本日は、明かり掘削等の安全管理の問題です。

3年に1度の割合で出題されています。

最後にH30年度で出題されてからR3年まで出題されてませんので今年は出る可能性が大です。

 

H20年度出題

道路の車道を開削して水道管埋設工事を行う場合、道路工事保安施設に関する次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句を解答欄に記入しなさい。

 

(1)  工事に関する情報をわかりやすく提供し、円滑な道路交通を確保するため,道路管理者及び所轄警察署長との協議書又は(イ)に基づき、必要な道路標識、路上工事看板等を設置すること。

(2)  工事開始1週間前から工事開始までの間に、(ロ)に対し,予定工事をわかりやすく周知するために工事情報看板を設置する。また、工事開始から工事終了までの間、工事内容,工事期間、施工者名等を標示した工事(ハ)看板を工事現場付近の歩道に設置するように道路工事保安施設設置基準に規定されている。

(3)  工事現場への出入口、規制区間の主要箇所には(ニ)を配置し、道路標識、カラーコーン等を設置して、常に交通の流れを阻害しないように努める。

(4)  工事責任者は、常時現場を(ホ)し、安全上の不良箇所を発見したときは直ちに改善すること。

 

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

道路使用許可書

道路利用者

説明

交通誘導員

巡回

 

 

H21年度出題

掘削面の高さが2m以上となる地山の明かり掘削作業において,労働安全衛生規則に基づき,事業者が行わなければならない事項を5つ解答欄に簡潔に記述しなさい。

ただし,土止め工に関するものは除く。

 

(1)  点検者を指名し、作業を開始する前に作業箇所及びその周辺の状況を調査する。

(2)  地山の掘削作業主任者を選任し、その職務を行わせる。

(3)  大雨の後、中震の後、掘削箇所の異常の有無を指名した点検者により点検する。

(4)  作業に必要な照度を確保する。

(5)  安全に昇降できるための設備を設置する。

(6)  埋設物等に損壊の危険がある場合、建設機械の使用を禁止する。

(7)  大雨、大雪等の悪天候時は作業を中止する。

(8)  飛来落下による災害防止のため、作業員に保護帽を着用させる。

 

H25年度出題

下記の現場条件で工事をする場合、(1)、(2)のいずれかを選びその施工時の安全上の留意点を2つ解答欄に記述しなさい。

(1)  地下埋設物に近接する箇所で施工する場合

(ア) 埋設物の補強、移設、防護、埋戻方法等について発注者、及び埋設物管理者と事前協議をする。

(イ) 施工に先立ち、埋設物台帳と設計図を照らし合わせて、確認の上で試掘を行い、埋設物を埋設物管理者と共に目視にて確認する。

(ウ) 地下埋設物の近接作業方法について作業員に周知する。

(エ) 地下埋設物の破損や作業員に危険の恐れがある時は、手掘りにて掘削する。

(オ) 試掘により確認した埋設物の位置や地質状況は、道路管理者及び注文者へ報告する。

 

(2)  架空線に近接する箇所で施工する場合

(ア) 架空線等上空施設については、現地調査を実施し、種類、位置等を管理者に確認する。

(イ) 架空線等上空施設に近接して工事を行う場合は、防護を行い、その管理者に施工方法の確認や立会いを求める。

(ウ) 建設機械等のブーム、ダンプトラックのダンプアップ等により、接触・切断の危険性がある場合は、必要に応じて立入禁止措置を講じる。

(オ)架空線等上空施設に近接した工事の施工にあたっては、架空線等と機械、工具材料等について安全な離隔を確保する。

 

H26年度出題

労働安全衛生法令などに定められている語句又は数値が誤っているものが文中に含まれている。  (1)~(6)のうちから番号及び誤っている語句又は数値を2つ選び、正しい語句又は数値を解答欄に  記入しなさい。

(1)  事業者は、型わく支保工について支柱の高さが(イ)以上の構造となるときは型わく支保工の構造などの記載事項と組立図及び配置図を労働基準監督署長に当該仕事の開始の日の30日前までに届け出なければならない。

(2)  事業者は、足場上で作業を行う場合において、悪天候若しくは中震以上の地震又は足場の組立てや一部解体若しくは変更後に作業する場合、作業を(ロ)に足場を点検し、異常を認めたときは補修しなければならない。

(3)  重要な仮設工事に土留め壁を用いて明り掘削を行う場合、切ばりの水平方向の設置間隔は5m以下、鋼矢板の根入れ長は(ハ)を下回ってはならない。

(4)  事業者は、酸素欠乏症及び硫化水素中毒にかかるおそれのある暗渠内などで労働者に作業をさせる場合には、作業開始前に空気中の酸素濃度、硫化水素濃度を測定し、規定値を保つように換気しなければならない。ただし、規定値を超えて換気することができない場合、労働者に(ニ)を使用させなければならない。

(5)  急傾斜の斜面掘削に際し、掘削面が高い場合は段切りし、段切りの幅は2m以上とする。

掘削面の高さが(ホ)以上の掘削の際は要求性能墜落制止用等を使用させ、安全帯はグリップなどを使用して親綱に連結させる。

(6)  移動式クレーンで荷を吊り上げた際、ブーム等のたわみにより、吊り荷が外周方向に移動するためフックの位置はたわみを考慮して作業半径の少し(へ)で作業をすること。

 

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

(へ)

3.5m

開始する前

3m

空気呼吸器

2m

内側

 

H30年度出題

建設工事現場における作業のうち、次の(1)又は(2)のいずれか1つの番号を選び、番号欄に記入した上で、記入した番号の作業に関して労働者の危険を防止するために、労働安全衛生規則の定めにより事業者が実施すべき安全対策について解答欄に5つ記述しなさい。

 

(1)  明り掘削作業(土止め支保工に関するものは除く)

① 点検者を指名し、作業を開始する前に作業箇所及びその周辺の状況を点検する。

②  地山の掘削作業主任者を選任し、その職務を行わせる。

③ 大雨の後、中震以上の地震の後、掘削箇所の異常の有無を指名した点検者により点検する。

④  作業に必要な照度を確保する。

⑤  安全に昇降できるための設備を設置する。

⑥  埋設物等に損壊の危険がある場合、建設機械の使用を禁止する。

⑦  大雨、大雪等の悪天候時は作業を中止する。

⑧  飛来落下による災害防止のため、作業員に保護帽を着用させる。

 

 

では今回はこれでお終いです。

次回は土石流とその他の出題で安全管理(法規)は最後になります。

本日は、コンクリートのお勉強をしましょう。

レベルはコンクリート技士・主任技士、技術士1次レベルの内容です。

施工管理技士、建築士を目指す方も是非!

 

混和材料の定義

混和材料についてのわが国での公的な定義は,JIS A0203(コンクリート用語)に「セメント、水、骨材以外の材料で、コンクリートなどに特別の性質を与えるために、打込みを行う前までに必要に応じて加える材料。」と定められています。

 

混和材料の種類と区分

混和材料は主として添加量の多少によって混和剤と混和材に区分されています。

この区分には必ずしも明確な境界があるわけではありませんが、JIS A0203(コンクリート用語)では、「混和材料の中で、使用量が比較的多く、それ自体の容積がコンクリートなどの練上がり容積に算入されるもの。」を混和材とし、「混和材料の中で、使用量が少なく、それ自体の容積がコンクリートなどの練上り容積に算入されないもの。」を混和剤と定義しています。また、「主として、その界面活性作用によって、コンクリートの諸性質を改善するために用いる混和剤。」を化学混和剤と位置付けています。

一般的には混和剤には有機質のものが多く、混和材には無機質のものが多いといえます。

 

ここまでは教科書に書いてある内容であります。

 

混和剤の歴史を紐解いてみましょう。

コンクリートまたはモルタルに混和剤を加えて,空気を含ませたり、プラスチシチーを改善したり、する考えとしては、紀元前から石灰 モルタルに豚脂を混和した例があり、ローマ時代にはコンクリー ト中に牛の血や脂、牛乳、小水の類を混和していたと言われている。

しかし、1824年にボルトランドセメントが発明されてからは、コンクリートの練りまぜの際に混和剤,とくに有機物の混入はタブー視され顧みられなかった。その後,1930年代に、アメリカにおいて偶然の機会からAE剤の効果が確認されて、混和剤の普及が始まった。

 ここで、アメリカと我が国の混和剤の歴史の流れを探ってみると次のようである。

アメリカにおける混和剤の歴史

1930年代,アメリカでは、凍結融解の繰返しや融氷剤によるコンク リート舗装版のひびわれや剥離防止に苦慮していたが、ボルトランドセメントと天然セメントの混合セメントを使用した舗装版に被害 の少ないことが、偶然確認され、また、その原因は天然セメントの粉砕助剤として用いた油脂にある と考えられた。

 

この内容についてはコンクリートの参考書によく書いてある話です。

更に掘り下げてみましょう。

 

PCA(アメリカ ポルトランドセメント協会)における粉砕助剤の研究から、牛脂、松脂、ステアリン酸等を成分とするものが粉砕効果を高めるとともに、コンクリートの凍結融解に対する抵抗性 を著しく高め、ワーカビリティーを改善することが判明した。

