「エージェント:アンヌ」('23)
2008年の米大統領選を背景に、スイスのサンモリッツの山小屋で別人として孤独に暮らしていたロシアの元スパイの女性が巻き込まれた諜報戦を描いたスパイサスペンスです。主演はアーシア・アルジェント、共演はジャンヌ・バリバール、ジョゼフ・レズウィン他。
超地味なスパイ映画。
確かにスパイの世界をリアルに描こうとしている意図はとてもよくわかるのですが、むしろリアルに描こうとしたために、逆に細かいところでの雑さが気になってしかたありませんでした。それは本当に残念。特に終盤の銃撃戦は中途半端に娯楽性を入れようとして大失敗したという感じ。
それでも、回想シーン以外はほとんど主人公の1人芝居で、最後の最後まで他の登場人物が姿を一切表さずに声だけというのは面白い見せ方だし、女スパイ同士のロマンスというのもちょっと新鮮。
こういった特筆すべき点もあるだけに、もうちょっと頑張って欲しかったなぁという映画でした。
「君だけが知らない」('21)
事故で記憶を失ったことをきっかけに未来が見えるようになった人妻が見舞われる恐怖体験を描いたミステリーサスペンスです。主演はソ・イェジさん、共演はキム・ガンウさん、パク・サンウクさん、ペ・ユラムさん、ヨム・ヘランさん他。
早い段階で真相が見えてしまい、そこから結末まで、ほぼ全てが予想通りだったのはちょっと残念。最終的に韓国らしいベタベタなメロドラマになっちゃったのもありきたりだし![]()
それでも、題材が好みだったので、それなりに楽しめましたけどね (^^)v
「最高の花婿 ファイナル」('21)
フランスの名門一家の4姉妹が、それぞれ国籍や文化、宗教の異なる男性を結婚相手に選んだことから生じる摩擦をユーモラスに描いてフランスで大ヒットした「最高の花婿」('14) とその続編「最高の花婿 アンコール」('19) に続くシリーズ最終第3弾となる群像コメディです。出演はクリスチャン・クラヴィエ、シャンタル・ロビー、フレデリック・ベル、メディ・サドゥン、アリス・ダヴィ、アリ・アビタン他。
耐え難い苦痛…。
1作目はとても面白かったのですが、2作目は1作目の焼き直しに過ぎず、「観て損した」とまでは言わないまでも、本当につまらなかったのです。
そんなわけで3作目は全く期待しないで観たのですが、その低い期待値をさらに下回るつまらなさで、観ていて苦痛でしかなく、まさに「観て損した」レベル。
本人としては家族を思いやってるつもりなんでしょうが、実際には自分のことしか考えていない登場人物たち、特に4姉妹の無神経さはこのシリーズで一貫して不快なのですが、この3作目ではその無神経さが強調されていて![]()
やはり、1作目で終わらせておけばよかったんですよ。
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「スザンヌ、16歳」('20)
ヴァンサン・ランドンとサンドリーヌ・キベルランの娘スザンヌ・ランドンが15歳で執筆した脚本を19歳で自らの監督・主演で映画化した青春初恋映画です。共演はアルノー・ヴァロワ、フレデリック・ピエロ、フロランス・ヴィアラ、レベッカ・マルデール他。
短編小説の世界。
80分に満たない短い尺だけれど、それでも間延び感。
20分程度の短編映画にした方が良かったんじゃないかなぁ…。
2人が共鳴し合う姿や2人の仲が深まっていく姿をモダンバレエ風に表現するのは、微妙に違和感はありますが、印象的で独創的。いっそのこと、もっとファンタジックな世界観でまとめた方が良かったようにも思います。
ただ、全体を通してもやもやするのは、16歳の少女が35歳の男性に恋をするのは理解できますが、35歳の男性が16歳と知っている少女に対して恋愛感情を抱くこと。単に遠くから見つめるだけの完全にプラトニックなものならともかく、熱いハグや首筋へのキスなど、性的なものを明確に感じさせるのは…。それ以上の深い関係になっている可能性があることも暗示していますし…。
10代の少女が描いた世界としてはわかるんですけどね…。
「グロリアス 世界を動かした女たち」('20)
女性解放運動のパイオニアとして長年活躍する伝説的フェミニスト、グロリア・スタイネムの波乱の半生を描いた伝記映画です。主演はジュリアン・ムーア、アリシア・ヴィカンダー、共演はティモシー・ハットン、ジャネール・モネイ、ベット・ミドラー他。
グロリア・スタイネムを全く知らなかったので、彼女の存在を知ることができただけでも観た価値はありました。
物語としては、伝記映画にありがちな過剰にドラマティックな脚色や演出が意図的に避けられているため、抑揚が全くなく、はっきり言ってしまうと「面白い」ものではありません。
