Marc のぷーたろー日記 -84ページ目

完全版「マガディーラ 勇者転生」('09)

 

陰謀によって結ばれることなく命を落とした勇者と姫の時を越えた愛と復讐を描いたインドの冒険アクション映画のオリジナル完全版です。主演はラーム・チャラン、カージャル・アグルワール、共演はデヴ・ギル、シュリハリ、サラット・バーブ、スニール他。

 

Wikipedia「マガディーラ 勇者転生」

 

インド映画らしいインド映画で「頭空っぽ」にして楽しめる映画ではあるのですが、このノリで現代劇はちょっとしんどいかな (^^;;;

 

この大仰すぎる演出と演技は、中盤に挟まれる400年前の前世を描いたシーンではしっくり来るんだけどね (^^;;;

 

とにかく、軽く楽しめる映画であることは確かです (^^)v

「ソフィー・マルソーの復讐の矢」('22)

 

作家でもある女性警視が、夫の浮気など、辛い出来事が続いたことで精神が不安定になっていくさまを描いたサスペンス映画です。主演はソフィー・マルソー、共演はヨハン・ヘルデンベルグ、クリスティナ・フルトゥル、クリステル・コルニル他。

 

「ありえない」とは思わないし、理解はできるけれど、主人公を含めた主要な登場人物の言動が極端すぎて、ついていけなかった…。

 

物語がクライマックスに向けて盛り上がって行けば行くほど、こちらの気持ちはドンドン冷めていく…。

 

あれだけの女好きで浮気しまくりの夫の正体に、四半期以上も一緒に暮らしていて全く気が付かなかった主人公の鈍感さにも、それだけ巧妙に隠してきたはずの夫があっさり尻尾を掴まれてしまうのも、自分には微妙な違和感。これで冷めちゃったんですよね…。

 

いずれにせよ、日本語のタイトル「復讐の矢」はダメ。このタイトルからイメージされるような内容ではないです。ちなみに原題は「Une femme de notre temps(私たちの時代の女性)」です。

「フェイブルマンズ」('22)

 

スティーヴン・スピルバーグ監督が自身の少年時代をモデルにした自伝的青春ドラマ映画です。主演はガブリエル・ラベル、共演はミシェル・ウィリアムズ、ポール・ダノ、セス・ローゲン、ジャド・ハーシュ他。

 

Wikipedia「フェイブルマンズ」

 

「巨匠」自らによる半自伝的作品であるからこそ、この形で作ることができた映画で、純粋に「物語」として観ると、かなり冗長だし、そんなに「面白い」話ではないです。全3, 4話のテレビミニシリーズにしたほうがもっと観やすかったはず。

 

それでも、スピルバーグのクリエーターとしての背景を知ることができる「歴史的資料」としての価値は間違いなくあるし、極めて個人的な話を誰もが共感できる普遍性のある青春映画に仕上げるあたりは、さすがスピルバーグという感じ。

 

また、単に「映画は素晴らしい」という話にまとめるのではなく、「映画というものに取り憑かれた人間の業」や「カメラが写し取ってしまう虚構や現実の残酷さ」をしっかり描いているのはグッド!

 

さらにキャスティングも印象的で、中でも、万年青年のイメージがあるポール・ダノが父親役だったり、普通なら嫌味のない若手のイケメン俳優が演じそうな役をセス・ローゲンが演じたりするのはかなり新鮮でした。

 

ただ、ポール・ダノとミシェル・ウィリアムズが夫婦役というのは微妙に違和感があり、それぞれ単独では役に合っているのですが、2人の並びが終始しっくり来ず、それが2人のキャラクターの「すれ違い」を示唆するものだとしても、どうしてもすんなりと受け入れられなかったのです。

「バイオレント・ナイト」('22)

 

クリスマスプレゼントを届けるために富豪一家の豪邸にやってきたサンタクロースが、悪の武装集団を倒すために奮闘することになる姿を描いたアクションコメディです。主演はデヴィッド・ハーバー、共演はジョン・レグイザモ、エディ・パターソン、キャム・ギガンデット、アレックス・ハッセル、アレクシス・ラウダー他。