 

その後、コンクリート中に適度の空気量が得られるよ、これらの粉砕助剤を添加したAEセメントに 発展し、続いて、コンクリートの練りまぜの際に添加剤の使用量を増減して適度の空気量が得られるよう練りまぜ水に添加する水溶性のAE剤として発展していった。

1944年にはASTMに「AEボルトランドセメントの標準モルタル試験」が制定され、その後、AEコ ンクリートならびにAE剤について規定が作られた。

 

一方,AE剤 とほぼ同時期にサルファイトパルプの排液をコンクリートに添加すると、コンクリートのワーカビリティーの改善や強度,耐候性の増進などに優れた効果のあることが認められた。

その後、リグニンスルホン酸塩の作用に関する基礎的研究により、作用機構、効果等が明らかになるにつれ、各種の減水剤が研究され、集用化されるようになった。

 

1960年代に入ると、メラミン樹脂系やナフタリンスルフォン酸塩系の界面活性剤が出現し、これらの化学混和剤は従来では考えられなかった高減水性を発揮したため、高性能減水剤と称され第三世代を構成しました。そして、これら高性能減水剤のスランプ保持性を更に高めた、まさに第四世代とも言うべきポリカルボン酸系高性能減水剤が出現し現在に至っています。今では、日常的に高流動コンクリートの施工が行われていますし、シリカフュームなどと組み合わせることによって鋼材と変わらないくらい高強度のコンクリートを作ることも可能になっています。正にこれら界面活性剤系統の化学混和剤の出現により、コンクリート技術は飛躍的な進歩を遂げたと言っても過言ではありません。

 

もちろん、セメントとの反応や水和物形成の面でコンクリートの品質を改善する混和材の分野でも、膨張材、エトリンガイト生成による高強度混和材などの開発から、最近では、マイクロシリカフューム、微粉末スラグなどの利用技術が進み、従来にはない超高強度やコンクリートの高性能化が実現されつつあります。

 

近年の混和材料の発展には日を見張るべきものがあり、従来のコンクリートでは考えられなかったような特殊性能や高度な性能をもつコンクリートが実用化されつつあります。コンクリートの種々の要求性能を改善する混和剤が次々と開発され、防錆剤、超遅延剤、増結剤、収縮低減剤、水和熱低減剤、耐寒防凍剤、浸食性物質吸着剤、等々、その種類は枚挙に暇がありません。

 

これらの混和材料は従来の施工方法を革新させたり、これまで不可能であったコンクリート構造物を実現させたりもしているのです。今やわが国はコンクリート混和剤の開発利用の面で世界のリーダー的存在になっていると言っても過言ではありません。これらは、コンクリートに対する要求性能の多様化と高度化という社会のニーズや、土木建築技術者の要求に応える材料メーカー・研究者の不断の努力によって成しとげられたものですが、先にも述べたとおり、今後も新しいニーズの発掘とそれに呼応する技術開発により、混和材料とコンクリート技術はますます進歩発展して行くものと期待されています。

 

では本題に進みましょう。

 

化学混和剤を用いたコンクリートの性能品質JIS規格

JISに規定されている化学混和剤は7種類で、・AE剤・高性能減水剤・硬化促進剤・減水剤・AE減水剤・高性能AE減水剤・流動化剤である。

また、減水剤、AE減水剤は、標準形、遅延形、促進形があるが、高性能AE減水剤、流動化剤は、標準形・遅延形の2種類で促進形はないことに注意すること。

 

ここで注意をして欲しい減水率は、減水剤が4%以上であり、AE剤が6%以上である、AE剤のほうが、減水率が大きい。

 

また、AE減水剤は、AE剤と減水剤の効果を持っているので、減水率は6%+4%=10%以上となる。

高性能AE減水剤は、AE減水剤の減水能力をさらに向上させたものであり、AE減水剤の減水率10%の約2倍で18%以上となる。

 

まとめてみよう。

① JISには「硬化促進剤」と「流動化剤」には減水率が規定されていない。

 

② ブリーディング量の比が規定されているのは、減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤の3種類であるが、減水剤」は遅延形のみ規定されていることに注意する事。

 

③  流動化剤は「ブリーディング量の比ではなく、ブリーディング量の差が規定されていることに注意する事。

 

④ 凝結時間の差は、硬化促進剤には規定されていない。

 

⑤ 圧縮強度比は基本的には材齢7日、と28日で規定されているが、硬化促進剤は、材齢1日、2日、28日で規定されている。

 

⑥ 凍結融解に対する抵抗性が規定されているのは、AE効果のある混和材は、AE剤・AE減水剤・高性能AE減水剤の3種類と流動化剤である。

 

⑦ スランプと空気量の経時変化量が規定されているのは、高性能AE減水剤、流動化剤である。

 

⑧ 混和剤の品質はスランプ8 cm について、混和剤を用いない基準コンクリートと試験の対象とする混和剤を用いたコンクリートとを比較することによって判定する。

 

⑨ 高性能AE減水剤は、スランプ 18cm のコンクリートについて、スランプおよび空気量の経時変化量を試験する。

 

⑩  流動化剤の試験は、スランプ 8cm のベースコンクリートにスランプ 18cm になるように流動化剤を添加し、ベースコンクリートと流動化コンクリートの各種性能を比較する。

 

⑪ 混和剤中の含まれる塩化物イオン量および全アルカリ量は、コンクリート1㎥中の混和剤について計算によって算出する。

 

続いて混和材の大本と言える混和剤のAE剤についてを学習しましょう。

 

AE剤は、コンクリート中に多くの独立した微細な空気泡(エントレインドエア)を一様に連行し、ワーカビリティーおよび耐凍害性を向上させます。 また、エントレインドエアは球状でそれぞれが独立して均一に分布しています。

良質なAE剤では、直径が 30~ 250μmで、コンクリート1㎥中に数千億個含まれています。

混和剤を用いないでも 1~ 2%の空気量が含まれていますが、この空気泡はエントラップトエアと呼ばれ、比較的粗大で形状も不整な状態です。

一般的に空気量が 2%以下では耐凍害性の向上には効果がなく、6%を超えると強度低下や乾燥収縮が大きくなります。

連行空気(エントレインドエア)は、コンクリート中であたかもボールベアリングのような作用をするので、ワーカビリティーが改善され、所要のコンシステンシーを得るための単位水量を減少させることができます。

 

これが教科書に記載されてる説明です。

では、留意点をあげてみましょう。

① ブリーディングなどの材料分離が少なくなる。

 

② 圧縮強度は、空気量の増加にほぼ反比例して低下する。

 

③  凍結融解の繰返し作用に対する抵抗性(耐凍害性)が著しく増大する。

 

④  連行空気量は、AE剤の使用量に比例してほぼ直線的に増加する。

 

⑤ セメントの粉末度が大きくなると空気連行能力は低下する。

 

⑥ 単位セメント量が多くなるほど、空気連行能力は低下する。

 

⑦ 細骨材量を増すと、空気量も増加する。

 

⑧  細骨材のうち、0.15~0.6mm の部分が多いと空気泡は連行されやすく、0.15mm 以下の部分が多いと空気泡は入りにくい。

 

⑨ コンクリートの練上り温度が低いほど空気量は増加し、温度が高くなると減少する。

 

⑩ フライアッシュに含まれる未燃カーボンがAE剤を吸着するため、未燃カーボン量が多いフライアッシュを使用するとAE剤の使用量が異常に増大することがある。

 

⑪ 回収水中のスラッジ固形分が多くなると、AE剤の使用量が増大する。

 

⑫ 軟練りコンクリートは硬練コンクリートより空気量は多くなる。

 

以上が留意点であります。

次に、凍害防止にAE剤が何故有効であるかを考えてみよう。

 

AE剤の凍害防止機構ついて

コンクリートにAE剤を使用する最大の目的は、凍結融解に対する抵抗性の向上とワーカビリティーの向上です。

 

凍害はコンクリート表面の温度が下がって、表面に近い所の水分が凍結した状態ですが、ご存知の様に水は凍結すると10%近くも体積が増加して大きな膨張圧を生じます。

この圧力は内部に向かうわけですが、近くに気泡があると、まだ凍結していない自由水を介してこの圧力を逃がすことが出来るのです。

更に水分の凍結が内部に進行しても同様の現象が繰り返され、コンクリートは膨張圧による破壊を免れます。

このように、コンクリート中の連行空気泡は自由水の凍結による大きな膨張圧を緩和する働きをするため、凍結融解の繰返し作用に対する抵抗性(耐凍害性)が飛躍的に増大するのです。

 

その他の混和剤についてもふれておきましょう。

 

減水剤・AE減水剤

減水剤は、電気的な反発作用によって集塊状になったセメント粒子を分散することにより、セメントペーストの流動性が増大します。

また、コンクリートのワーカビリティーが向上し、所要のコンシステンシーおよび強度を得るための単位水量、単位セメント量を減少させることができます。

 

