2. Hermitageには、Bessards、Meal、Greffieuxなどなどのクリマがありますが、Chapelleというクリマは無い。Hermitageの西よりの上の方に礼拝所Chapelleがあることは有名ですが、クリマの表示のある地図をみますと、このChapelleの記号がクリマ名と同じように書かれていますので混同してしまいます。ポール・ジャブレのHermitage la Chapelleは色々なクリマのぶどうをブレンドしたワインです。
3. Parallele 45は北緯45度のことで、ポール・ジャブレのセラーの南2キロメートルの所にあるので、ワイン名に採用している。その街道の傍らに「南フランスはここから始まる:Ici commence le Midi」と書かれた北緯45度線の記念碑があります。裏側には北フランスが始まると書かれているそうです。そこで、北緯45度に近い産地を地図帳でおさらいしてみました。ボルドー、イタリア・ピエモンテ州トリノ、アメリカ・オレゴン州ポートランド(ウィラメット)、北海道北部・天塩、南緯45度ではニュージーランド・セントラルオタゴのクーインズタウンQueenstownなどがありました。
4. ローヌ北部のAOC Saint Péreyは、Mousseuxがあることがソムリエ試験に稀に出題されますが、Brunet氏によれば生産量が少ないのでSaint Pérey地元で飲まれてしまい出回っていない。Saint Péreyのスティルワインは飲むが、スパークリングならシャンパーニュを飲むとのことでした。
上記ワインで特に印象に残ったのは、2番のCrozes Hermitage Domaine Mule Blancheと5番のHermitage la Chapelleでした。2番は、マルサンヌ・ルーサンヌ半々で、小樽醗酵・熟成で大変優雅華やかな香りとバランスの良いコストパーフォーマンスの高いワインでした。コストパーフォーマンスでいえば、この畑の隣の4番Domaine de Thalabertも数あるCrozes Hermitage Rougeの中でお勧め物です。ラベルの白いラバmuleは、機械化になる前の時代に荷車引き馬より頑丈なラバが畑の作業に使われたことからワイン名にされたものです。5番は言わずもがなの凝縮感、複雑性とも申し分ないもので仔猪のローストとのマリアージュが楽しめました。2003年物なので生産量が少なく、もっともっと熟成をさせた後の味わいの素晴らしさを予感させました。
ドメーヌ・コレは、1792年から続く家系で、現在は特級畑のヴァルミュールValmur、1級畑のモンテ・ド・トネールMontée de Tonnerre、モン・ド・ミリューMont de Milieu、モンメンMonmains、ヴァイヨンVaillons、更にAOC Chablis、AOC Petit-Chablisを全て自社畑だけからワインを造っています。
フランス食品振興会の情報によれば、VDQSが2011年12月31日で廃止されることになりました。 VDQSの各組合は、2008年12月31日までにAOCかVdPのいずれかを選択し申請することになります。申請したVDQSは認可が下りるまで、また2011年12月31日まではVDQSの名前で販売できるそうです。
VDQSはフランスの1%のシェアしかありませんので、あまり目立ちませんが、無くなるとなると淋しい気持ちになります。最近でもVDQS Côtes de MalepèreがAOC MalepèreになったようにVDQSからAOCに昇格するものが続いています。
ロワール地方や南西地方におなじみのVDQSが多く存在します
が、これらがAOCとVdPのどちらを選ぶか興味深いものがあります。 Vin de Savoieの直ぐ西にあるVDQS Vin de Bugeyの生産者が2001年に来日した時、AOCにあえて昇格する意思はないと言っていましたので、かれらがVdPを選ぶのか特に注目したいと思います。