 

Wikipedia「バイオレント・ナイト」

 

サンタクロースを主人公にしたバイオレンス映画は珍しくないし、この映画も基本的には過去の同様の作品と同じと言えば同じ。今人気のデヴィッド・ハーバーにサンタクロースを演じさせているところが新しいだけで、彼の人気に乗っかった、一種の「アイドル映画」みたいなもの。

 

それを承知の上で観れば、デヴィッド・ハーバーの個性や魅力は活かされているし、充分に楽しめると思います。

 

ただ、好みで言えば、もっと思い切って荒唐無稽なバイオレンスアクションに徹しても良かったんじゃないかなぁと。

 

とにかく、サンタクロースが本来の姿を取り戻して「本気」になるまでが長すぎるし、中途半端にリアリティがあったり、武装集団のボスを「可哀想な人物」として描いたりするのは、そこが作り手側のこだわりなのかもしれませんが、この題材においては邪魔なだけで、それが気になってイマイチ夢中になれなかったんですよね。それが残念。

「ある男」('22)

 

芥川賞作家・平野啓一郎さんの同名小説を原作とし、不慮の事故で亡くなった後に別人と判明した男の身元調査を依頼された弁護士が、他人として生きた男の正体を追うさまを描いたミステリドラマ映画です。主演は妻夫木聡さん、共演は安藤サクラさん、窪田正孝さん、柄本明さん、真木よう子さん、仲野太賀さん、清野菜名さん他。

 

Wikipedia「ある男」

 

もっとメロドラマ風にドラマティックに描くこともできる話を、敢えて淡々と、突き放したような視点で冷静に描いているのが印象的。

 

そのため、描かれているものを表面的に観ているだけでは、全てがさらっと流れていってしまうのですが、じっくりとその行間を想像しながら観ると、胸がぎゅっと締め付けられるような思いに…。

 

「語り手」である弁護士が帰化した在日韓国人であるとか、差別やヘイトスピーチの問題の絡めた方、そしてエピローグ部分での弁護士の姿は、映画全体の冷静な視点から離れていて、微妙な違和感はありましたが、むしろそれが狙いなんでしょうね。

 

ただ、事件の鍵を握る服役中の男を演じた柄本明さんの演技は、映画全体の中でかなり浮いていて、それが作り手の意図的なものであるのはわかりますが、もうちょっと違う見せ方でも良かったんじゃないかなぁと思えてなりませんでした。

「妖獣都市」('87)

 

菊地秀行さんの同名小説のアニメ化作品で、魔界の妖獣と闇ガードの戦いを描いたホラーアクション映画です。声の出演は屋良有作さん、藤田淑子さん、永井一郎さん、青野武さん、横尾まりさん他。

 

Wikipedia「妖獣都市」

 

アニメーション作家・川尻善昭さんの出世作で、公開当時に観て大いに気に入った作品。その後も何度か観ていますが、約30年ぶりにしっかり観てみました。

 

エロ・グロ・バイオレンスとハードボイルドな雰囲気で大人向けっぽく見えてはいますが、ストーリー自体はかなり幼稚。

 

それでも、川尻善昭さんのシャープな絵と演出で、大人でも充分に楽しめる作品になっています。

 

ただ、21世紀の今の時代に観ると、女性の描き方があまりに酷いし、オチも「童貞男の女性に対する過度な妄想」って感じで、かなり恥ずかしいので、ビジュアルや演出などの技術面以外に、今の時代に積極的に他人に勧められるポイントはないかな (^^;;;

「ブラック・サイト 危険区域」('22)

 

家族を殺されたCIAエージェントと宿敵の凶悪テロリストとの死闘を描いたバイオレンスアクションです。主演はミシェル・モナハン、共演はジェイソン・クラーク、ジェイ・コートニー、パラヴィ・シャルダ、フェニックス・ライ、フェイザル・バジ、ウリ・ラトゥケフ他。

 

ジェイソン・クラークがこの役を演じている時点で、「陰謀」であることは見え見えだし、ストーリー自体は大して面白くない。

 

それでも、ジェイソン・クラークがプロデューサーを務めていることもあって、ジェイソン・クラークの個性が活かされた役なのはグッド!