まとめると、AE減水剤は、セメントの分散作用と空気連行作用を併有する混和剤である。また、材料の分離傾向が減少する。

混和剤を用いないコンクリートと同一の強度を得る場合、単位セメント量を 6~10%減少できる。

 

減水剤およびAE減水剤の分類

減水剤、AE減水剤は、セメントの凝結速度をコントロールすることが出来るので、それぞれ遅延形、標準形、促進形の3種に分類され、更に塩化物イオン量により更に3種類に分類されています。

AE剤にはこのような分類はありません。

 

 

コンクリート温度20℃の時を標準として、セメントの凝結の速度を早めるものが促進形、遅らせるものが遅延形です。

一般の市販品は、コンクリート温度10℃の時に促進形を使用し、コンクリート温度30℃の時に遅延形を使用すると、それぞれコンクリート温度20℃の時と同程度の凝結時間に調整することが出来ます。

ただし、促進形はコンクリートの凝結促進効果よりも初期強度発現の促進効果が高いので、低温時における初期強度の発現や型枠存置期間の短縮などを目的として使用されています。

 

各種コンクリートに推奨されるAE剤・減水剤・AE減水剤を整理すると下表のようになります。

 

 

高性能減水剤

高性能減水剤は、単位水量を大幅に減少させるか、又はスランプを大幅に増加させる事ができる。

また、使用量を増加することにより、減水性が向上するが、使用量を増加しても過剰な空気連行性や異常な凝結の遅延性がないため、単位水量を大幅に減少でき、高強度コンクリートの製造が可能となる。

特色

・ 20%~30%の大幅な減水効果が容易に得られる。

・ 粉末度の高いセメントほど減水効果は大きい。

・ 富配合ほど減水効果は大きい。

・ 高温時ほど減水効果は大きい。

・ 特殊な養生を行わずに 60~100N/mm2 の高強度を得ることができる。

 

高性能減水剤のセメント分散機構

高性能減水剤はセメント粒子の表面に吸着し、静電気的反発力を付与することによってセメント粒子を分散させます。減水剤のセメント分散機構もこれと同じなのですが、高性能減水剤はセメント粒子に付与する静電気的反発力が桁違いに大きいので、セメント粒子はフロックを作ることが出来ず、殆どバラバラに成ってしまうのです。

高性能減水剤の成分

通常の減水剤はオキシカルボン酸塩やリグニンスルホン酸塩のように界面活性効果を持った天然物質が基剤として使われています。これらの物質の分子量は数百~数千程度です。これに対し、高性能減水剤に使用されている基剤はその殆どが工業的に作られる合成高分子化合物で、その分子量は万単位になります。高分子化合物はカルボキシル基やスルホン基と云った官能基の総数が多くなるので、セメント粒子に大きな電荷を与える事が出来るのです。

 

次は高性能AE減水剤です、余談ですが、土木の大規模工事で最初に使われたのが千葉マリンスタジアムであります。

(花王 マイティ 2000 現在のマイティ3000シリーズの前の製品)

建築の公共工事で一番最初に使われたのが、現在の高田馬場コーポラス 旧名新宿区営戸塚4丁目アパート新築工事です。

区なのに国の工事よりも早く採用するとは、凄いですね(笑)

(自画自賛ですが)

高齢者・身体の不自由な人専用公共住宅もこの案件が一番最初です。新宿区の営繕課は凄いですね。

お陰で毎週、地方議員、省庁の関係者、福祉施設から視察がきてスライドで毎回私が説明と案内役をしていました。

 

では本題に戻ります。

高性能AE減水剤

高性能AE減水剤は、高い減水性能と優れたスランプ保持性能を有する混和剤であり、一般の強度のコンクリートから高強度コンクリートや高流動コンクリートまで、幅広く使用されている。

高性能AE減水剤の主成分は、便宜上、ポリカルボン酸系、ナフタリン系、アミノスルホン酸系およびメラミン系の4種類に分類されている。

高性能AE減水剤の分散機構は、一般的に静電反発力と立体障害効果で説明されている。

静電反発力は、減水剤がセメント粒子に吸着するとセメント粒子表面に帯電層が生じ、粒子が互いに反発することによりセメントペーストの流動性が大きくなることで説明される。

その静電反発力の大きさは、ゼータ電位(ジータ電位ともいう)と相関関係にあり、ナフタリンスルフォン酸塩やメラミンスルホン酸塩は、ゼータ電位が高く分散性が大きいと説明されている。

一方、ゼータ電位が比較的小さいにもかかわらず高い分散性が得られるポリカルボン酸系の高性能AE減水剤の分散機構は、帯電層による反発力だけでは説明できないため、粒子間の静電反発力に加え、吸着層の立体障害効果によるものと考えられている。

 

高性能AE減水剤のスランプ保持機能は、セメント分散剤とスランプ保持剤を配合した剤およびそれ自身がセメント分散性とスランプ保持性を持つ剤の2つのタイプに分けることができる。前者は、時間の経過とともに溶液中の反応性高分子がセメント表面に吸着し、再凝集を防止すると考えられており、後者は、立体的にセメント表面に吸着し、長時間にわたりセメントの再凝集を防止すると考えられている。

 

次は、現場でミキサー車に添加する流動化剤です、夏場は自分もよく使います。ライオンのレオパックが使い勝手が良いですね。

 

流動化剤

 あらかじめ練り混ぜられたコンクリートにあとから分散剤を添加するとセメントの分散効果が増大する。流動化コンクリートは、この原理を巧みに利用したものであり、空気量が過大に増加しない高性能減水剤を主成分としている。

流動化剤は2005年度の改正でJIS A 6204に加えられた。

流動化剤は「あらかじめ練り混ぜられたコンクリートに添加し、これをかくはんすることによって、その流動性を増大させることを主たる目的とする化学混和剤」と定義され、土木学会規準ならびにJASS 5 T-402と同様の性能基準が定められている。

 

凝結遅延剤

凝結遅延剤は、コンクリートの凝結や初期硬化の遅延を目的とするものである。リグニンスルホン酸塩、オキシカルボン酸塩などを主成分とし、減水剤、AE減水剤、流動化剤ならびに高性能AE減水剤の遅延形のほかに、珪弗化物を主成分とし遅延作用だけを有する凝結遅延剤、従来よりも長時間の凝結遅延を目的としたオキシカルボン酸塩を主成分とする凝結遅延剤がある。

 リグニンスルホン酸塩やオキシカルボン酸塩は、セメント粒子表面に吸着し、セメントと水との接触を一時的に遮断することにより、初期水和反応を遅らせる。

 

混和材料についてはまた、詳しく載せます。

 

化学混和剤についてここまでです。

 

 

 

 

おはようございます!

 

本日は、クレーン・建設車両系の安全管理に関する法令問題です。

最も、出題率が高い法令問題なのでしっかりと学習しましょう。

 

H16年度出題

土木工事の施工において、移動式クレーンの配置・据付にあたっての留意点を三つ解答欄に簡潔に記述しなさい。

この問題は一番スタンダードな出題です。

近年は5つの回答を求められますので、5つ以上を暗記してください。

 

(1)  作業範囲内に障害物がないことを確認する。

(2)  転倒する恐れのある場所では、移動式クレーンを用いて作業をしない。

(3)  地盤の支持力が不足する場合は、転倒しないよう地盤の改良、鉄板等により補強する。

(4)  アウトリガーの張り出し幅に応じた定格荷重を確認する。

(5)  アウトリガーは最大限に張り出す。

(6)  旋回範囲の制限を遵守する。

(7)  運転開始からしばらくの時間経過後、アウトリガーの状態を点検し、異常があれば修正する。

 

 

H18年度の出題は、据え付け、設置に対する条件が付けられた問題です。

次の2つの作業条件における、移動式クレーン作業の安全措置について、それぞれ解答

欄に簡潔に記述しなさい。

 

① アウトリガーを設置する地盤の支持力が不足する場合

 

アウトリガーを設置する地盤の支持力が不足する場合は、敷鉄板・枕木等などを敷設し、地盤反力を確保する。

 

② 作業範囲内に架空電線の障害物がある場合

 

作業範囲内に架空電線などの障害物がある場合は、安全な離隔距離を確保するか、感電事故防止のため、電線に絶縁用防護具を設置する。

 

 

H20年度の出題はイラスト入りの車両系建設機械の問題です。

イラストを見て、重要度が高いものを書く事が高得点の秘訣です。

 

油圧ショベルの掘削,積込み作業時における潜在している危険又は有害要因を2つあげ、その防止対策をそれぞれ解答欄に簡潔に記述しなさい。

 

(1)  油圧ショベルのバケット旋回範囲内にトラックの運転席があり接触の危険因子がある

運転席上部をバケットが通過しないようにする。

 

(1)  地山が掘削で緩み油圧ショベルの転落の危険因子がある

掘削面から出来るだけ遠くに油圧ショベルを配置し、転落防止に努める。

配置が困難な場合、掘削面に対してクローラーを直角に配置することで崩落対しに対応しやすい。

 

H21年度は移動式クレーンに関する穴埋め問題が出題されています。法令問題は、複数回答が存在しませんので正しい語句を覚えて下さい。

 

移動式クレーンの作業に関する、次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句を解答欄に記入しなさい。

