私は田舎に住んでいたことがあった。そこで妻となる人と知り合ったが、後に多少は東京に近い所に引っ越した。

 たまには元住んでいた辺りにいくことがある。すると妻がほとんど毎回、会った人に、結婚は?とか、お子さんは?と聞くのである。

 人にはそれぞれの人生が有るんだからお決まりのことなど聞くもんじゃない、とたしなめるがついつい聞いてしまう。そのようなことが何度もあってなおらないので遂には行くのを辞めてしまった。

 だから今でも私よりずっと年下の人に会うのはやめている。


 世間では田舎に帰省するのが憂鬱という独身女性、独身男性が少なくないようだ。特に独身女性はしつこく言われて困ると言う。

 だから、正月の後や、盆の後は結婚相談所への新規登録が増えるらしい。

 こういうことで思うのは、我が国の人は聞かれたらまともに答えようとする人が多い。放っといてくれ、といえばいいようなものをついつい気持ちをおしはかって答えてしまう。

 気の弱いのも生きづらさを助長するもとだ。世の中はきっぱり断ることさえできれば無くなるトラブルは多い。

 



 人は迷惑や不快感を与えるのでなければどのように生きても良い。世間の圧力に負けず自由に生きてほしい。