片耳が不自由になって以来、
医療技術について何かと気にかかるようになりました。
特に難聴関係。
(この記事は自分の知識の整理のために書いています。)
今回は「人工内耳」のお話です。
「人工内耳」は現在、世界で最も普及している「人工臓器」の一つということですが、
人工臓器と言うと、すぐに思いつくのは「人工心臓」ですよね。
また、
人工臓器 → 「サイボーグ」というような連想もついしてしまいます。
古くは「サイボーグ009」や「仮面ライダー」...最近では「アリータ」ですか?
...と話が逸れました(笑)
「人工内耳」は、聴覚障害があって補聴器をつけても効果が不十分な人に対して適用されるものです。「人工内耳」を構成する機器等は、音声をとらえる「マイクロホン」、とらえた音を電気信号に変換する「音声分析装置」、聴神経を刺激する「刺激電極」、電気信号の「送・受信機」です。このうち、刺激電極が内耳に、電気信号の受信機が側頭部に手術によって埋め込まれます。
ちなみに、スピーチプロセッサとも呼ばれる「音声分析装置」は、マイクロホンでとらえた音の信号を分析し、内耳に埋め込まれた電極の電気刺激の頻度や強さ、刺激に用いる電極を選択するなど、刺激の仕方を決定する超小型の高性能コンピュータでもあります。
こういうことを聞くと、不謹慎かもしれませんがやっぱり「サイボーグ」という単語が頭をちらついてしまいます。
さて、難聴についてのおさらいです。
難聴には外耳や中耳に障害があって起こる「伝音難聴」、内耳や蝸牛神経・脳の障害に原因がある「感音難聴」、この2つが合併した「混合性難聴」があります。「伝音難聴」の場合は、音を感知する内耳までの音が伝わる経路の障害が原因なので、薬物投与による治療や手術によって改善することが多いそうです。また、こうした治療が難しい場合も、補聴器を使って内耳に音を伝えることができれば聴こえるようになるそうです。
「感音難聴」の場合はもう少し厄介です。音を感じる内耳やそれを伝える神経・脳の機能に問題があるからです。難聴の程度や原因部位によっては補聴器で聴こえを補うことで改善する場合もありますが、その補聴器の効果がほとんどない場合に適用されるのが「人工内耳」というわけです。身体障害者手帳を持っている場合は、聴覚障害の2〜3級の人に相当するそうです。
日本国内の場合ですが、人工内耳は通常はどちらか片側の耳につけます。それは、日本の健康保険制度がそうなっているからとか。両耳につける場合はもう片方は全額自費ということになります。
そもそも私のような片耳難聴の人は身体障害者手帳が交付されないので、保険適用外です。つまり、現実的には「人工内耳」は両耳が難聴になってはじめて検討できるものなのです。片耳が聴こえてればとりあえず良いということなんですよね(^^;
つづく...予定。
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