 

(1)  移動式クレーンの選定の際は、作業半径、つり上げ荷重・フック重量を設定し、(イ)図で能力を確認し、十分な能力をもった機種を選定する。

(2)  送配電線類の近くで作業する場合は、移動式クレーンの接触による感電災害を防止するため、送配電線類に対して安全な(ロ)距離を保ち作業を行う。

(3)  移動式クレーンを設置する地盤の状態を確認し、地盤の支持力が不足する場合は、移動式クレーンが転倒しないよう地盤の改良、鉄板等によりつり荷重に相当する(ハ)が確保できるまで補強した後でなければ移動式クレーンの作業を行わない。

(4)  移動式クレーンの機体は水平に設置し、(ニ)は、最大限に張り出して作業することを 原則とする。

(5)  玉掛け作業を行う場合は、移動式クレーンのフックをつり荷の(ホ)に誘導し、2本4点半掛けつりでは、つり角度は原則として60度以内とする。

 

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

性能曲線

離隔

地盤反力

アウトリガー

重心

 

H22年度は移動式クレーンの据え付けに関する問題ですが、条件を求められた設問です。

18年度より少し難易度が上がってます。

 

労働安全衛生法上、事業者が移動式クレーンの転倒を防止するため、移動式クレーンの据付け時に現場で考慮すべき項目とその対策を各々2つ解答欄に記述しなさい。

ただし、移動式クレーンの作業前点検項目を除く。

 

項目:地盤の支持力対策        

障害物を取り除き、設置面を水平に整地して敷鉄板の設置をしてアウトリガーを、最大限に張り出して作業をする。

 

項目:定格荷重・クレーン能力

定格荷重表を確認して、ジブの長さ、作業半径、吊荷の重量を確認後に作業を行う。また、リミッター機能付の機体の場合は、リミッター装置の警告ランプが点滅しない事を確認しながら作業を行う。

 

 

H23年度の設問は、車両系建設機械に関する災害を防止問題です。

 

車両系建設機械による接触・挟まれ・巻き込まれ災害を防止するため、労働安全衛生法に基づき事業者が実施すべき事項を5つ解答欄に記述しなさい。

 

(1)  あらかじめ作業に応じた適正な制限速度を定め作業を行わせる。

(2)  事前に運行経路を定め、路肩の崩壊を防止する等の措置を講ずる。

(3)  転倒又は転落による危険が生ずる恐れの時は、誘導者を配置し、その者に建設機械を誘導させる。

(4)  誘導、作業時の合図を統一して定めておく。

(5)  建設機械に接触する危険が生ずる恐れのある箇所には、作業区画を設け関係者以外の立入禁止の措置をとる。

(6)  その日の作業を開始する前に、ブレーキ及びクラッチ等の機能について点検を行う。

(7)  運転席を離れる場合、原動機を止め、ブレーキ、旋回等のロックを必ず掛けておくこと。

(8)  機械の主たる用途以外の作業で使用しないこと。

 

 

H25年度は、車両系建設機械とは書いてはありませんが、ここで抑えておきましょう。

下記の現場条件で工事をする場合、(1)、(2)のいずれかを選びその施工時の安全上の留意点を2つ解答欄に記述しなさい。

 

近年の出題から5つ抑えておいて下さい。

(1)  地下埋設物に近接する箇所で施工する場合

(ア) 埋設物の補強、移設、防護、埋戻方法等について発注者、及び埋設物管理者と事前協議をする。

(イ) 施工に先立ち、埋設物台帳と設計図を照らし合わせて、確認の上で試掘を行い、埋設物を埋設物管理者と共に目視にて確認する。

(ウ) 地下埋設物の近接作業方法について作業員に周知する。

(エ) 地下埋設物の破損や作業員に危険の恐れがある時は、手掘りにて掘削する。

(オ) 試掘により確認した埋設物の位置や地質状況は、道路管理者及び注文者へ報告する。

 

(1)  架空線に近接する箇所で施工する場合

(ア) 架空線等上空施設については、現地調査を実施し、種類、位置等を管理者に確認する。

(イ) 架空線等上空施設に近接して工事を行う場合は、防護を行い、その管理者に施工方法の確認や立会いを求める。

(ウ) 建設機械等のブーム、ダンプトラックのダンプアップ等により、接触・切断の危険性がある場合は、必要に応じて立入禁止措置を講じる。

(エ) 架空線等上空施設に近接した工事の施工にあたっては、架空線等と機械、工具材料等について安全な離隔を確保する。

 

 

H26年度は穴埋め問題です。

こちらも複数回答は存在しないので正確に語句を覚えて下さい。

 

労働安全衛生法令に定められた車両系建設機械を用いた作業に関する次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句を解答欄に記入しなさい。

(1)  事業者は、車両系建設機械を用いて作業を行なうときは、車両系建設機械の(イ)又は転落による労働者の危険を防止するため、当該車両系建設機械の運行経路について路肩の(ロ)を防止すること、地盤の(ハ)を防止すること、必要な(ニ)を保持すること等必要な措置を講じなければならない。

(2)  事業者は、路肩、傾斜地等で車両系建設機械を用いて作業を行なう場合において、当該車両系建設機械の(イ)又は転落により労働者に危険が生ずるおそれのあるときは、(ホ)を配置し、その者に当該車両系建設機械を誘導させなければならない。

 

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

転倒

崩壊

不同沈下

幅員

誘導員

 

 

H27年度はイラスト入りの問題です。

イラストから判断される優先順位が高いものを選んで書く事が高得点の条件と言えるでしょう。

土工で学習した設問ですがもう一度お浚いしましょう。

 

油圧ショベルで地山の掘削作業を行っている現場状況である。

この現場において予想される労働災害とその防止対策について、労働安全衛生規則に定められた事項をそれぞれ2つ解答欄に記述しなさい。

 

予想される労働災害 = 油圧ショベルの転落

(1)  非常の際に対応できるようにクローラーの向きを法面に対し直行方向とする

(2)  法面の浮石は取り除く

(3)  前照灯を取り付ける

(4)  湧水の対策を取るまで作業を中止する

 

予想される労働災害 = 油圧ショベルバッケットとの接触

(1)  適切位置に誘導員を配置し作業を行う

(2)  バケットの旋回範囲内に点検者等を立ち入らせない。

 

予想される労働災害 = 作業員の転落災害

(1)  昇降設備の整備

(2)  掘削法面への囲い手摺等の設置

 

H28年度のイラスト入りの問題です。

イラストから判断される優先順位が高いものを選んで書く事が高得点の条件と言えるでしょう。

こちらも土工で学習した設問ですがもう一度お浚いしましょう。

 

下図は,移動式クレーンで仮設材の撤去作業を行っている現場状況である。この現場において安全管理上必要な労働災害防止対策に関して,「労働安全衛生規則」又は「クレーン等安全規則」に定められている措置の内容について2つ解答欄に記述しなさい。

 

5つの回答を求められる場合があるため5つ抑えましょう。

 

(1)  運転者及び玉掛者が定格荷重を常時知ることができるよう、表示を行う。

(2)  転倒を防止するため、転倒防止強度を有する鉄板を敷設し、その上に移動式クレーンを設置する。

(3)  アウトリガーを最大限に張り出し、作業を行うこと。

(4)  一定の合図を定め、合図を行なう者を指名して、その者に合図を行なわせる。

(5)  強風、大雨、大雪等の悪天候のため、作業の実施について危険が予想されるときは、作業を中止する。

 

H29年度の車両系建設機械に関する穴埋め問題です。

車両系建設機械による労働者の災害防止のため、労働安全衛生規則の定めにより、事業者が実施すべき安全対策に関する次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句を解答欄に記述しなさい。

 

(1)  車両系建設機械の転落、地山の崩壊等による労働者の危険を防止するため、あらかじめ,当該作業に係る場所について地形、(イ)の状態を調査し、その結果を(ロ)しておかなければならない。

(2)  岩石の落下等により労働者に危険が生ずるおそれのある場所で、ブルドーザやトラクターショベル、パワーショベル等を使用するときは、その車両系建設機械に堅固な(ハ)を備えていなければならない。

(3)  車両系建設機械の運転者が運転位置から離れるときは、バケット、ジッパー等の作業装置を(ニ)こと、また原動機を止め走行ブレーキをかける等の措置を講ずること。

(4)  車両系建設機械の転倒やブーム、アーム等の作業装置の破壊による労働者の危険を防止するため、構造上定められた安定度、(ホ)荷重等を守らなければならない。

 

下記の回答以外は不正解となる可能性が高いので正確に覚えて下さい。

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

地質

記録

ヘッドガード

地上に下す

最大使用

 

 

R元年の車両系建設機械に関する穴埋め問題です。

 

車両系建設機械による労働者の災害防止のため、労働安全衛生規則の定めにより、事業者が実施すべき安全対策に関する文章の(イ)~(ホ)の当てはまる適切な語句を解答欄に記述しなさい。

 

1. 車両系建設機械を用いて作業を行なうときは、運転中の車両系建設機械に(イ)することにより労働者に危険が生じるおそれのある箇所に、原則として労働者を立ち入らせてはならない。

