「火の鳥」('78) | Marc のぷーたろー日記

「火の鳥」('78)

手塚治虫さんのライフワークとされた長編漫画「火の鳥」の第1部「黎明編」を市川崑監督がオールスターキャストで実写(一部アニメ)映画化した作品です。主演は若山富三郎さん、共演は尾美としのりさん、高峰三枝子さん、江守徹さん、草笛光子さん、大原麗子さん、林隆三さん、草刈正雄さん、由美かおるさん、仲代達矢さん他。

Wikipedia「火の鳥 (漫画)」

キャストが豪華なだけでなく、市川崑監督に加え、脚本を詩人・谷川俊太郎さん、テーマ音楽をミシェル・ルグラン、衣裳デザインをコシノジュンコさんが担当するなど、スタッフも豪華。にもかかわらず、市川崑監督自身が認めるほどの「失敗作」ということで、逆にどれだけダメなんだという興味で観てみました。


思ったほどヒドくないじゃん (^o^)

確かに、手塚漫画に頻繁に挿入される定番の「遊び過ぎのつまらないギャグ」を、実写映像にアニメでそのまま合成(or 挿入)する形で見せられると相当にサブい (^^;;;

これが酷評の最大の理由なんでしょうが、そこにさえ目をつむれば、2時間強の時間内にストーリーを上手く収めているし、何と言っても、隅々までスターを配している豪華さは目福 (^^)

褒めるほどの出来ではないですが、酷評するほど悪くもないという感じです。


ところで、主人公・猿田彦(若山富三郎さん)とナギ(尾美としのりさん)の関係は、原作からしてかなりホモホモしいのですが、実写でやられると一段と生々しい (^^;;;

演じる2人の実年齢が親子以上に離れているので、ぱっと見は「疑似親子」ですけど、2人の言動があまりにホモホモしいし、ナギ少年の方が常に主導権を握っているので、どうしても親子関係には見えないんですよね。このあたりの背徳性が手塚作品らしさでもありますが、それを35年も前に、ごまかすことなく「実写でそのまま」映像化していたことには驚きを感じます (^^)

BL好きの腐女子の皆さんにはお勧めしておきます (^^)v