ライドシェアは御勘弁 #231105
インバウンドの増大によってタクシー運転手が足りなくなり、これまでより気楽に呼べるタクシーを、つまりライドシェアをという声がある。 業界は競争が増えるので勿論反対する。監督官庁も反対のようだ。後になって尻拭いだけさせられるからだ。 賛成するのは殆どが利用側で、シロウトサンが殆どだ。業界のことを分かってる人が増やしたほうが良いというのは聞かない。 仕事なら何でもそうだが、サービス提供側と受ける側は立場が大きく違う。乗りたい方はつかまらないときの記憶が多いが、乗せる側は待つ時間がとてつもなく長い。互いにそういうときの印象でものを言う。 例を東京都内23区に限ってみるとタクシーの利用者は多く、一日ザッと150万人くらいは利用する。 狭い車内で背中だけ見せる無防備な状態で密室となるわけだから一見すると危険な仕事のようにも思えるが、タクシー強盗というのは意外にも少ない。だいたい事件の話を滅多に聞かないだろう。つまり危険と言っても現実味がなさすぎる。むしろ道を歩いていて交通事故などに遭う確率がおそらく何桁も上だろう。 実際のところ、客が乗務員を襲うとは限らない。その逆の乗務員が客を襲う場合だって有るのだ。ライドシェアが導入されたらどちらが多いかというのは予想困難だ。 我が国の人はカネを払うほうが上だ、という意識の強いのが居てこれが面倒の元になる。前にも書いたが、トラブルがあると兎も角客の側に立つ第三者が多い。客の言い分を建前もあって全て取り上げる。 小売やサービス業の経験が無いとこのことは分からないだろう。サービスを受ける側だけの都合でものを考えないでほしい。 ほんとのことを言えば、観光客など迷惑でしょうがない地元の人も多い。業界に配慮して我慢しているが、実はウンザリな人もいる。特に京都人なら辟易してるだろう。あの地の人ははっきり言わない人が多いが、、、、、。 観光業という産業自体が労働集約的で利益率は高くない。身を粉にして働く人で成り立っている。我が国の人の真面目で一所懸命やることの弊害が出ている。 また、タクシーというのは昼だけではそれほど稼げない。夜酒を飲む客、酔客で稼ぐ仕事なのだ。 世の中の不健全な部分を当てにする商売だ。 心配されるのは稼げる時間帯だけ、美味しい時間帯だけ実質的白タクが出没してタクシーの稼ぎを掠め取ってしまうんじゃないか、ということ。 長崎の小値賀という小島では別な取り組みがあるようだ。過疎の街で老人たちのアシを確保したいということだろうか、、、、、。 兎に角、軽々に取り組まないでほしい。それと我が国は或るやり方を始めるがそれで遣りっ放しということが多いので時限で見直しをするようにしてほしい。