 

2. 車両系建設機械を用いて作業を行なうときは、車両系建設機械の転倒又は転落による労働者の危険を防止するため、当該車両系建設機械の(ロ)について路肩の崩壊を防止すること、地盤の(ハ)を防止すること、必要な幅員を確保すること等、必要な措置を講じなければならない。

 

3. 車両系建設機械の運転者が運転位置を離れるときは、バケット、ジッパー等の作業装置を地上に下ろさせるとともに、(ニ)を止め、かつ、走行ブレーキをかける等の車両系建設機械の逸走を防止する措置を講じさせなければならない。

 

4. 車両系建設機械を、パワーショベルによる荷の吊上げ、クラムシェルによる労働者の昇降等当該車両系建設機械の主たる(ホ)以外の(ホ)に原則として使用してはならない。

 

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

接触

運行経路

不同沈下

原動機

用途

 

R01年度出題

移動式クレーンで土止め支保工に用いるH型鋼の現場搬入作業を行っている状況である。

この現場において安全管理上必要な労働災害防止対策に関して「クレーン等安全規則」に定められている措置の内容について2つ解答欄に記述しなさい。

 

基本的に設問は他の年度と同様なので下記を5つ抑えましょう。

また、イラストにそぐわないものは書かない事。

R3年も類似の設問なので同様の回答で正解できます。

 

(1)  運転者及び玉掛者が定格荷重を常時知ることができるよう、表示を行う。

(2)  転倒を防止するため、転倒防止強度を有する鉄板を敷設し、その上に移動式クレーンを設置する。

(3)  アウトリガーを最大限に張り出し、作業を行うこと。

(4)  一定の合図を定め、合図を行なう者を指名して、その者に合図を行なわせる。

(5)  強風、大雨、大雪等の悪天候のため、作業の実施について危険が予想されるときは、作業を中止する。

 

R02年度出題

建設工事現場における機械掘削及び積込み作業中の事故防止対策として、労働安全衛生規則の定めにより、事業者が実施すべき事項を5つ解答欄に記述しなさい。

 

下記から5つ記載

(1)  あらかじめ作業に応じた適正な制限速度を定め作業を行わせる。

(2)  事前に運行経路を定め、路肩の崩壊を防止する等の措置を講ずる。

(3)  転倒又は転落による危険が生ずる恐れの時は、誘導者を配置し、その者に誘導させる。

(4)  誘導、作業時の合図を統一し定めておく。

(5)  運転席を離れる場合、原動機を止め、走行ブレーキを掛け、歯止めを掛ける等の逸走を防止する措置をとる。

(6)  建設機械に接触する危険が生ずる恐れのある箇所には、作業区画を設けその中へ関係者以外の立入りを禁止する措置をとる。

(7)  機械の主たる用途以外の作業で使用しないこと。

(8)  機械を用いて作業を行う場合は、定められた最大使用荷重以上の負荷を掛けてはならない。

 

一応これだけ抑えれば移動式クレーン・車両系建設機械の設問は大丈夫だと思います。

 

では、次回は掘削等に関する法令問題を学習しましょう。

 

今回は型枠・土止め支保工の安全管理問題です。

周期的にはそろそ出題されてもおかしくない問題なのでしっかり学習しましょう。

 

H15・30年度出題

「土木工事安全施工技術指針」に定められている型枠支保工の組立て等の作業の安全に関する留意事項を二つ解答欄に簡潔に記述しなさい。

近年は5つの回答を求められるので5つ以上抑えておいて下さい。

 

(1)  組み立ては組立図を作成し、組立図に基づき組み立てる。

(2)  型わく支保工の組立て等作業主任者を選任し、その職務を行わせる。

(3)  作業に必要な照度を確保する。

(4)  強風、大雨、大雪等の悪天候時は、作業を中止する。

(5)  材料は著しい損傷、変形又は腐食のある材料は使用しない。

(6)  敷板等を使用し、コンクリートの打設等による支柱の沈下を防ぐ。

(7)  支柱の継手は、突合せ又は差込継手とする。

(8)  パイプサポートを支柱とする場合には、三本以上継いで使用しない。

(9)  パイプサポートの高さが3.5mを超える時には、高さ2m以内毎に水平つなぎを2方向に設ける事。

 

H16年度出題

「労働安全衛生規則」に定められている、土止め支保工の部材の取付けにあたっての留意点を二つ解答欄に簡潔に記述しなさい。

近年は5つの回答を求められるので5つ以上抑えておいて下さい。

 

(1)  土止め支保工を組み立てる際は、組立図を作成し、その組立図に従って組み立てる。

(2)  土止め支保工の作業主任者を選任して直接指揮にあたらせる。

(3)  強風、大雨等の悪天候のため、危険が予想されるときは、作業を中止する。

(4)  部材は、著しい損傷、変形、腐食がある部材は使わない。

(5)  土止め支保工の組立・解体の作業では、作業区域には関係者以外の立入禁止措置をとる。

(6)  切ばり及び腹起しは、脱落しないように、矢板、杭等に確実に取り付ける。

(7)  火打ちを除く、圧縮材の継手は、突合せ継手とする。

(8)  接続部、交差部は、当て板をあてボルト等により緊結する。

 

H18年度出題

労働安全衛生法に定められている型枠支保工の設置に関して,次の文章の中のイ~ホに当てはまる適切な語句又は数値を解答欄に記入しなさい。

 

支柱の高さが(イ)m以上である型枠支保工にあたっては、あらかじめその計画を工事の開始(ロ)日前までに,所轄の(ハ)に届け出なければならない。届出にあたっては、打設するコンクリート構造物の概要と型枠支保工の支柱、はり、つなぎ、(ニ)等の部材の配置、接合の方法及び寸法を示した(ホ)及び設置期間を記載した書面を提出する。

ただし,計画の届出が免除されている事業者は除く。

 

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

3.5

30

労働基準監督署

筋交い

組立図

 

H28年度出題

労働安全衛生規則の定めにより,事業者が行わなければならない土止め支保工の安全管理に関する次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句を解答欄に記述しなさい。

 

1. 土止め支保工の組立図は、矢板、くい、背板、腹おこし、切りばり等の部材の配置、寸法及び材質並びに取付けの時期及び(イ)が示されているものでなければならない。

2. 土止め支保工の部材の取付け等については、切りばり及び腹おこしは、脱落を防止するため、  矢板、くい等に確実に取り付け、圧縮材(火打ちを除く。)の継手は、(ロ)継手とすること。

切りばり又は火打ちの(ハ)及び切りばりと切りばりとの交さ部は,当て板をあててボルトにより緊結し,溶接により接合する等の方法により堅固なものとすること

3. 土止め支保工を設けたときは、その後7日をこえない期間ごと、(ニ)以上の地震の後及び大雨等により地山が急激に軟弱化するおそれのある事態が生じた後に、次の事項について点検し、異常を認めたときは、直ちに、補強し、又は補修しなければならない。

①   部材の損傷、変形、腐食、変位及び脱落の有無及び状態

②   切りばりの(ホ)の度合

③   部材の(ハ)、取付け部及び交さ部の状態

 

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

順序

突合せ

接続部

中震

緊圧

 

 

記述問題の場合回答欄の関係上、法令文をそのまま書く事ができないので、簡潔に要点を法令語句を用意て回答する事が求められます。

書いている事が同じでも不正解になる可能性が大きので正確に覚えてください。

 

 

 

今回から法規関連問題のスタートです。

同一関連をまとめて学習しましょう。

今回は足場・高所からの飛来落下災害防止です。

足場関連の問題は、4~5年周期で出題されている問題です。

今年あたりまた、出題される可能性が大です。

また、法規関連の問題での回答は複数回答がありません、必ず法令文の語句を回答する必要があります。

 

出題H15年度

労働安全衛生規則」に定められている足場設置後の点検時期または作業を開始する前に行う点検事項を三つ解答欄に簡潔に記述しなさい。

近年は5つの問が多いので5つ抑えましょう。

 

(1)  その日の作業を開始する前に、墜落防止設備の取外しの有無等の点検を行うこと。

 

(2)  床材の損傷、取付け及び掛渡しの状態を点検確認する。

 

(3)  建地、布、腕木等の緊結部、接続部及び取り付け部の緩みの状態を点検する。

 

(4)  緊結材及び緊結金具の損傷及び腐食の状態を点検する。

 

(5)  交差筋交い、幅木、手摺枠、手摺、中桟等の取り外し及び脱落の有無点検確認をする。

 

(6)  幅木等の取り付け状態及び取り外しの有無点検する。

 

(7)  脚部の沈下及び滑動の状態を点検する。

 

(8)  大筋交い、控え、壁繋ぎ等の補強材の取り付け状態及び取り外しの有無点検する。

 

(9)  建地、布及び腕木の損傷の有無点検する。

 

出題H16年度

足場,通路から労働者が墜落する危険を防止するための必要な措置を2つ解答欄に簡潔に記述しなさい。

近年は5つの問が多いので5つ抑えましょう。

 

(1)  作業床の端、開口部等には囲い、手すり、覆い等を設ける。

 

