続けてH29年度のコンクリート問題です。
コンクリートの現場内運搬に関する次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句を解答欄に記述しなさい。
(1) コンクリートポンプによる圧送に先立ち、使用するコンクリートの(イ)以下の先送りモルタルを圧送しなければならない。
(2) コンクリートポンプによる圧送の場合、輸送管の管径が(ロ)ほど、圧送負荷は小さくなるので、管径の(ロ)輸送管の使用が望ましい。
(3) コンクリートポンプの機種及び台数は、圧送負荷、(ハ)、単位時間当たりの打込み量、1日の総打込み量及び施工場所の環境条件などを考慮して定める。
(4) 斜めシュートによってコンクリートを運搬する場合、コンクリートは(ニ)が起こりやすくなるため、縦シュートの使用が標準とされている。
(5) バケットによるコンクリートの運搬では、バケットの(ホ)とコンクリートの品質変化を考慮し、計画を立て、品質管理を行う必要がある。
この問題はコンクリート標準示方書からの引用問題なので下記の回答が間違いなく正解を得られる回答です。
(イ) |
(ロ) |
(ハ) |
(ニ) |
(ホ) |
水セメント比 |
大きい |
吐出量 |
材料分離 |
打込み速度 |
暑中コンクリート、寒中コンクリートの施工に関する打ち込み、養生に関する留意点をそれぞれ解答欄に記述しなさい。
暑中コンクリートの打込みについて配慮すべき事項
(4つ記載しておきます3つは覚えておいて下さい。)
(ア) 打ち込み時のコンクリート温度を 35 ℃以下に管理する。
(イ) 練り混ぜから打設終了までの時間は 1.5 時間以内となるよう運搬、打設計画を策定し実施する。
(ウ) 打ち込み箇所は、コンクリートが接する部分の温度を下げて湿潤状態にしておく。
(エ) プラスティック収縮ひび割れを防止するため、AE 減水剤、減水剤等は、遅延形を使用して打設する。
暑中コンクリートの養生について配慮すべき事項
(ア) 打ち込み終了後、速やかに養生を開始し、日射、風等からコンクリート表面の乾燥を防ぐ。
(イ) 養生マットまたは膜養生剤等の養生により、水分の逸散を防ぐ。
(ウ) 連続または継続的に散水または噴霧を行い、水を供給する。
暑中コンクリート、寒中コンクリートともに、打込みと養生で5つ覚えておくと近年の出題条件をクリアできると思います。
寒中コンクリートの打込みについて配慮すべき事項
(ア) 寒中コンクリートはAEコンクリートとすることを原則とする。
(イ) コンクリートの練り混ぜ開始から打ち込むまでの時間を短くし、コンクリートの温度低下を防ぐ。
(ウ) 打ち込み時のコンクリート温度は、5~20℃の範囲を保つ。
寒中コンクリートの養生について配慮すべき事項
(ア) 給熱養生を行う場合、散水等により湿潤状態を保ち、給熱による急激な乾燥を防ぐ。
(イ) 給熱養生の場合は、局所的な給熱によりコンクリート各部の温度差が生じないよう対策を講じる。
(ウ) 養生を終了する際は、ひび割れを防止するためコンクリートの温度を急激に低下させない。
(エ) 所要の圧縮強度が得られるまでコンクリート温度を5℃以上に保ち、さらに2日間は0℃以上に保つことを管理する
次の問題は鉄筋検査の問題です。
数値が間違えやすいので覚えづらいですが、覚えられれば覚えて欲しい問題です。
(必須で出題される可能性が大)
鉄筋コンクリート構造物における「鉄筋の加工および組立の検査」「鉄筋の継手の検査」に関する品質管理項目とその判定基準を5つ解答欄に記述しなさい。
ただし,解答欄の記入例と同一内容は不可とする。
鉄筋の加工および組み立ての検査
品質管理項目 |
判定基準 |
定着の位置・長さ |
設計図書の通りであること |
かぶり |
耐久性照査で設定したかぶり以上であること |
組立長さ |
全長Lに対する寸法の許容誤差は、±20mmとする。 |
組立有効高さ |
設計寸法の±3% 又は±30mmのうち小さい値 |
鉄筋中心間隔 |
±20mm |
各部組立寸法 |
スターラップ、帯鉄筋、らせん鉄筋は±5mm |
鉄筋の継手の検査
品質管理項目 |
判定基準 |
鉄筋の継手位置 |
①原則として一断面に集中させていないこと ②継手位置を軸方向に相互にずらす距離は重ね継手長さ+鉄筋径の25倍以上 ➂溶接継手は溶接個所より鉄筋径の25倍以上間隔をあける |
重ね継手長 |
①設計図書の通りの位置、所定の重ね継手長であること ②引張鉄筋に重ね継手を用いる場合は、重ね継手長以上かつ鉄筋直径の 20 倍以上重ね合う |
ガス圧接継手部 |
ガス圧接を用いた場合、目視による外観検査、超音波探傷検査により基準を満たしていること |
夕方、H30年度の問題解説をUPします。
ではまた後程。