暴走登山 #240723
富士への暴走登山のニュースが有り、例によって困った困ったといいながら実行有る対策を打たない我が国の人の通弊が発揮されている。 規制を強化すればバス会社の経営がぁ、山小屋の経営がぁ、山岳ガイドの仕事が減るぅとか、考えているのだろうか。 私は周囲を山に囲まれた盆地で中学生までを過ごした。ふるさとのあの山かの川という豊かな自然環境だった。長野県ほどではないが有名な山がいくつも有ってそれぞれ立派な姿だったが、いつかはあの山に登りたいとは思わなかった。 パーティーなどで、女性から気が付きませんで失礼しましたと謝まられたときに、美しい花には前も後ろもありませんと返す洒落た言葉があるそうだ。 美しい山は下から眺めても十分に美しく、別に苦しい思いして登らなくても良い。夏も美しいが冬も空気が澄んで遠くまで見え実に美しい。 だから登山靴でなくては下りは特に激痛となる岩だらけの道(ガレ場と言うらしい)を我慢してまで行きたいというのは苦しいのが好きな苦しがり屋さん、我慢したがり屋さんの心情と思う。 これが登山をしたくない理由の一つ。 次には、哲学的、宗教的なもので、我々人間は仏教的にいえば、人身受難し、今すでに受く、というのが有って頂いた命は大切に、、、というものだ。 これは釈迦の言葉となっているが、どうにも大乗的な語感が有って、調べた限りでは華厳経(大乗仏典)にあるようだ。 兎も角頂いた命は大切にして態々不必要な登山などで命を危険に晒すなどあってはならない。