(2)  大雨、大雪、風等の悪天候時に作業中止する。

 

(3)  作業に必要な照度を確保する。

 

(4)  1.5m以上の高所には、安全に昇降するための設備を設ける。

 

(5)  要求性能墜落制止用器具を取り付けるための設備を設ける

墜落の恐れがある場所は、関係者以外の立入禁止措置とる。

(安全帯は法規問題ではNGです)

 

 

出題H19年度

労働安全衛生法に定められている単管足場の組立及び構造に関する安全基準の内容の記述として適切でないものを次の(1)〜(10)から3つ抽出し、その番号をあげ、適切でない箇所を訂正して解答欄に記入しなさい。

 

(1)  手すりの高さは、1メートル以上とする。

(2)  足場の脚部には、ベース金具を用い、かつ、敷板、敷角等を用い、根がらみを設ける。

(3)  鋼管の接続部又は交差部は、これに適合した附属金具を用いて、確実に接続し、又は緊結する。

(4)  筋かいで補強する。

(5)  地上第一の布は、2メートル以下の位置に設ける。

(6)  建地間の積載荷重は、500 キログラムを限度とする。

(7)  作業床の幅は、40 センチメートル以上とし、床材間のすき間は、3センチメートル以下とする。

(8)  壁つなぎ又は控えを設ける間隔は、垂直方向で5メートル以下、水平方向で5.5メートル以下とする。

(9)  高さが2メートル以上の足場の組立て解体作業には,足場の組立て等作業主任者を選任して作業する。

(10) 建地間隔は,けた行方向 1.85 メートル以下,はり間方向 1.5 メートル以下とする。

 

(1)

(6)

(9)

85cm

400kg

5m以上

 

出題H24年度 29年度

高所での作業において,墜落や飛来落下の災害を防止する対策を5つ解答欄に記述しなさい。

 

(1)  足場を組み立てる等の方法により作業床を設ける。

 

(2)  作業床を設ける事が困難な時は、防網を張り、要求性能墜落制止用器具を使用させる。

 

(3)  作業床の端、開口部等には囲い、手すり、覆い等を設ける。

 

(4)  大雨、大雪、強風等の悪天候時に作業中止する。

 

(5)  作業に必要な照度を確保する。

 

(6)  1.5m以上の高所には、安全に昇降するための設備を設ける。

 

(7)  要求性能墜落制止用器具を取り付けるための設備を設ける。

 

(8)  墜落の恐れがある場所は、関係者以外の立入禁止措置とる。

 

足場関連の出題は以上です。

 

 

コンクリートの基本知識(コンクリート主任技士レベル)の第2回

今回は骨材についての基本です。

 

2-1 骨材の含水状態(含水率、吸水率、表面水率)

 

吸水率[%]=吸水量÷絶乾状態の質量

含水率[%]=含水率÷絶乾状態の質量

表面水率[%]=表面水率÷絶乾状態の質量

 

 

2-2 単位容積質量、実績率

【単位容積質量】

・容器に満たした骨材の絶乾質量を容器の単位容積当りに換算したもの。

・粒度が適当であれば、骨材の最大寸法が大きいほど、単位容積質量は大きい。

・試験は、骨材の最大寸法や種類によって、「棒突き試験」と「ジッギング試験」がある。

 

【実績率】

・容器に満たした骨材の絶対容積の、その容器の容積に対する百分率で表したもの。

・骨材を容器に詰めた場合、どの程度すき間なく詰まっているかを表す指標。

・単位容積質量が大きいものほど実績率が大きく、粒形が良い。

 

2-3 粗粒率の計算

10 種類のふるい(80、40、20、10、5、2.5、1.2、0.6、0.3、0.15mm)にとどまる

試料の質量百分率を総和して、100 で割った値を粗粒率(FM)という。

 

粗粒率の計算例

ふるいの呼び寸法

(mm)

25

20

15

10

5

2.5

1..2

ふるいにとどまる

ものの質量百分率

0

5

30

60

95

98

100

 

粗粒率は 80、40、20、10、5、2.5、1.2、0.6、0.3、0.15 の 10 種類のふるいを用いて、各ふるいを通らない質量百分率の総和を 100 で割った値で示す。

 

ふるいの呼び寸法(mm)

25

20

15

10

5

2.5

1.2

0.6

0.3

0.15

ふるいにとどまるものの質量百分率

0

5

30

60

95

98

100

100

100

100

粗粒率の計算に用いるふるい

×

×

 

したがって粗粒率は以下のとおりとなる。

粗粒率=(5+60+95+98+100×4)/100=6.58

 

2-4 粗骨材の最大寸法、最少寸法

・粗骨材の最大寸法とは、質量で少なくとも 90%以上が通るふるいのうち、最小寸法のふるいで示される寸法をいう。

・最大寸法が大きいほど、単位水量、単位セメント量を少なくできる。

・最大寸法が大きいほど、単位容積質量は大きい。

・プレパックドコンクリートは、粗骨材の寸法が小さすぎると注入モルタルが十分に行きわたらないので、最少寸法を 15mm とする。

 

2-5 骨材の一般的特性

【有機不純物】

・コンクリートの凝結や硬化を妨げ、強度・耐久性を低下させる。

・試験方法は、有機不純物を水酸化ナトリウム 3%溶液で抽出し、標準色液と比べて濃い場合を不合格とする。

・試験に不合格でも、その砂でつくったモルタルの圧縮強度が、その砂を水酸化ナトリウム 3%溶液で洗い、さらに水洗いして用いたモルタルの圧縮強度の 90%以上であれば使用できる。

 

【粘土塊】

・24 時間吸水後、指で押して破けるものを粘土塊とする。

(試料は、細骨材は 1.2mm以上、粗骨材は 5mm 以上)

 

【微粒分量】

・75μmふるいを通貨する微粒子の量。

・微粒分量試験で失われるものは「泥分」と「石粉」がある。

・泥分の影響は

 ①単位水量の増加

 ②ブリーディング量の減少

 ③凝結速度の変化

 ④レイタンス量の増加

・石粉の場合、過量では泥分と同じ影響があるが、適量であれば強度の増進やワーカビリティーの改善に役立つ。

 

【塩化物】

・細骨材の塩分を蒸留水の中に抽出し、0.1 規定の硝酸銀溶液で滴定する。

 

【耐久性】

・骨材の耐久性は、凍結融解に対する抵抗性であり、硫酸ナトリウムによる骨材の安定性試験により求める。

・この試験を5回繰り返したときの損失質量の限度を、細骨材で 10%、粗骨材で 12% としている。

 

【すりへり抵抗性】

・粗骨材のすりへり減量は、ロサンゼルス試験機による粗骨材のすりへり試験による。

・粗骨材のすりへり減量の限度として、舗装用骨材では 35%、ダム用骨材では 40%。

 

【耐火性】

・耐火性を必要とするコンクリートに使用する骨材は、熱伝導率および熱膨張率が小さく、熱分解しにくいものが望ましい。

 

JISA5308『 レディーミクストコンクリート用骨材 砂利・砂 』の概要

 

アルカリシリカ反応性による区分規定

区分

概要

A

アルカリシリカ反応性試験の結果が“無害”と判定されたもの。

B

アルカリシリカ反応性試験の結果が“無害でない”と判定されたもの,又はこの試験を行っていないもの。

 

粒度の規定

粒の大きさによる区分

50

40

30

25

20

15

10

5

2.5

1.2

0.5

0.3

0.15

砂利 40

100

95~100

 

 

35~70

 

10~30

0~5

 

 

 

 

 

砂利 25

 

 

100

95~100

 

30~70

 

0~10

0~5

 

 

 

 

砂利 20

 

 

 

100

90~100

 

20~55

0~10

0~5

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

100

90~100

80~100

50~70

25~65

10~35

2~10

 

 

品質規定

 

外環

 

項目

内容

石質 異物

砂利及び砕は、清浄、強硬、かつ、耐火性及び耐久性をもち、ごみ、土、有機不純物などを有害量含んでいてはならない。

 

 

試験数値規定

試験項目

砂利

絶乾密度 g/㎝3

2.5 以上 a)

2.5 以上 a)

吸水率 %

3.0以下 b)

3.5以下 b)

粘土塊量 %

0.25以下

1.0以下

微粒分量 %

1.0以下

3.0以下c)

有機不純物

同じ、又は淡い d)

柔らかい石片 %

5.0 以下 e)

石炭・亜炭などで密度1.95g/㎝3

液体に浮くもの g       %

.0.5 以下 f

0.5 以下 f

塩化物量 kg/m3

 

0.04以下

安定性 g)i) %

12以下

10以下

すり減り減量 %

35 以下 j

 