 

彼はこういう人間離れした、まさに「悪魔」のような殺し屋が本当にハマるんですよね (^^)

 

また、ジェイ・コートニーも「腕力だけはあるけれど、脳みそ空っぽのクズ」を演じると本当にハマるグッド!

 

そんなわけでジェイソン・クラークとジェイ・コートニーのハマりぶりだけで充分に楽しめました (^^)v

 

ところで、主人公(女性)の活躍を際立たせるためか、周囲の男性たちを基本的には「クズ」か「役立たず」として描いているのは印象的。男性で魅力的なキャラクターとして描かれているのはモサドから派遣されている将校だけで、演じるフェニックス・ライは実年齢では30歳を過ぎたばかりでまだ若いですが、貫禄と渋みがあって印象的でした (^^)

「HEX-地上4500m消失領域-」('22)

 

6人のスカイダイバーチームのメンバーが行方不明になったり、亡くなる事故が続いたりする異常事態を描いたアクションサスペンスホラーです。主演はケイラ・アダムス、共演はマシュー・ホルコム、ブライアン・デヴィッド・ロバーツ、エリック・アルペリン他。

 

オチは陳腐だけれど、ストーリー全体としては割と好み。

 

それだけに、細かいところで「もうちょっとこうしてくれれば良かったのに」という不満を感じちゃって、最終的には生煮え感でいっぱいに。

 

鍵を握る初老のおじさんはもうちょっとしっかり描くべきだし、グループのリーダーの正体についても「えっ? なんで自らそんなことする必要があるの? 強欲な人間はいくらでもいるんだから、そういう奴にやらせりゃいいんじゃね?」とか気になるところがいっぱい。

 

脚本も演出も、もうちょっと頑張って欲しかったなぁ。

「アンダーカヴァー 潜入捜査の掟」('21)

 

イスラム過激派のテロを阻止するために、テロ組織に潜入した捜査官の戦いを描いたサスペンスアクションです。主演はモハメド・ゾウイ、共演はヴァレンティナ・チェルヴィ、ステラ・エジット、ファビオ・フルコ、アレクサンドロス・メメタジ、ロベルト・ルイジ・マウリ他。

 

実際にテロ組織へ潜入した経験のある捜査官に2年もの独自取材をした上で作られた映画ということで期待して観たのですが、結局はよくあるタイプの娯楽映画でしかなく、取り立ててリアリティがあるということもない平凡な出来。むしろ、取材した上で作られた作品だと知らずに「普通のサスペンスアクション」として観た方が素直に楽しめたような気もします。宣伝の仕方の失敗という感じ。

 

ただ、主演のモハメド・ゾウイの存在感と演技は印象的。年齢不詳な容姿もいいし、表情によって、平凡な男にも、地獄を見続けた狂気の男にも見えるのは見事グッド!

 

彼を主演にしたままでシリーズ化してもよいくらい、役には合っていました。

「ワイルド・リベンジ」('22)

 

最愛の女性を違法薬物の摂取で失った男が、麻薬密売組織を相手に復讐の闘いを挑む姿を描いたリベンジアクションです。主演はジャック・ヒューストン、共演はロバート・デ・ニーロ、ジョン・マルコヴィッチ、ウィラ・フィッツジェラルド、クエヴォ他。

 

単なる「リベンジアクション」にしたくなかったという作り手の意図はわかります。薬物依存からの脱却とクリーンな状態の維持の難しさを描くのに多くの時間を割いている点や、疎遠だった息子を亡くした過去を持つ保安官のキャラクター造形などに、作り手の強い「思い入れ」を感じます。

 

が、残念ながら全てが空回りしてしまっていて、リベンジアクションとしても中途半端、人間ドラマとしても中途半端。少なくとも保安官のエピソードは不要。何でもかんでも詰め込めばいいってものではなく、取捨選択するのがプロというものでしょう。

 

とにかく、この脚本で、どうしてロバート・デ・ニーロとジョン・マルコヴィッチという2大名優が出演することを決めたのか、それが最大の謎です。