演出のおかげで観応えは充分。観終わった後の無常感や寂寥感は強く胸に迫ります。

 

30年以上が過ぎた今でも古臭さは感じませんでした。

 

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「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」('80)

 

手塚治虫さんの代表作の一つ「火の鳥」シリーズの映像化作品の1つで漫画原作のないオリジナルの内容となるSFアニメーション映画です。声の出演は塩沢兼人さん、三輪勝恵さん、熊倉一雄さん、伊武雅之さん、池田秀一さん、藤田淑子さん、大塚周夫さん、森山周一郎さん、竹下景子さん他。

 

Wikipedia「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」

 

手塚治虫さん自ら原案・構成・総監督を務め、原画も一部担当しているなど、彼が「火の鳥」の映像化に直接関わった唯一の作品とされる本作。映画公開当時に劇場で観た時も「面白くなくはないけれど、古臭いな…」と感じたのですが、何十年ぶりかで観てみると、そのあまりの「古臭さ」にビックリ (@o@)

 

1980年当時の最新技術も一応は使っているようなのですが、全体としてはセンスも演出も大昔のアメリカのアニメーションそのままで、そのアンバランスさが気になって仕方ないのです。

 

手塚さんはディズニーの「ファンタジア」('40) を「SF+火の鳥」で再現したかったのかもしれませんが、そのセンス自体が既に古臭いのです。

 

また、日本アニメでは珍しいフルアニメーション作品で、優秀なアニメーターを揃えているにもかかわらず、作画レベルがバラバラで、静止している場面でも輪郭などが揺れているなど、アニメーションとしての品質が低すぎ。

 

ストーリーも「火の鳥」シリーズのテーマ(の1つ)をストレートに描いてはいますが、わかりやす過ぎて陳腐だし、どうしてこのレベルで劇場公開できたのか謎。当時既に「大先生」だった手塚さんに対して意見できる人がいなかったということなのでしょうか?

 

「天才・手塚治虫でも失敗作はある」という意味では歴史に残る作品かもしれません。

 

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「ザリガニの鳴くところ」('22)

 

米国の女性動物学者ディーリア・オーウェンズの初小説となる同名ベストセラーを原作とし、殺人事件の容疑者となった「湿地の少女」を描いたミステリ映画です。主演はデイジー・エドガー=ジョーンズ、共演はテイラー・ジョン・スミス、ハリス・ディキンソン、マイケル・ハイアット、デヴィッド・ストラザーン他。

 

Wikipedia「ザリガニの鳴くところ」

 

面白くなくはなかったんですが、ベストセラー小説の映画化作品としては物足りなさでいっぱい。

 

原作を読んでいないので偉そうなことは言えませんが、文字で読めば面白い話も、映像化して面白いとは限りませんし、とにかく原作をただ漫然と映像化しただけという印象で映画としての面白さがイマイチ足りないのです。おそらく構成が不自然なせいかなと。

 

いずれにせよ、期待値が高すぎただけかも知れませんし、そこまで期待せずに、フラットな気持ちで観れば、これはこれで充分に楽しめる映画だとは思います。

「恋の骨折り損」('00)

 

シェイクスピアの同名恋愛喜劇を、ケネス・ブラナーの監督・脚本・主演で映像化したミュージカル映画です。共演はアレッサンドロ・ニヴォラ、マシュー・リラード、エイドリアン・レスター、アリシア・シルヴァーストーン、ナターシャ・マケルホーン、ネイサン・レイン、ティモシー・スポール、エミリー・モーティマー、カーメン・イジョゴ他。

 

Wikipedia「恋の骨折り損 (2000年の映画)」

 

ケネス・ブラナー、どうしちゃったの?! (@o@)

 

この映画の製作時点でも既に役者としてはもちろん、映画監督としても高い評価を得ていたはずの彼が、なんでこんな映画を作っちゃったのか本当に謎。

 

シェイクスピアの喜劇を、第二次世界大戦直前の1939年を舞台に翻案し、既存のミュージカルの名曲を使って、1940年代から1950年代のハリウッド製ミュージカル風の演出と映像でミュージカル化するというアイデアは実に面白いし、多くの人が期待するはず。

 

それが、視聴自体が苦痛なレベルでこれっぽっちも面白くない…。

 

作り手はキャストを含めて楽しんでる感じはするんですけど、全てが空回りしていて、ただただ寒い…。

 

アイデア自体は悪くないので、脚本と演出を一から見直して再映画化して欲しいくらいなんですが、まぁ、無理でしょうね…。

 

残念。

「トゥモロー・モーニング」('22)

 

2006年にロンドンで初演され、その後、日本を含む世界各地で上演された同名ミュージカル舞台劇を原作とし、1組の男女の結婚から離婚までを描いたミュージカル映画です。主演はサマンサ・バークス、ラミン・カリムルー、共演はジョーン・コリンズ、フルール・イースト、ジョージ・マグワイア他。

 

どう考えてもミュージカル向きと思えない物語を敢えてミュージカルで表現した理由に興味があって観てみたのですが、その点は「なるほど」という感じ。

 

ストレートプレイなら陳腐過ぎて物語として成立しない退屈な話を、ミュージカルという表現を使うことで観客を満足させられる代物に見せることができるわけですから。

 

が、それはあくまで「舞台なら」ですけどね。

 

生の演技、生の歌があれば、それだけで充分に楽しめると思いますが、映像では「生」でない分、物語としての面白味もなければ鑑賞には耐えません。

 

まさに映画にすること自体が間違いのミュージカル。

 

何でも映像化すればいいというものではないことくらい誰でも知っているはずなのに、何故この作品を映画化しちゃったんでしょうね。

「スピリットウォーカー」('21)

 

12時間ごとに違う人間の体に乗り移るようになってしまった記憶喪失の男が、命を狙われながらも記憶と真実を求めて闘うさまを描いたアクションスリラーです。 主演はユン・ゲサンさん、共演はイム・ジヨンさん、パク・ヨンウさん、パク・ジファンさん、ユ・スンモクさん、イ・ソンウクさん他。

 

輝国山人の韓国映画「スピリットウォーカー」

 

アイデアは面白いし、アクションスリラーとしてもそれなりに楽しめたのだけれど、ストーリー自体があまりにテキトーなのがダウン

 

猛烈な勢いで突っ走ることで、ご都合主義全開の展開もあまり気にならないようにはなっていましたけど、それにしても…。

 

特に、あれだけ人を殺すことに躊躇のない連中が、主人公とその恋人だけは何故かなかなか殺そうとしないというは、いくらなんでも無理があります。

 

アイデアありきで、ストーリーが後付けなので仕方ないんでしょうけど、本当にもったいないです。

「美しき運命の傷痕」('05)

 

22年前に起きた「事件」によって幼くして父を亡くした3姉妹が抱える問題と、父の死の真相を描いた人間ドラマです。主演はエマニュエル・ベアール、カラン・ヴィアール、マリー・ジラン、共演はキャロル・ブーケ、ジャック・ペラン、ジャック・ガンブラン、ジャン・ロシュフォール、ギヨーム・カネ、マリアム・ダボ他。

 

Wikipedia「美しき運命の傷痕」

 

3姉妹が現在抱えている問題が、22年前の父の死のトラウマから来ているとしたい作り手の意図はわかるんですけど、この映画を観ていると、父親の死そのものよりも、両親のそもそもの関係やその後の母親の育て方の方がよっぽど問題に見えるので、もっと母親の毒親ぶりを告発する内容の方がしっくりきたのではないかと思えてなりません。

 

最終的に誰も悪くないかのような結末にはもやもやしちゃいます。