注a) 購入者の承認を得て,2.4以上とすることができる。

b) 購入者の承認を得て,4.0以下とすることができる。

c) コンクリート表面がすりへり作用を受けない場合は,5.0以下とする。

d) 試験溶液の色合いが標準色より濃い場合でも、A.10 n)に規定する圧縮強度分率が90%以上の場合は、購入者の承認を得て用いてもよい。

e) 舗装コンクリート及び表面硬さが特に要求される場合に適用する。

f) コンクリートの外観が特に重要でない場合は,1.0以下とすることができる。

g) この規定は,購入者の指定に従い適用する。

h) 0.04を超すものについては,購入者の承認を必要とする。ただし,その限度は0.1とする。

プレテンション方式のプレストレストコンクリート部材に用いる場合は,0.02以下とし,購入者の承認があれば0.03以下とすることができる。

i) A.10 h)の試験操作を5回繰り返す

j) 舗装コンクリートに用いる場合に適用する。

 

 

次回は不定期ですが混和剤を学習しましょう。

ではではまた。

 

こんばんは!今夜はH30年度のコンクリート問題です。

この回で一旦コンクリートの専門問題はお終いです。

 

法規を学習したのち平行学習で仕上げをする感じでやっていきます。

 

では始めましょう。

 

コンクリートの養生に関する次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句を解答欄に記述しなさい。

この問題は昨年の必須問題で類似問題が出ています。

これを覚えていたら6割以上は正解できたと思います。

 

(1)  コンクリートが、所要の強度、劣化に対する抵抗性などを確保するためには、セメントの(イ)  反応を十分に進行させる必要がある。したがって、打込み後の一定期間は、コンクリートを適当な温度のもとで、十分な (ロ) 状態に保つ必要がある。

 

(2)  打込み後のコンクリートの打上がり面は、日射や風の影響などによって水分の逸散を生じやすいので、湛水、散水あるいは十分に水を含む (ハ) により給水による養生を行う。

 

(3)  フライアッシュセメントや高炉セメントなどの混合セメントを使用する場合、普通ポルトランドセメントに比べて養生期間を (ニ) することが必要である。

 

(4)  (ホ) 剤の散布あるいは塗布によって、コンクリートの露出面の養生を行う場合には、所要の性能が確保できる使用量や施工方法などを事前に確認する。

 

 

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

水和

湿潤

布等

長く

膜養生

 

 

鉄筋コンクリート構造物における型枠及び支保工の取外しに関する次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句又は数値を解答欄に記述しなさい。

 

(1)  型枠及び支保工は、コンクリートがその(イ)及び(ロ)に加わる荷重を受けるのに必要な強度に達するまで取り外してはならない。

 

(2)  型枠及び支保工の取外しの時期及び順序は、コンクリートの強度、構造物の種類とその(ハ)、部材の種類及び大きさ、気温、天候、風通しなどを考慮する。

 

(3)  フーチング側面のように厚い部材の鉛直又は鉛直に近い面、傾いた上面、小さなアーチの外面は、一般的にコンクリートの圧縮強度が(ニ)(N/mm²)以上で型枠及び支保工を取り外してよい。

 

(4)  型枠及び支保工を取り外した直後の構造物に載荷する場合は、コンクリートの強度、構造物の種類(ホ)荷重の種類と大きさなどを考慮する。

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

自重

施工期間中

重要度

3.5

作用

(3)が少し捻った問題なので5mm²と誤りやすいので注意
全ての問題がコンクリート標準示方書からの引用文なので上記の回答で暗記してください。
 
 

コンクリート打込みにおける打継目に関する次の2項目について,それぞれ1つずつ施工上の留意

事項を解答欄に記述しなさい。

(1)  打継目を設ける位置

・出来る限り、せん断力の小さな箇所に設ける事。

・部材の圧縮力の作用方向と直角に設ける事。

(上記は2つを合わせて書くのがより完全な回答といえるかもしれません。)

(2)  水平打継目の表面処理

・凝結終了後に高圧の空気、及び水でコンクリート表面の薄層を除去し、粗骨材粒を露出させる。

・既設コンクリート表面のレイタンス、品質の悪いコンクリートおよび緩んでいる骨材などを取り除き、コンクリート表面を粗にした後、十分に吸水させる

 

次の問題は法規の問題ですがコンクリート関連という事で記載します。

 

建設工事現場における作業のうち、次の(1)又は(2)のいずれか1つの番号を選び、番号欄に記入した上で、記入した番号の作業に関して労働者の危険を防止するために、労働安全衛生規則の定めにより事業者が実施すべき安全対策について解答欄に5つ記述しなさい。

 

型わく支保工の組立て又は解体の作業

(1)  組み立ては組立図を作成し、それに基づいて組み立てる。

(2)  材料、器具又は工具を上げ下げするときは、つり綱、つり袋等を使用させる。

(3)  材料は著しい損傷、変形又は腐食のあるものは使用しない。

(4)  支柱は、敷板、敷角等に固定すること。

(5)  支柱の継手は突合せ及び差込継手とする。

(6)  パイプサポートを支柱とする場合は、三以上継いで用いない事。

(7)  パイプサポートの高さが3.5mを超える時は、高さ2m以内毎に水平つなぎを2方向に設ける事。

(8)  悪天候のため、作業に危険が予想されるときは、当該作業に労働者を従事させない。

これでコンクリートは一旦中断して、来週から法規を学習していきましょう。
ではではまた。
 

続けてH29年度のコンクリート問題です。

 
選択問題の穴埋めです。

コンクリートの現場内運搬に関する次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句を解答欄に記述しなさい。

 

(1)  コンクリートポンプによる圧送に先立ち、使用するコンクリートの(イ)以下の先送りモルタルを圧送しなければならない。

 

(2)  コンクリートポンプによる圧送の場合、輸送管の管径が(ロ)ほど、圧送負荷は小さくなるので、管径の(ロ)輸送管の使用が望ましい。

 

(3)  コンクリートポンプの機種及び台数は、圧送負荷、(ハ)、単位時間当たりの打込み量、1日の総打込み量及び施工場所の環境条件などを考慮して定める。

 

(4)  斜めシュートによってコンクリートを運搬する場合、コンクリートは(ニ)が起こりやすくなるため、縦シュートの使用が標準とされている。

 

(5)  バケットによるコンクリートの運搬では、バケットの(ホ)とコンクリートの品質変化を考慮し、計画を立て、品質管理を行う必要がある。

 

この問題はコンクリート標準示方書からの引用問題なので下記の回答が間違いなく正解を得られる回答です。

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

水セメント比

大きい

吐出量

材料分離

打込み速度

 

暑中コンクリート、寒中コンクリートの施工に関する打ち込み、養生に関する留意点をそれぞれ解答欄に記述しなさい。

 

 暑中コンクリートの打込みについて配慮すべき事項

(4つ記載しておきます3つは覚えておいて下さい。)

 

(ア) 打ち込み時のコンクリート温度を 35 ℃以下に管理する。

 

(イ) 練り混ぜから打設終了までの時間は 1.5 時間以内となるよう運搬、打設計画を策定し実施する。

 

(ウ) 打ち込み箇所は、コンクリートが接する部分の温度を下げて湿潤状態にしておく。

 

(エ) プラスティック収縮ひび割れを防止するため、AE 減水剤、減水剤等は、遅延形を使用して打設する。

 

暑中コンクリートの養生について配慮すべき事項

(ア) 打ち込み終了後、速やかに養生を開始し、日射、風等からコンクリート表面の乾燥を防ぐ。

 

(イ) 養生マットまたは膜養生剤等の養生により、水分の逸散を防ぐ。

 

(ウ) 連続または継続的に散水または噴霧を行い、水を供給する。

 

暑中コンクリート、寒中コンクリートともに、打込みと養生で5つ覚えておくと近年の出題条件をクリアできると思います。

 

 寒中コンクリートの打込みについて配慮すべき事項

(ア) 寒中コンクリートはAEコンクリートとすることを原則とする。

(イ) コンクリートの練り混ぜ開始から打ち込むまでの時間を短くし、コンクリートの温度低下を防ぐ。

(ウ) 打ち込み時のコンクリート温度は、5~20℃の範囲を保つ。

 

寒中コンクリートの養生について配慮すべき事項

(ア) 給熱養生を行う場合、散水等により湿潤状態を保ち、給熱による急激な乾燥を防ぐ。

(イ) 給熱養生の場合は、局所的な給熱によりコンクリート各部の温度差が生じないよう対策を講じる。

(ウ) 養生を終了する際は、ひび割れを防止するためコンクリートの温度を急激に低下させない。

(エ) 所要の圧縮強度が得られるまでコンクリート温度を5℃以上に保ち、さらに2日間は0℃以上に保つことを管理する

 

 

次の問題は鉄筋検査の問題です。

数値が間違えやすいので覚えづらいですが、覚えられれば覚えて欲しい問題です。

(必須で出題される可能性が大)

 

鉄筋コンクリート構造物における「鉄筋の加工および組立の検査」「鉄筋の継手の検査」に関する品質管理項目とその判定基準を5つ解答欄に記述しなさい。

ただし,解答欄の記入例と同一内容は不可とする。

 

鉄筋の加工および組み立ての検査

品質管理項目

判定基準

定着の位置・長さ

設計図書の通りであること

かぶり

耐久性照査で設定したかぶり以上であること

組立長さ

全長Lに対する寸法の許容誤差は、±20mmとする。

組立有効高さ

設計寸法の±3% 又は±30mmのうち小さい値

鉄筋中心間隔

±20mm

各部組立寸法

スターラップ、帯鉄筋、らせん鉄筋は±5mm

 