しかし、その代わりに、心象風景をファンタジックに幻想的に描くことで、グロリア・スタイネムという人物を鮮やかに浮かび上がらせていたのは![]()
とにかく、普通の伝記映画とは一味違う演出が印象的でした。
「シング・ア・ソング!〜笑顔を咲かす歌声〜」('19)
戦地に赴く軍人の夫を持つ妻たちが、合唱団を結成して不安や孤独を支え合った実話をモチーフに描いたコメディ映画です。主演はクリスティン・スコット・トーマス、シャロン・ホーガン、共演はジェイソン・フレミング、グレッグ・ワイズ、エマ・ラウンズ、ギャビー・フレンチ他。
ストーリー自体ははっきり言って陳腐。
最初から最後まで予想通りにしか展開しないし、終盤のあざとすぎるエピソードにはさすがにシラけちゃいます。
が、それでも彼女たちが「軍人の妻」であり、いつ悲しい知らせが来るかわからない、そんな不安な気持ちを抱えながら懸命に生きている女性たちであるという、その1点だけで、やはり心は震わされてしまうのです。
また、主人公のキャラクター造形は「狙いすぎ」ではありますし、実際に身近にいたら相当に鬱陶しい人物ですが、軍人の妻として、そして軍人の母として覚悟を決め、どんな悲劇も耐え抜いて生きてきた姿は涙なしでは観られませんでした (ToT)
「彼女たちの革命前夜」('20)
実話をもとに、1970年の「ミス・ワールド」で起きた混乱と女性たちの葛藤・奮闘を描いた社会派ドラマです。主演はキーラ・ナイトレイ、共演はググ・ンバータ=ロー、ジェシー・バックリー、キーリー・ホーズ、レスリー・マンヴィル、グレッグ・キニア他。
ミスコンへの反対のみを声高に描くのではなく、ミスコンを通して救われる女性も存在することをきちんと描くなど、今の時代だからこそ描けるバランス感覚を感じました。
そういったメッセージ性から言えば、間違いなく価値のある映画ですが、物語としての面白さがほとんどなかったのはちょっと残念。説教臭いわけではないんですけどね…。
それはともかくとして、往年の大スター、ボブ・ホープを旧時代を代表するクソ男として描いていたのは痛快だし、それを演じているのがグレッグ・キニアなのにはビックリ (@o@)
特殊メイクもあるんでしょうが、グレッグ・キニアとは全くわかりませんでした (^^;;;
「ビースト」('22)
家族を守るため、村1つを壊滅させた凶暴なモンスターライオンに立ち向かう父親の死闘を描いたサバイバルアクションです。主演はイドリス・エルバ、共演はシャールト・コプリー、イヤナ・ハリー、リア・ジェフリーズ他。
「イドリス・エルバとライオンのガチ対決!!」みたいな宣伝文句があったので、もっと現実離れした内容かと思っていたら、意外に普通の話でちょっと肩透かし。結末も呆気なくて生煮え感。もちろん、いろいろ都合が良過ぎて現実離れしているところはありましたけどね (^^;;;
内容よりも、長回しを多用した演出が印象的。それが本当に良い効果を生んでいたかはちょっと微妙なところもありますが、少なくとも臨場感はあったと思います。
ただ、夜のシーンがいかにもセット撮影という感じのチープな映像で、ここはもうちょっとなんとかならなかったのかなぁと残念。
「愛欲の渦」('20)
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスと港町ロサリオを舞台に、それぞれの町に暮らす対照的な2人の女性と関係を持ち続ける船員の男の運命を描いた官能ドラマ映画です。主演はフアン・バルベリーニ、共演はナタリア・テナ、ベラ・カメロ、ディルク・マルテンス、アレクサンドル・カーティ、マルセロ・ダンドレア他。
確かに「官能映画」ではありますが、性描写はそこまで激しくないし、美しく撮られているので比較的観やすい映画です。
あとは、主人公の「クズ男」ぶりをどう思うかによって映画自体の受け止め方も大きく変わるでしょう。
自分としては、主人公はもっと痛い目に遭うべきだし、もっと絶望を味合わせるべきだと思うので、結末には不満 (^^)
「ダークスカイズ」('13)
郊外の静かな住宅地に暮らす家族を次々と襲う怪奇現象を描いたサスペンスホラーです。主演はケリー・ラッセル、ジョシュ・ハミルトン、共演はダコタ・ゴヨ、ケイダン・ロケット、J・K・シモンズ他。
新鮮味は全く感じませんでしたが、ホラー映画としては充分に楽しめました。キャストも合っているし、ホラーの演出も悪くないですし。
ただ、最後にちょっとしたひねりはあったものの、あまりにインパクトが弱く、平凡な結末だったのは残念。
ちょっと惜しい。