鉄筋の継手の検査

品質管理項目

判定基準

鉄筋の継手位置

①原則として一断面に集中させていないこと

②継手位置を軸方向に相互にずらす距離は重ね継手長さ+鉄筋径の25倍以上

➂溶接継手は溶接個所より鉄筋径の25倍以上間隔をあける

重ね継手長

①設計図書の通りの位置、所定の重ね継手長であること

②引張鉄筋に重ね継手を用いる場合は、重ね継手長以上かつ鉄筋直径の 20 倍以上重ね合う

ガス圧接継手部

ガス圧接を用いた場合、目視による外観検査、超音波探傷検査により基準を満たしていること

 

夕方、H30年度の問題解説をUPします。

ではまた後程。

 

 

こんにちは、急に仕事が忙しくなり・・・

UPが出来なくて、今日はコンクリートをH30年までUPします。

その後、安全関係に移行して令和の問題を横学習します。

それと、経験記述をいくつか例を取り上げ学習していきます。

 

 

先ずはコンクリートの穴埋め問題です。

出題頻度が高いのでしっかり前後の単語まで抑えてください。

 

コンクリートの打込み・締固めに関する次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句を解答欄に記述しなさい。

 

(1)  コンクリートを打ち込む前に、鉄筋は正しい位置に配置されているか、鉄筋のかぶりを正しく保つために使用箇所に適した材質の(イ)が必要な間隔に配置されているか、組み立てた鉄筋は打ち込む時に動かないように固定されているか、それぞれについて確認する。

 

(2)  コンクリートの打込みは、目的の位置から遠いところに打ち込むと、目的の位置まで移動させる必要がある。コンクリートは移動させると(ロ)を生じる可能性が高くなるため、目的の位置にコンクリートをおろして打ち込むことが大切である。また、コンクリートの打込み中、表面に集まった(ハ)水は、適当な方法で取り除いてからコンクリートを打ち込まなければならない。

 

(3)  コンクリートをいったん締め固めた後に、(ニ)を適切な時期に行うと、コンクリートは再び流動性を帯びて、コンクリート中にできた空隙や余剰水が少なくなり、コンクリート強度及び鉄筋との(ホ)強度の増加や沈みひび割れの防止などに効果がある。

 

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

スペーサ

材料分離

ブリーディング

再振動

付着

 

 

次もコンクリートの穴埋め問題です。

この問題も出題頻度が高いのでしっかり前後の単語まで抑えてください。

 

コンクリート構造物の品質管理の一環として用いられる非破壊検査に関する次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句を解答欄に記述しなさい。

 

(1)  反発度法は、コンクリート表層の反発度を測定した結果からコンクリート強度を推定できる方法で、コンクリート表層の反発度は、コンクリートの強度のほかに、コンクリートの(イ)状態や中性化などの影響を受ける。

 

(2)  打音法は、コンクリート表面をハンマなどにより打撃した際の打撃音をセンサで受信し、コンクリート表層部の(ロ)や空隙箇所などを把握する方法である。

 

(3)  電磁波レーダ法は、比誘電率の異なる物質の境界において電磁波の反射が生じることを利用するもので、コンクリート中の(ハ)の厚さや(ニ)を調べることができる。

 

(4)  赤外線法は、熱伝導率が異なることを利用して表面(ホ)の分布状況から、(ロ)や剥離などの箇所を非接触で調べる方法である。

 

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

乾燥、吸水

浮き

かぶり

鋼材位置

温度

 

 

コンクリートの記述問題です。

日平均気温が4℃以下になることが予想されるときの寒中コンクリートの施工に関する、下記の(1)、(2)の項目について、それぞれ1つずつ解答欄に記述しなさい。

近年の出題傾向からこの問題は、2つ覚える事

 

(1)  初期凍害を防止するための施工上の留意点

(ア) 所要の圧縮強度が得られるまでコンクリート温度を5℃以上に保ち、さらに2日間は0℃以上に保つことを管理する

(イ) セメントは早強ポルトランドセメントを用い、AE剤を使用する。

(ウ) 打ち込み時の温度は、5~20℃の範囲を保つ。

 

(2) 給熱養生の留意点

(ア) 散水により湿潤状態を保ち、給熱による急激な乾燥を防ぐ。

(イ) 局所的な給熱によりコンクリート各部の温度差が生じないよう対策を講じる。

(ウ)養生を終了する際は、ひび割れを防止するためコンクリートの温度を急激に低下させない。

 

28年度はこの3問がコンクリート関連の問題として出題されました。

あと3問を土工、法規から回答出来ればこの年は全問正解です。

 

続けて29年度をこの後UPしますので頑張って下さい。

おはようございます!

天気はあいにくの雨こんな日はしっかり学習しましょう。

ノートに書いたこれまでの文章を読み返し復讐して学習記憶を呼び覚まし定着させて下さい。

 

では本日の一問目は穴埋め問題です。

コンクリートの打継ぎに関する次の文章のイ~ホに当てはまる適切な語句を解答欄に記入しなさい。

 

(1)  水平打継目でコンクリートを打ち継ぐ場合には、既に打ち込まれたコンクリートの表面の  (イ)、品質の悪いコンクリート、緩んだ骨材粒などを完全に取り除き、コンクリート表面を粗にした後に、十分に(ロ)させなければならない。

 

(2)  鉛直打継目でコンクリートを打ち継ぐ場合には、既に打ち込まれ硬化したコンクリートの打継面は、ワイヤブラシで表面を削るか、チッピングなどにより粗にして十分(ロ)させた後に、新しくコンクリートを打ち継がなければならない。

 

(3)  既設コンクリートに新たなコンクリートを打ち継ぐ場合には、既設コンクリート内部鋼材の腐食膨張や凍害、アルカリシリカ反応によるひび割れにより欠損部や中性化、(ハ)などの劣化因子を含む既設コンクリートの撤去した場合のコンクリートの修復をする。

 

(4)  断面修復の施工フローは、発錆している鋼材の裏側までコンクリートをはつり取り、鋼材の(ニ) 処理を行い、既設コンクリートと新たなコンクリートの打継ぎの面にプライマーの塗布を行った後に、(ホ)セメントモルタルなどのセメント系材料を充てんする。

 

 

(イ)

(ロ)

(ハ)

(ニ)

(ホ)

レイタンス

吸水

塩害

防錆

ポリマー


上記はコンクリート標準示方書からの引用問題なので類似回答は不正解の可能性が高いので正確に覚えてください。


次は暑中コンクリートの記述問題です。

 

日平均気温が25℃を超えることが予想されるときには、暑中コンクリートとしての施工を行うことが標準となっている。暑中コンクリートを打込みする際の留意すべき事項を2つ解答欄に記述しなさい。

ただし、通常コンクリートの打込みに関する事項は除くとともに、また暑中コンクリートの配合及び養生に関する事項も除く。

 

(1)  練り混ぜから打設完了までの時間は、1.5 時間以内とする。

 

(2)  打設コンクリート温度は35度以下とするように水、骨材を冷やしておく。

 

(3)  型枠等は打設前に散水を実施し散水後は覆い等にて湿潤状態を保つように養生する。

 

(4)  打設コンクリート温度を常に測定し打設計画温度が計画温度を超えないように管理する。

 

(5)  運搬車両は長時間待機させないように車両を管理し、かつ、出来るだけ途切れず連続的に打設を行う。

 

近年は5つ回答しなさいという設問が多くみられるため5つをノートに書いて覚えて下さい。

また、コンクリート示方書に書いてある留意事項を書く事が合格へつながります。

 

次はコンクリートの品質記述問題です。

コンクリートの耐久性を向上させ所要の品質を確保するために、下記の(1)、(2)のような現象に対して行うべき抑制対策をそれぞれ 一個ずつ解答欄に記述しなさい。

 

(1)  アルカリシリカ反応

①  アルカリ量が表示されたポルトランドセメント等を使用し、コンクリート1m3に含まれるアルカリ総量を Na2O 換算で 3.0kg 以下にする。

 

②  高炉セメントの内で高炉スラグ混合率40%以上もの、又はフライアッシュセメントの内でフライアッシュ混合率15%以上の混合セメントを使用する。

(高炉セメントB種C種 フライアッシュセメントB種C種と書かないのは、B種の下限値だと40%以下・15%以下の物が許されているから有効とされる値を書く事がポイントは高い)

 

③  骨材のアルカリシリカ反応性試験の結果で無害と確認された骨材を使用する。

上記は国土交通省が有効と認めている①②を書く事が良いと思います、③を書いても正解はもらえると思いますが、国土交通省の監理者マニュアルだと①②です。

 

(2)  コンクリート中の鋼材の腐食

①   塩化物イオン濃度を 0.3kg/m3以下とする。

②   水セメント比を出来る限り小さくする。

③  中性化防止のためかぶり厚を厚く確保。

④ コンクリート表面に樹脂塗装を施し、塩化物の外部侵入を防ぐ。

 

 

午前の部はこれでお終いです。
28年は夜UPします。